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嫉妬から始まる恋心……
嫉妬から始まる恋心……⑥
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出てきた彼女と視線が合い、「…葵さんお疲れ様です」と顔を俯かせながら挨拶をされたので葵も「お疲れ様です…」と返している間にも彼女は去って行ってしまった。
一瞬だけ目視できた彼女の表情を見て、先ほど亨が誘いを断ったことへ安堵していた自分が醜く思えた。
唇を噛みしめては涙を堪えているようだった彼女。
誰がどう見ても告白同然のようなこの誘いに本気で亨に想いを寄せているのだと思い知らされ、少しの可能性でも亨に想いを届けようと必死な彼女に良心が痛んだ。
人の不幸を喜んでしまうなんて……。なんて自分は浅ましい人間なんだろう。
「あ、葵。お疲れ…」
扉が開かれたことで事務所の自身のロッカー前に佇んでいた亨との間に気まずい空気が流れる。
だからと言って引き返すのも不自然な気がして、葵は軽く会釈をすると、自分のロッカーと向き合い、開けるとエプロンを外した。
「もう百合さんの仕事終わったんだ…?」
「いいえ、まだ少し残ってるみたいなんですけど、着替えて待っててっと言われたので…」
「そっか…」
鞄を体に提げて帰り支度を終えているはずの亨から微かな視線を感じながらもハンガーにエプロンを掛ける。まだ帰らないのだろうか。
「百合さんが終わるまで俺も居てもいい?特に深い意味はないから……」
諦める、追い回さないと言っていたくせに、亨は帰るのが名残惜しそうに僕にそう問いかけると自身のロッカーに凭れた。
こんな所で油を売ってないで、勇気を振り絞って誘ってきた彼女を追いかけて、デートを引き受けてくればいいのに……。
亨が未だに僅かに好意を示してくればくるほど、胸がキュッと締め付けられて、嬉しいだなんて感情が生まれてくる。
それと同時に彼女に対しての申し訳なさを感じてしまう。
自分は亨を信じ切れていないうえに何度も突き放した。
彼女は純粋に亨のことが好きなのに……。
一瞬だけ目視できた彼女の表情を見て、先ほど亨が誘いを断ったことへ安堵していた自分が醜く思えた。
唇を噛みしめては涙を堪えているようだった彼女。
誰がどう見ても告白同然のようなこの誘いに本気で亨に想いを寄せているのだと思い知らされ、少しの可能性でも亨に想いを届けようと必死な彼女に良心が痛んだ。
人の不幸を喜んでしまうなんて……。なんて自分は浅ましい人間なんだろう。
「あ、葵。お疲れ…」
扉が開かれたことで事務所の自身のロッカー前に佇んでいた亨との間に気まずい空気が流れる。
だからと言って引き返すのも不自然な気がして、葵は軽く会釈をすると、自分のロッカーと向き合い、開けるとエプロンを外した。
「もう百合さんの仕事終わったんだ…?」
「いいえ、まだ少し残ってるみたいなんですけど、着替えて待っててっと言われたので…」
「そっか…」
鞄を体に提げて帰り支度を終えているはずの亨から微かな視線を感じながらもハンガーにエプロンを掛ける。まだ帰らないのだろうか。
「百合さんが終わるまで俺も居てもいい?特に深い意味はないから……」
諦める、追い回さないと言っていたくせに、亨は帰るのが名残惜しそうに僕にそう問いかけると自身のロッカーに凭れた。
こんな所で油を売ってないで、勇気を振り絞って誘ってきた彼女を追いかけて、デートを引き受けてくればいいのに……。
亨が未だに僅かに好意を示してくればくるほど、胸がキュッと締め付けられて、嬉しいだなんて感情が生まれてくる。
それと同時に彼女に対しての申し訳なさを感じてしまう。
自分は亨を信じ切れていないうえに何度も突き放した。
彼女は純粋に亨のことが好きなのに……。
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