VTuberでもできるダンジョン配信!

チョーカ-

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第30話 外部コラボ『禍代たむお見合い企画!』 その2

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「たけプロ4期生獅堂ライガだ。今日はよろしく頼むぜ」

 ───というわけで外部コラボのお見合い企画の一番手に選ばれた。

 画面端には大きく『この企画は冗談です。本気にしないでください』と杞憂民(過剰に心配して、必要以上に不安を煽るファンの事)にも配慮が行き届いている。 
 
 軽い自己紹介を終えた俺に兎岸さんは続けて、 

「はい、一番手は、VTuberで一番注目されている若手、獅堂ライガくん! たむちゃん、貴方のためだけにお呼びしましたよ!」

「きゃぁ! 兎岸ちゃん凄い!本物だ!」

「このライガくん、ダンジョン配信をメインコンテンツにしたVTuber。ぶっちゃけ、僕より・・・・・・お金もちですよ」

「すごっ! ちなみに兎岸ちゃんの貯金額は?」

「僕ですか? 3億ですよ(ドヤっ!) さぁ、ライガくんに何か質問はありますか?」

「そうね・・・・・・得意な料理は?」

 おや? これは意外だった。 今までのテンションなら、事前に提出したNGギリギリの質問をしてくるのかと思っていた。

「そうだな。今まで、いろいろと作ってきたから、ちょっと考える時間をもらいたいぜ」

 会話が途切れて配信事故にならないよう、MC役の兎岸さんが瞬時にフォローに入ってくれた。 

「おっと、これは私に料理を作って(ハート) 一緒に料理を作りませんか(ハート)という作戦なのでしょうか? たむちゃん?」

「兎岸ちゃんたら、子供ね。質問の意味は─── どんな風に夜の私を調理してくれるのか? そういう意味よ」

「そっか、たむちゃん……なんだ、てめぇ?(ピキピキ)」

「え? 兎岸ちゃん?」

「ん? どうしたのかな、たむちゃん・・・・・・おっと、そろそろ質問の答えを、ライガくんどうぞ!」

「最近、作ってみたコカトリスの丸焼きですかね?」

「コカトリス?」

「・・・・・・丸焼き?」

 2人ともピンと来てない様子。チョイスを失敗したか?

「えっと、たむさん。コカトリスの丸焼きをライガくんのSNSから画像を調べてみたけど・・・・・・」

「え? これ・・・・・・私をこうしたいって・・・・・・コト!」

「ほら、たむちゃん深呼吸して。誰もたむちゃんをスマキにして、火をつけたいなんて言ってないよ」

「ヒィヒィフー ヒィヒィフー」

 それは、深呼吸ではなくラマーズ法だが、突っ込んでいいのか?

「他に質問はあるかな? たむちゃん?」

「そ、そうね・・・・・・夜の戦闘は何回ほど可能ですか?」

 夜の戦闘? 不思議な質問だな。

 だが、ダンジョンには一日中、真っ暗な階層もあって…… そんなことを考えていたら、あるコメントが目に止まった。

 『ド下ネタやないかい!』

 あっ、察し……

「たむちゃん! まだ深夜には早いですよ!」

「兎岸ちゃん! 男女の関係には体の相性も────」

「う~ん、最高200戦かな(ダンジョンでの夜戦は)」

「に、200戦!? そんな無茶な! 私、大丈夫かな!?」

「大丈夫ですよ。いきなり深い所(ダンジョン深層)は無理でも、ゆっくりと進めば。 不安だったら練習に付き合いますよ)」

「深い所は危険なの!?!? 練習!? 兎岸ちゃあぁぁん! 練習が必要な夜の戦いって何? そんなの初めてだよ!」

 コメント欄では───

『すれ違いコント始まってる』

『汚いアンジャッシュだ』

『こ れ は ひ ど い』

 ───とコメントが大量に流れていた。しかし、兎岸さんの様子は・・・・・・

「たむちゃん・・・・・・たむちゃんは男性とエッチな事はしないでしょ?(真顔)」

「あっ・・・・・・兎岸ちゃんがガチユニコーンだったの忘れていた。ひぇっ!」

「それにライガくんもわかってて、言ってるでしょ」

「お、おう、ごめんなさい」と素直に謝ることにした。兎岸さんは、本気の目をしていたからだ。

 こうして俺の出番は終わり、暮夜鈴音さんと白田田作さんが続き───

 最後には全員で、禍代たむさんを押し付け合う即興コントエチュード

 初めての外部コラボは成功で終わったのだった。

 配信が終わった後、暮夜さん、白田さん、禍代さんの3人とも連絡先を交換。

 それぞれと次のコラボの約束を取りつける事ができた。

 俺は、眠りにつくためパソコンを消そうとして時だった。

「・・・・・・あれ? ブロガーの花峰ココロさん? こんな時間にメッセージが珍しいな」

 そのメッセージには「至急、通話できますか?」と何やら緊急性が感じられるものだった。

「もしもし、花峰さん。何かありましたか?」

「いきなりですが、獅堂さん。オラオラ系YouTuberの無駄無駄さんってご存じでしょうか?」

「・・・・・・いいえ、なんですか? その奇妙な冒険考察系みたいな名前は?」

「元々は芸能人でお悩み相談が有名だった方なんですが・・・・・・」

「あぁ元タレントの方がYouTuberに転向するのに新しい名前をつけたのですか」

 ない話ではない。

 芸能人が所属していた事務所が芸名を商標登録していた場合。

 トラブルなどで芸名の使用が禁じられるケース。

 この無駄無駄って変な名前も、それで適当につけた・・・・・・とか?

「このオラオラ系無駄無駄さんなんですが・・・・・・今は暴露系YouTuberなんです。その筋の情報だと、次はライガさんのスキャンダルを狙っているそうです」

「・・・・・・え? 俺?」

 残念ながら、俺には暴露系に狙われるような事はしていない・・・・・・はず。

心当たりはないのだが・・・・・・
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