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第74話 ダンジョンの隠し通路 その②
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神酒《ソーマ》 不老不死の薬とも言われる液体。
究極の回復薬と言われる良い効果がある。 怪我や病気を治す万能薬。
その材料である植物が大量に生えている。
過去、ダンジョンの下層で同じ物をあった事を思い出す。
「───これは良くないのでは? 本来、ダンジョンの下層で取れる植物が大量に採取できる場所が発見されたって……」
最強の回復薬が誰でも簡単に作れるようになる。 世界が変わってしまうほどの大発見だ。
「う~ん、とりあえず採取してみて、ダンジョン庁に報告&提出かな?」
俺個人が判断できる範疇を超えてる。
「よし」と草むしりを始めていると違和感に気づいた。
「あれ? コメント欄の反応がおかしいぞ?」
『音聞こえないよ!』
『ミュートにしてる?』
『音声トラブル?』
「え? 俺の方じゃミュートに設定してないぞ。 ドローンカメラの不具合か?」
調べてみても、変な所はない。 いや、何か違和感があるぞ。
「あー あー 聞こえているか? テスト、テスト、マイクテスト。あめんぼ赤いな、あいうえお・・・・・・」
だが、視聴者たちの反応は?
『?』
『ざわ・・・・・・ ざわ・・・・・・』
『YouTubeくんの不具合かな?』
───と音は届いていない。 俺はその原因に気づく。
「聞いたことがある。 配信者の知り合いからだ」
誰から聞いたのだろうか? たしか、同期のオルネだった記憶がある。
「音鳴り。 室内で音の反射が起こり、マイクが異音を拾ってしまう現象がある」
彼女は、こう言っていた。
「音鳴りの対策に、部屋にぬいぐるみと植物をたくさん置いている・・・・・・と」
俺はソーマの草を見た。 この草が音を吸収している?
そんなバカな。ここまで完全に音を吸収する植物があり得るのか?
いや、そんなことよりも・・・・・・
「これが、自然ではなく何者かの意図があるとしたら?」
嫌な予感がした。 背筋に寒気が通り過ぎていく感覚。
もしも、誰かが─── もしも、誰かが、この場所に入った時。声を外に聞こえなくするための仕掛けだとしたら?
つまり、悪意を持った誰かが─── ここで助けを叫んでも聞こえない仕掛けを───罠を仕掛けていたのなら───
「まずい。 どんな罠があるかわからないが・・・・・・俺のカンが危機を告げてる!」
脱出を! 俺は駆け出そうした。だが、できなかった。
体がふらつく。 真っ直ぐに進めず、倒れそうになる。
「なっ! これは毒? いや、俺に毒は効かないはず・・・・・・」
気づけば、呼吸が大きく乱れている。 ひどい頭痛と眠気に襲われている。
「いや、毒ではない。 これは・・・・・・」
俺は、ソーマの草に目を向ける。 コイツが原因だ。 だが、あり得るのか?
完全に音を吸収する植物。そして、大量の二酸化酸素を吐き出している!
二酸化酸素。 空気中に普通にあるガス。 無味無臭・・・・・・
だが、それが高濃度になれば人間には有害。 最悪、死に至る。
「光が不足している空間だと植物は、酸素を吸収。それから二酸化酸素を放出する。だが・・・・・・こんなにも大量に? 誰かが品種改良したのか? 人を殺せるように!」
俺は地面に倒れている。 もう動けない・・・・・・このままだと俺も死が・・・・・・
「だが、収納空間《アイテムボックス》を使う。 大量の道具を収納できるスキル。だったら・・・・・・内部の酸素を全て取り出す」
新鮮な空気。収納空間から吐き出された。
それが周囲に充満している二酸化酸素を吹き飛ばしていく。
「やれやれ、ここまで追い詰められ、死を意識させられたのは久々だぜ。一体、何者が、ここまで悪辣な罠を考えたんだ?」
俺は、悪態をつきながら外に出た。
~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~
翌日、ダンジョン庁の人間と共に、隠し通路が発見された場所に戻ってきた。
神酒の材料。 危険な罠があるとわかっていても採取を行う者が出てくるだろう。
それを禁止させるべきか、ダンジョン庁が決めるための調査である。
だが・・・・・・
「隠し通路がない。痕跡も完全に消えている」
俺の配信をアーカイブで確認するばわかるだろう。
あれは、事実だ。 夢ではない。
だが、ダンジョン庁の人間が数日かけて、周囲を調べてもあの通路は発見されなかった。
「あれは何だったのか?」
俺は自室に飾っている神酒《ソーマ》の草を眺めながら呟いた。
・・・・・・いや、正確には『神酒の草』に似せて品種改良された殺人植物ということが後からわかった。
「1本だけなら問題がないのだろうが・・・・・・」
それでも、ダンジョン配信者を狙って殺害するために品種改良されたもの。
その背後にいる何者かについて想像を膨らませることしかできなかった。
今は、まだ・・・・・・
その人物と対峙する日は、意外なほどに早かった。
究極の回復薬と言われる良い効果がある。 怪我や病気を治す万能薬。
その材料である植物が大量に生えている。
過去、ダンジョンの下層で同じ物をあった事を思い出す。
「───これは良くないのでは? 本来、ダンジョンの下層で取れる植物が大量に採取できる場所が発見されたって……」
最強の回復薬が誰でも簡単に作れるようになる。 世界が変わってしまうほどの大発見だ。
「う~ん、とりあえず採取してみて、ダンジョン庁に報告&提出かな?」
俺個人が判断できる範疇を超えてる。
「よし」と草むしりを始めていると違和感に気づいた。
「あれ? コメント欄の反応がおかしいぞ?」
『音聞こえないよ!』
『ミュートにしてる?』
『音声トラブル?』
「え? 俺の方じゃミュートに設定してないぞ。 ドローンカメラの不具合か?」
調べてみても、変な所はない。 いや、何か違和感があるぞ。
「あー あー 聞こえているか? テスト、テスト、マイクテスト。あめんぼ赤いな、あいうえお・・・・・・」
だが、視聴者たちの反応は?
『?』
『ざわ・・・・・・ ざわ・・・・・・』
『YouTubeくんの不具合かな?』
───と音は届いていない。 俺はその原因に気づく。
「聞いたことがある。 配信者の知り合いからだ」
誰から聞いたのだろうか? たしか、同期のオルネだった記憶がある。
「音鳴り。 室内で音の反射が起こり、マイクが異音を拾ってしまう現象がある」
彼女は、こう言っていた。
「音鳴りの対策に、部屋にぬいぐるみと植物をたくさん置いている・・・・・・と」
俺はソーマの草を見た。 この草が音を吸収している?
そんなバカな。ここまで完全に音を吸収する植物があり得るのか?
いや、そんなことよりも・・・・・・
「これが、自然ではなく何者かの意図があるとしたら?」
嫌な予感がした。 背筋に寒気が通り過ぎていく感覚。
もしも、誰かが─── もしも、誰かが、この場所に入った時。声を外に聞こえなくするための仕掛けだとしたら?
つまり、悪意を持った誰かが─── ここで助けを叫んでも聞こえない仕掛けを───罠を仕掛けていたのなら───
「まずい。 どんな罠があるかわからないが・・・・・・俺のカンが危機を告げてる!」
脱出を! 俺は駆け出そうした。だが、できなかった。
体がふらつく。 真っ直ぐに進めず、倒れそうになる。
「なっ! これは毒? いや、俺に毒は効かないはず・・・・・・」
気づけば、呼吸が大きく乱れている。 ひどい頭痛と眠気に襲われている。
「いや、毒ではない。 これは・・・・・・」
俺は、ソーマの草に目を向ける。 コイツが原因だ。 だが、あり得るのか?
完全に音を吸収する植物。そして、大量の二酸化酸素を吐き出している!
二酸化酸素。 空気中に普通にあるガス。 無味無臭・・・・・・
だが、それが高濃度になれば人間には有害。 最悪、死に至る。
「光が不足している空間だと植物は、酸素を吸収。それから二酸化酸素を放出する。だが・・・・・・こんなにも大量に? 誰かが品種改良したのか? 人を殺せるように!」
俺は地面に倒れている。 もう動けない・・・・・・このままだと俺も死が・・・・・・
「だが、収納空間《アイテムボックス》を使う。 大量の道具を収納できるスキル。だったら・・・・・・内部の酸素を全て取り出す」
新鮮な空気。収納空間から吐き出された。
それが周囲に充満している二酸化酸素を吹き飛ばしていく。
「やれやれ、ここまで追い詰められ、死を意識させられたのは久々だぜ。一体、何者が、ここまで悪辣な罠を考えたんだ?」
俺は、悪態をつきながら外に出た。
~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~
翌日、ダンジョン庁の人間と共に、隠し通路が発見された場所に戻ってきた。
神酒の材料。 危険な罠があるとわかっていても採取を行う者が出てくるだろう。
それを禁止させるべきか、ダンジョン庁が決めるための調査である。
だが・・・・・・
「隠し通路がない。痕跡も完全に消えている」
俺の配信をアーカイブで確認するばわかるだろう。
あれは、事実だ。 夢ではない。
だが、ダンジョン庁の人間が数日かけて、周囲を調べてもあの通路は発見されなかった。
「あれは何だったのか?」
俺は自室に飾っている神酒《ソーマ》の草を眺めながら呟いた。
・・・・・・いや、正確には『神酒の草』に似せて品種改良された殺人植物ということが後からわかった。
「1本だけなら問題がないのだろうが・・・・・・」
それでも、ダンジョン配信者を狙って殺害するために品種改良されたもの。
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今は、まだ・・・・・・
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