VTuberでもできるダンジョン配信!

チョーカ-

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第87話 獅堂ライガ アカウントBAN騒動

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 現在のVTuberはIPビジネスと言われている。

 IPってのは知的財産って意味だ。 要するにグッズだったり、コラボ商品の売り上げがデカい!

 もっとも、それで配信がおろそかになったら、本末転倒。

 とは言え───

「あぁ! 終わらないぜ!」

 机の上には積み上げられたサイン色紙の山。 

 さらに、発売されるグッズの監修……資料や見本を確認して、意見や要望を出さなければいけない。

 さらに、関係各所から送られてくるメールのチェック。

「あぁ、配信したい。配信したい。ダンジョン行きたい。視聴者たちとなれ合いたい!!!」

 これがVTuberの仕事だ。 配信者は配信しておけば良いわけではない!

「うぉぉぉぉ!」と気合一閃! 

 俺はサインを書いていく。 俺が本気で動けば、サイン書きは短時間で終わる。

 けど───

「いや、ファンが楽しみにしている物を適当に終わらすのも違うよな」

 1文字、1文字をゆっくりと書いていく。

 それから、1時間。 予定していたサインのノルマを終わらせた。

「よしゃあ! 配信ができるぞ。 どうする? これからダンジョンに行くか? それとも、雑談? 歌枠はない……として、まずはサムネを作らないとな!」
  
俺はウッキウキの気分でパソコンの前に座った。 そして───

「あれ?」と見慣れる画面に思考が停止した。 なんだこの画面。

 長方形に中に、青い球体、ピラミッド、チョーク? 

 その下には、こう書かれていた。

『獅堂ライガ【たけプロ】はYouTubeから削除されました』

 ちょっと、どういう意味がわかりません。 続けて、その下には───

『獅堂ライガ【たけプロ】はガイドラインを遵守していませんでした。 YouTubeのコミュニティを守る目的でチャンネルを削除しました』

 はぁ? はぁ? はぁ?

「はああああぁぁぁ! チャンネル削除《BAN》されたあああああああああ」

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・・

『獅堂ライガ チャンネル登録者130万人 チャンネル削除』

 このニュースは、VTuber界隈&ダンジョン配信界隈だけではなく、SNSを騒がせた。 

 さらにネットだけではなく、テレビのニュースにも取り上げられ、世間でも多くの注目を浴びる事になったのだが……当の本人である俺、獅堂ライガは?

「はい、まだYouTubeに問い合わせても、連絡は返ってこない……と?」

『申し訳ありません。我々スタッフも通常の業務を止めて、YouTube側へのコンタクトの手段を模索しているのですが……』

 たけプロのマネージャーである岡京さん。電話の向こうから聞こえる声は疲弊しきっていた。

 それどころか、電話の向こうから───

『もうダメだ! 終わりだ、死ぬ!』

『こら、バイト! 諦めるな。寝たら死ぬぞ』

『差し入れ! エナドリ、2箱分だ。 早い者勝ちだぞ!』

『うおぉぉぉぉぉぉぉ!』

 ───こんな感じ。まるで戦場のような雄たけびが聞こえて来る。

 え? YouTubeに問い合わせするだけで、そんなに大変なの?

 いや、問い合わせするだけじゃないのか? 

 確実なチャンネル復活のために、高度な政治が求められているのだろう……きっと!

「わかりました。 それじゃ、今後の活動方針は?」

『一時的に、他のプラットフォームでの配信を考えています。どれかライガさんの希望はありますか?』

「他のプラットフォームか……わかりました。こちらでも少し考えてます」

 こうして、事務所との情報共有を終えた俺は───

「うん、いつまでもショックを受けているだけじゃダメだぜ。もしも、万が一……YouTubeに復帰できなくなったとしても、みんなの足を引っ張る存在になっちゃいけない」

 パンパンと俺は自分の顔を叩いて、気合を注入。 それから、YouTube以外のプラットフォーム───つまり、VTuberとして活動できる配信サービスの確認をする。

 Twitchトゥイッチ

  Kickキック

 ニコ生

 IRIAMイリアム

「天下の大手企業傘下のTwitch。新進気鋭で収益がデカいぞKick。 古豪……みんな大好きニコ生。VTuberだったら、コイツが強い!IRIAM」
 
 さて、どれを選択していこうか? 

 安定なのはTwitch? Kickも収益が90%以上あるとか……

 意外とニコ生も悪くない。ニコニコ動画自体でVTuberの切り抜きが溢れている。

 そして、IRIAMはVTuber(ここじゃVライバーっていうんだっけ?)が強い。

 「まぁ、俺のダンジョン配信ってコンテンツと相性がいいのはこれかな?」

 まずお試しと言うわけであるプラットフォームを選択してみた。
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