VTuberでもできるダンジョン配信!

チョーカ-

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第110話 ダンジョン専用建設機械『玄武』

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 ダンジョンには穴がある。何かの比喩ではない。

 階層の床を掘削。 重機を使って穴を空け、そこの昇降機《エレベーター》を作る。

 ダンジョン配信者&探索者は昇降機を使って、好きな階層に近道《ショートカット》できるってわけ。

「その昇降機の工事を邪魔されているって?」

 俺は、ダンジョン配信の帰り道。 昇降機を使って地上に戻ろうとした所を止められた。

 待ち構えていた人物は、ダンジョン庁の本田さんだった。

「そうだ。犯人は『ダンジョン保護団体』 お前と縁のある連中だ」

「縁があるなんて人聞きの悪い。俺も、最近知った連中ですよ」

「くだらねぇ連中だ。25年続いたダンジョンと人類の戦争を知ってたら口が裂けても言えねぇよな? ダンジョンを守れなんてなぁ!」

「どうですかね? ダンジョンで町おこしや村おこしを考えてる所で仕事をしたばかりなので」

「ふん、最前線で戦ったお前も緩くなったもんだな。平和ボケか?」

「平和ボケで良いじゃないですか。みんな忘れたいだけですよ、あの戦争を」

 そんな雑談をしていると、『ダンジョン保護団体』が邪魔をしている工事現場に到着した。

「───なんですか? あれ?」

 工事現場の入り口には、『工事断固阻止!』と『ダンジョンファースト』の垂れ幕を広げた複数の人間。 そして、その後ろには───

「何か、戦闘ロボットみたいなのがいるんですけど!!!」

 ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~ ~~~

 ロボだ! ロボがいる!!!

 まるで西洋甲冑を来た戦士のようなフォルム。 ただし、下半身は戦車やブルドーザーみたいにタンクになっている。

 ぶっちゃけ、ガンタンクみたいだぁ! テンション上がるなぁ!

「あれか、あれは建機だ」

「は? 建機って事はシャベルとか、クレーン車とか、ロードローターと同じ?」

 嘘だろ? どう見ても戦闘ロボだぜ!?

「ダンジョンで工事をするんだ。自衛用に戦闘能力を付け加えたそうだぜ」

「そりゃ凄い。あれなら、ドラゴンとだってタイマンができるって言われても信じるぜ」

「その凄い、凄いって言われてる建設機械さまが、『ダンジョン保護団体』に奪われちまった」

「あぁ、なるほど。だから、団体さんを守るように立っているのか」

「その対ドラゴン兵器と戦って、壊して欲しいってのが今回の依頼だ」

「はぁ!? いや、だから俺はダンジョン庁とは無関係で……」

「ツベコベ言うな! 国の命令だ。逆らったら、お前だけ来年の税金を上げてやるからな」

「えぇ……」

 そんなわけで、建機と戦う事になった。

 正式名は─── 建設機械『玄武』 

全高:5.5m

全幅:4.5m

重量:19.2t

重機だが、外装は西洋甲冑を意識した装甲。肩と胸に板金状のパネル、頭部は角兜のような保護カバー。

四本の多関節アームを持ち、通常のショベルアームと比べて可動域が人間に近い。
 
「それじゃ、俺たち職員が座り込みしてる連中の排除に動く。それと同時に建機『玄武』さまをぶち壊せ」

「壊して良いのか? 国の所有物だろ?」

「あぁ、テロリストに好きに使われるなら、壊した方がマシだ」

 それって貴方の感想ですよね?

 ───と言いそうになる。 あとから、弁償って言いながらタダ働きをさせるつもりなんじゃ?

「おい! 正義の邪魔をするね!」

「ダンジョンを破壊するな! いつか報いを受けるぞ!」

「お前等の顔を覚えたからな」

 うぉ! 衝突が始まった! 怒号が飛び交っている。

 そのタイミングで『玄武』の目が光る。 動き出すつもりだ。

「おいおい、動いてどうするつもりなんだ? 職員を本気で攻撃するつもりじゃ───」

 いや、まずい! 本気で『玄武』で人間を攻撃するつもりだ!

 4本アーム。それを持ち上げ、振り落とそうとするタイミング。

「あぶねぇ! 間に合ったぜ」

 アームに蹴りを叩き込む。 その衝撃で『玄武』はバランスを崩す。

「良いバランサーを積んでるな。今の蹴りで倒れないのか!」

『玄武』のヘイトは俺に向かった。  4本アーム……その2本は盾を構え、他の2本はドリルに変化した。

「え? それで俺を貫くつもり? ドリルは人に向ける物じゃないぞ!」 

 ゴゴゴゴゴゴ……とドリルを振り回してきた。 
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