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ようこそアンフェルサーカス団へ
第41話 何か引っ掛かる
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コアのやつ、何だか様子がおかしかったな……?
まるで自分がいなくなってしまうような口ぶりだった。
「ノア、どうしたの? 」
朝食のトーストをかじりながらリオンが言う。
バターがたっぷりとのったトーストのザクザクとした音が耳に心地よい。
「あ、ああ……なんでもない」
昨日のコアの言葉が頭にはべりついたみたいだ。
何か、何か、大切なことを僕は見過ごしているような気がする。
「そうだ! 今日、テスカとコアが練習風景を見に来てって言ってたの! 一緒に行かない? 」
「へえ」
コアにもう一度聞いてみよう、そうしたら何か分かるかも知れない。
そう思った僕はリオンの誘いにのったのである。
「ソフィは? 」
ベッドに転がっているソフィアに話しかけるリオン。
「あー、あたしはパス。ねむーい」
猫のようにゴロゴロと丸まっているソフィア。
まるで自分の家のように寛いでるなこの人は……。
「って、ソフィ? いつの間に仲良くなったのか」
「うん! 色々教えて貰ったんだ! ソフィは凄く物知りだね」
僕はじっとソフィアを見つめる。
「変なこと吹き込んでないだろうな……」
「当たり前でしょ! いたいけな少女に変なことしないわよ」
なら、良いけど……。
「男の人は大きな胸が好きって話を聞いたよ、ノアもそうなの?」
屈託のない笑顔を浮かべるリオン。
あ、やべ。と言う顔をするソフィア。そして僕の怒号が部屋に響き渡った。
◇◇◇
ソフィアに説教をし終えて、僕たちはテスカとコアがいるというテントに来た。
なるほど、確かに他のテントよりも一際大きく、豪華な装飾がされている。
このサーカス団で一番人気と言うのも嘘ではないのだろう。
「あら、ノアさん。どうかしましたか? 」
そして中から出てきたのはクロエ。相変わらず人懐っこい笑顔と扇情的な格好が目をひく。
途端にささっと僕の後ろに隠れるリオン。
「ああ、すいません。テスカとコアの練習風景を観に行きたいと思いまして」
「まあ二人の……? でも今は……」
「テスカ! コア! 」
そう叫んだかと思うと、ぴゅーっとクロエの横をすり抜けてテントに入り込むリオン。僕が引き留めるより早く、姿を消してしまった。
「あ、リオン! 」
慌てて追いかけようとしたがクロエに引き留められた。
「子ども同士、話したいこともあるでしょう。リオンちゃんなら構いませんよ」
「なるほど、まあ確かに……」
そしてクロエはにこっと口許に手を当てた。
「大人は大人同士、お話なんてどうですか? 」
「でも……」
むせ変えるような香水の匂いが更に強くなる。まるで脳を揺さぶられたような衝撃。
「リオンちゃんなら大丈夫。テスカとコアはああ見えてしっかり者ですから」
「そうですか、ご迷惑おかけします」
そうして僕はクロエに促されるまま、その誘いにのることにしたのである。
まるで自分がいなくなってしまうような口ぶりだった。
「ノア、どうしたの? 」
朝食のトーストをかじりながらリオンが言う。
バターがたっぷりとのったトーストのザクザクとした音が耳に心地よい。
「あ、ああ……なんでもない」
昨日のコアの言葉が頭にはべりついたみたいだ。
何か、何か、大切なことを僕は見過ごしているような気がする。
「そうだ! 今日、テスカとコアが練習風景を見に来てって言ってたの! 一緒に行かない? 」
「へえ」
コアにもう一度聞いてみよう、そうしたら何か分かるかも知れない。
そう思った僕はリオンの誘いにのったのである。
「ソフィは? 」
ベッドに転がっているソフィアに話しかけるリオン。
「あー、あたしはパス。ねむーい」
猫のようにゴロゴロと丸まっているソフィア。
まるで自分の家のように寛いでるなこの人は……。
「って、ソフィ? いつの間に仲良くなったのか」
「うん! 色々教えて貰ったんだ! ソフィは凄く物知りだね」
僕はじっとソフィアを見つめる。
「変なこと吹き込んでないだろうな……」
「当たり前でしょ! いたいけな少女に変なことしないわよ」
なら、良いけど……。
「男の人は大きな胸が好きって話を聞いたよ、ノアもそうなの?」
屈託のない笑顔を浮かべるリオン。
あ、やべ。と言う顔をするソフィア。そして僕の怒号が部屋に響き渡った。
◇◇◇
ソフィアに説教をし終えて、僕たちはテスカとコアがいるというテントに来た。
なるほど、確かに他のテントよりも一際大きく、豪華な装飾がされている。
このサーカス団で一番人気と言うのも嘘ではないのだろう。
「あら、ノアさん。どうかしましたか? 」
そして中から出てきたのはクロエ。相変わらず人懐っこい笑顔と扇情的な格好が目をひく。
途端にささっと僕の後ろに隠れるリオン。
「ああ、すいません。テスカとコアの練習風景を観に行きたいと思いまして」
「まあ二人の……? でも今は……」
「テスカ! コア! 」
そう叫んだかと思うと、ぴゅーっとクロエの横をすり抜けてテントに入り込むリオン。僕が引き留めるより早く、姿を消してしまった。
「あ、リオン! 」
慌てて追いかけようとしたがクロエに引き留められた。
「子ども同士、話したいこともあるでしょう。リオンちゃんなら構いませんよ」
「なるほど、まあ確かに……」
そしてクロエはにこっと口許に手を当てた。
「大人は大人同士、お話なんてどうですか? 」
「でも……」
むせ変えるような香水の匂いが更に強くなる。まるで脳を揺さぶられたような衝撃。
「リオンちゃんなら大丈夫。テスカとコアはああ見えてしっかり者ですから」
「そうですか、ご迷惑おかけします」
そうして僕はクロエに促されるまま、その誘いにのることにしたのである。
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