凌辱カキコ

島村春穂

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凋落

四/二

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 一方、多馬田臨床検査技師はモニターを注意深く見つめ、その時々で蒼甫の腹部を一瞥する。少なくとも、いまのこの作業中には下腹部の異変は気づかれそうにない。そう高を括る蒼甫だから、腰をくいと分からない程度に浮かせてみたり、その逆に腰をぐいと引いたりさせて僅かな刺激を貪る。多馬田臨床検査技師からなんら注意はない。言われるのは、「おおきく息を吸ってください」と、「ゆっくり息を吐いてください」のこの二つだけである。


 ほとんどモニター側を向いている多馬田臨床検査技師をよいことに、三〇度ほど小首を傾げる蒼甫は僅かな刺激を貪るとともに、彼女の真剣な顔つきの一部始終を逃すまいとついついガンミしている。その刹那、おっと、と蒼甫が多馬田臨床検査技師からすばやく目を反らした。


「はい。では、次に横向きになってください」
 危ない、危ない、と蒼甫は再び視線を戻し、――と、多馬田臨床検査技師がモニターから目を外したその時だ。蒼甫に一旦向きかけた視線は実のところフェイントで、いの一番に見たものとは検診衣をめいいっぱいに膨らませた下腹部であった。――が、彼女に驚いたような素振りはさほどなく、やはりさっきから異変に気づいている風である。


「横向きになってくださいねぇ」
 その証拠に、同じ指示をわざわざ言い直したところが、どこか意味深である。


 姿勢を変え壁際のほうを向き、おずおずと横向きを取る蒼甫に、「もっと壁際にいってください」と指示が続き、そうすると、妙な密閉感ができて下腹部をさらに昂らせる。


「その姿勢でお待ちください」
 蒼甫の後ろでモニターを覗き込む気配があった。しめた、とその間にボクサーブリーフのなかの屹立を上向きに直そうと手を入れたところ、やにわに丸椅子を動かす音がしてビクつき、慌てて手を抜いた為、検診衣パンツのゴムから先っぽが食み出したのが分かった。


「腕を横に」
 多馬田臨床検査技師はもうこちらを向いているらしかった。へどもどしていると、腹の前にだらりとあった腕をそれとなく掴まれ、腰の横に置き直される。「おおきく息を吸ってください」「ゆっくり吐いてください」と、要領は先ほどとまったく同じではあったが、今回は腰から腕を回され弄られる格好で多馬田臨床検査技師の手が腹に入り込み、こそばゆさと、淫靡さは仰臥している時よりもはるかに増して、こそこそ勃起させている背徳感ときたらこれ以上ないわけで、しかも先っぽが検診衣パンツのゴムから食み出しているわけであるから、これは大層大ごとである。


「おおきく息を吸ってください」
 臨床の勝手が分かってきた蒼甫は無論快く応じる。が、下半身だけはどうも罰が悪そうである。勃起を庇うあまり腰がずいっと引けている。時々、尻を不律動にビクつかせもし、が、このまま臨床のほうは続き、「おおきく息を吸ってください」「ゆっくり吐いてください」と、多馬田臨床検査技師の思惑がどうであれ、臨床器具で腹をこうも執拗に撫でられるそれは、蒼甫としてみれば愛撫以外のなにものでもなかった。


 臨床器具は割とところまで下りていき、臍の真下辺りをこそばゆく弄る。と、臨床器具を持つ多馬田臨床検査技師の手が肉冠に当たる。その手は明らかに怪訝そうにビクついた。当たった肉冠の先から手が離れる時、我慢汁が粘り糸を引きずるのが分かった。しかしながら、臨床を終えるにはどうしてもこの箇所を探らねばならないらしく、多馬田臨床検査技師の手が屹立した先っぽをぐいのぐいの押し込みながら、「おおきく吸ってください」「ゆっくり吐いてください」と、なんら先ほどと変わらぬ調子で事が続いていく。


 こう何度も先っぽを押し込まれたせいで検診衣パンツのゴムから食み出た屹立は肉径の半ばにまで及んだ。もう我慢できん、と腹部を弄る多馬田臨床検査技師の手が下腹部に当たりそうになると、こんどは蒼甫のほうからも腰を差し出す始末。当たったところで腰を止め、尻たぶにきつく力を込めながら、ここから、ぐぐぐぐっと最後まで肉径を露骨に突き出し、心地よいところで女手の僅かな感触を味わい尽くす。


 あの多馬田臨床検査技師が、「おおきく吸ってください」を初めて噛んだ。慌てているのは明らかで、「ゆっくり吐いてください」をどもり気味に言う始末だ。わざとらしく咳払いまでさせ、一拍も二拍も置いてから、やっと落ち着いた口調に戻り、「もう少し下のほうを見ますねぇ」と、蒼甫を狂気させるようなことを言った。


 つまり、臨床器具を持つ手の縁が、ずうっと肉冠の先っぽに当たったままとなる。


「息をおおきく吸ってください」
 臨床はこのまま続き、臍のもっと下、ちぢれ毛が繁茂した場所で手を色々動かすものだから、いまは肉冠を捏ねくられているも同然になった。


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