天狐と或る巫女の物語

神無月 花

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1話

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 異世と常世  (2/2) 
「あのー」


黄玉「なんだ?」


「色々聞いてもいいですか。」


黄玉「いいよ。」


「まずここはどこなんですか?」


黄玉「ここは、人間界から見た異世(ことせ)。」


「ことせ???」 

黄玉「異なる世界と書いて異世だ。人間が天界・魔界とか冥界とか地獄と呼んでいる所。」


「天界?魔界?そんな世界まんがやお伽話の中だと・・・・」 


黄玉「現代は大抵の人間がそう思うからな。他は?」


「天狐について詳しく教えてください。」


黄玉「天狐は神獣だ。他にも空狐とかもいる。妖狐なんかもいるから狐は大勢いる。」


「じゃあ、結びの巫女は?」


黄玉「結びの巫女は、異世・間世・常世の三つの世界を行き来出来る女の事。」


「かんせととこせは?」


黄玉「間世は常世と異世の間に在る世界。常世は日常の世界の事だ。」


「そうなんですか。」


黄玉「お前、名は何という?」


「間薙 結美(かんなぎむすび)です。」 

黄玉「むすび・・・やはりお前は結びの巫女だ。そうでなければこの世界には来られない。」








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