天狐と或る巫女の物語

神無月 花

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3話

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 修業  

黄玉「結美、修業をしなさい。」


結美「修業?何の?」


黄玉「移動の修業だ。」

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黄玉「お前の脳内へ移動の言葉を送る。その言葉を使って移動の練習をしなさい。」


しばらくすると、結美の脳内に黄玉の声が聞こてきた。 

黄玉《結びの巫女が命ずる。我が声に応え、我を導け。》


結美「これがその言葉ですか?」


黄玉《そうだ。初めは導けの前に自分の行きたい場所の名前を入れた方がいいぞ。》


結美「わかりました。やってみます。」


結美は一息つき、言葉を唱える。 

結美「結びの巫女が命ずる。我が声に応え、我を常世へ導け。」

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結美「ここ・・・私の家の前だわ。」


黄玉《上手いな。次はこっちへ戻る練習だ。がんばれよ。》


結美「結びの巫女が命ずる。我が声に応え我を異世へ導け。」


結美は修業を続け、異世へ来る度修業した。



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