天狐と或る巫女の物語

5話

　迫る魔の手　


黄玉は異世中を探し回り、雪山に来ていた。 


黄玉「後探していないのは、ここだけか。」


黄玉は、雪山を探し回った。 
すると、人が倒れているのが見えた。黄玉は狐の姿になり倒れている人のもとまで走った。
近くで見ると、それはやはり結美だった。
黄玉は再び人型になり結美の頬を軽く叩く。


黄玉「結美！しっかりしろ！」


結美「う･･････ん黄･･･玉さ･･･ん。」


黄玉「気がついたか。良かった。お前、何故こんな所に居る？」


結美「わかりません。」


結美の頬は氷のように冷たい。当たり前か。


黄玉は狐に変化し、結美を温めた。


黄玉（よし。体の温かさが戻ったな。）


黄玉は、周りをギロリと睨みつけながら言った。 


黄玉「隠れていないで出て来い。」


黄玉がそう言うと、
雪が止み空は晴れたが、隠れていた者は姿を現さなかった。 

黄玉「逃げたか。」