天狐と或る巫女の物語

8話

　修業２.　

黄玉「今日は、水を操る練習だ。水頂を呼んである。水頂に教えてもらえ。」


結美「わかりました。」


水頂「結美さん。庭へ行きましょう。」

･･･････････････････
水頂「結界を張ります。張！では始めましょう。結美さん、水を出すよう念じてみてください。」


結美「わかりました。」


水…… 


水頂「次は水を凍らせてみてください。」


凍らせる…… 


パキン！ 


水頂「その氷の強度をあげて、剣の形に出来ますか？」


剣か…… 


水頂「次は、その剣を水に戻して下さい。」


水に戻す…水… 


水頂「お疲れでしょう。一旦休みましょう。」

･･･････････････････
屋敷の縁側まで行くと、使用人が菓子とぬるめの茶を持って来ていた。 


結美「このお菓子美味しい！お茶も美味しいです！」


使用人「ありがとうございます。」


水頂「30分経ったら修業を再開します。」


結美「はい。」

･･････････････････ 
水頂「水を出してください。」


水… 


水頂「先程より早く出せるようになりましたね。では、その水で波を造ってください。」


波か……


水頂「その波を私に向けてください。」


結美が波を水頂に向けると、水頂は一瞬にしてその水を凍らせた。しかもその氷はすぐに砕けてしまった。


水頂「今日はここまで。お疲れ様でした。解！」


結美「ありがとうございました。」