天狐と或る巫女の物語

15話ー間話

　空狐の社　


美空「こはく様…！私、ここにいたくない！みんなみたいに自由に遊びたい…！」


琥珀「僕の住む世界に連れてってあげようか？そこなら少なくとも今より良い暮らしが出来るよ。」


美空「ほんとう？連れてって！」


美空と琥珀は、美空の家である空界家に向かった。

･･･････････････････
「美空！どこに行っていたの？！」 


美空「ごめんなさい。」


美空の母親は、美空の隣の琥珀に気づき驚いた表情をした。 

「空狐様？！」 

琥珀「こんばんは。」


「あの…どうされたのですか？」


琥珀「美空さんを僕の住む世界に連れて行きたいんです。」


「そこは…この世界とは別の世界ですよね？」


琥珀「そうですが…僕は彼女に自由を与えたい。彼女を連れて行くのが無理なら、彼女に自由をあげて下さい。」


「…私は母親です。子どもを異世界へ連れていくだなんて、心配でなりません。それに、私一人で判断出来る事ではありませんので、夫と一緒に話し合いをさせて下さい。」


琥珀「わかりました。」