【第一章完結】転生女王は政務に励みます!ダメンズ⁈いえいえ、ちょっと男運が悪いだけですよ?

himahima

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ホテル改革ー再稼働編-1

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ふと目を覚ますと、閉じられたカーテンの隙間から薄い光が差し込んでいる。
まだ夜明け前だが、気分が高揚しているのか、目をつぶっても、もう眠りに落ちることはなかった。
寝ることを諦めオイルランプに火を灯し、
サイドテーブルに置かれた書類に手を伸ばす。

やっとこの日を迎えた……、今日はグランドオープン…午前中にレセプションがあり、そこで挨拶するのがこのプロジェクトにおける私の最後のミッション……。

挨拶文の草案に赤ペンで添削をしていると、メイドの控室に続くドアがノックされる。

「入って」

ワゴンを押して二人のメイドが一礼して入室する。
手早くテーブルをセットして、コーヒーと数種類の小菓子を手際良く並べる。

「では、お支度の時間にまた参ります」

(ごめんね、こんな時間に…ありがとう)
心の中で感謝しつつ、軽く頷き同意する。

白い湯気の立つカップを口元に運び、ほろ苦く芳醇な香りを楽しみ、一口すすって、(ふおっ!?)味の違いに吃驚する……。

ふふふふふ、昨日クリスから秘密兵器が送られてきたのだ!
なななな~んと、それはサイフォン!!
ホテルで飲んだコーヒーが美味しかった理由はこれだった。 
布フィルターでドリップするより雑味がなく、スッキリしている。
東の大陸の帝国で開発されたサイフォンは、繊細な硝子器具、運搬が大変なためこちらの大陸では流通量も少なく高額だ。
クリスは代金の受け取りを固辞しているので何か返礼の品でも贈りたいが、いかんせん彼は商会の息子なので大概なものは手にはいるだろう……。閻魔帳の情報によると彼女はいないらしいのでうちの有能なメイドを紹介してみようか、などと見合い斡旋やり手ババァみたいなことをたくらんでいる…。

コーヒーですっかり眠気もさめたので、サクサク文章をまとめ、声に出して読んでみる。

原稿を持ってスピーチなどみっともないことはできないので、何度か読み返して内容を頭に叩き込む。
よし、完璧に覚えた!
あとは場の空気読みながらアドリブいれて…ばっちこい!!

プレオープンで様々な問題が浮かび上がったが、ハンス総支配人の采配で無事解決したと報告があった。

しかし、張り切り過ぎたシェフが明後日の方向に暴走して野菜の飾り切りで、フェニックスだの薔薇などで盛りに盛った皿が運ばれてきた時は昇天しかけた……。
中華の満漢全席じゃねーーよ、トホホ……。
厳重注意したから、もう大丈夫…だと思いたい。

窓辺に向かい厚いカーテンを開いて空を仰ぐ。東の空はすっかり明るくなっていた。

風光る空、今日も暑くなりそうだ。


















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