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給仕は薄青 26
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―ヘキサ―
ライースに連れられ、依頼人である熊谷への報告を終えた六花は一足先に退出しチームメンバーの待つ大部屋に向かっていた。
部屋に向かう途中も六花は熊谷に言われたことを思い起こしていた。
「まずは君にお礼を言いたかったんだ」
「助かったよ」
熊谷の言った言葉はそれだけではなかった。
話が一段落着き、ライースから「先にチームメンバーと合流しておくように」と言われ六花が退出しようとした時だ。熊谷は自身に背を向けて部屋を出て行こうとしていた六花をわざわざ呼び止めた。
「氷室小夜さん、君のおかげで私も息子も助けられた。本当にありがとう」
六花にとって「氷室小夜」とは、仕事をするうえでテキトーに作った偽名でしかない。それもオクタから教育を受けている期間に見たテレビに出てきた名前を組み合わせたものだ。特段思い入れがあるわけでもなかった。
六花は心のどこかで「吹雪六花」として認めてほしいと思っていた。しかし、本名でこの仕事をこなすということはリスクを負うことでもある。
リスクを減らすために偽名を用いることは仕方がないことだと思っていた。
でも今は違う。この名前は自分の仕事を「意味のある事」だと認めてくれた人が六花のために呼んでくれた等身大の名前だ。
仕方なく使う名前じゃない。胸を張って誇れる六花の名前になったのだ。
この仕事は感謝されるために始めたものではない。だが、六花もまだまだ15の子どもだ。褒められたり感謝されたりして嬉しくならない訳はない。一番嬉しかったことは名前で呼んでくれたことだった。
邸宅に仕えるメイドとして一週間近くこの廊下を歩き、仕事をこなしてきたが、そのどの瞬間よりも堂々とした態度で、六花の纏う雰囲気には自信が満ちていた。
「氷室さん!」
不意に背後から六花を呼び止める声が廊下に響いた。六花は聞き覚えのある声のした方へゆっくりと振り返る。そこにはメイドとして働いた時間を共にした先輩の姿があった。
「佐々木さん!」
佐々木は目に涙を浮かべながら六花に駆け寄ると、その小さな身体を抱きしめた。
「!?」
「……無事で良かった。朝起きたら和人様が誘拐されたって騒ぎになってて……氷室さんも、いないって聞いて」
六花は佐々木の身体を軽く抱きしめ返した。ここへやってきたばかりの六花ならできなかったことだろう。
「大丈夫です。私はこの通り無事ですよ」
「さっき、氷室さんと一緒に来た秋風さんから聞いたよ」
佐々木の話ではリコリスは今、邸宅内を駆け回り和人を探しているのだという。ちょうどそこに遭遇し、六花のことを聞いたようだった。
「和人様を助けるために戦ったって……」
「……はい」
佐々木を抱きしめ返していた六花の腕から力が抜けていく。
「私は、そのためにここに来ました。佐々木さんが気に病むことはないですよ」
六花は苦笑いで答えるのが精一杯だった。
「私がいろいろと言えることじゃなさそうだね」
「……」
佐々木も六花同様苦笑いを浮かべて言葉を続ける。
「もう行っちゃうの?」
「……はい。仕事が終われば、ここにはもう」
六花はそこまで言ってから、自分はここにはいられないのだと改めて感じ胸が苦しくなった。ここでの生活は楽しく平穏で、荒んだ仕事のことを忘れることができた。六花にはまぎれもなく日向の世界だった。
しかし、そんな守るべき世界との別れが分かっているからこそ、佐々木と共に暗くなっているべきではないと六花は思った。
「ここで佐々木さんと出会えたこと、一緒に働けたこと、入ったばかりの時真っ先に声をかけてくれたこと、嬉しかったです。色々とお世話になりました。ありがとうございました」
六花は最高の笑顔を浮かべ、佐々木に自分の感謝を伝えた。
「ううん。私の方こそ。ありがとう。短い間だったけど、また話せてよかった」
佐々木はそういうと六花の肩に手を置き、顔を真正面から見つめた。
「……最後に確認させて、氷室さんは誰かを傷つけるためじゃなくて、守るために戦ってるんだよね?」
六花はその言葉に迷いなく答えた。
「はい!」
佐々木は満足げに頷くと六花を再び抱き寄せた。六花は再びそれに応え、別れを告げた。
―リコリス―
リコリスは和人に別れを告げるべく邸宅内を駆け回り、その姿を探していた。だが、一通り邸宅の中を周ってみても和人の影も形も見つけることができなかった。
初めこそ「かくれんぼ」を楽しむようにリコリスも楽しんで探していたが、ここまで見つけられないとは思っていなかったため、リコリスは焦り始めた。
次第にいるはずがないと決めつけて探していなかった場所にいるのではないかと考え、大きな浴槽のあるバスルームの椅子の下やキッチンの戸棚、和人の部屋のベッドの下など、明らかに人が入るとは思えない場所まで探し始めた。
(あんなのアニメのキャラがふざけてるのかと思ってたけど、焦ってくると探してない場所はどこも怪しく思えてきちゃうよ)
和人探しに熱中し、周りのメイドからの視線も忘れて駆け回っていると、いつの間にか空は朱に染まり始めていた。
やばいとリコリスが思った瞬間、前から荷物を抱えた六花がやってきた。一人分にしては多い荷物を軽々と運んでいた。
「いたいた、リコリスの荷物もまとめておきましたよ。もう行けますか?」
「い、いやぁその、まだ」
「まだ?もしかしてまだ和人さんと会えてないんですか!?」
六花はスマホで時計を確認する。
「うーん。もうリコリスを連れて来いって言われてるんですけど……」
「だよねぇ」
リコリスは頭を掻きつつ半ばあきらめたように天を仰いだ。
「リコリス……」
六花はそんな様子のリコリスに何と声をかけてよいかわからず立ち尽くしていた。
「まぁ、しょうがないよ。行こう、一人でやらせちゃってごめんね」
「え?あの……はい」
エントランスから外に出ると目の前にはすでに準備を済ませたオクタやライースがいた。見送りに大勢のメイドが出てきていた。ラーレに別れを惜しむメイドの姿を見てリコリスはやれやれと思うと同時になんだか懐かしい気持ちになった。
「リコリス、私たちはオクタやラーレとアジトに直接帰ることになってるのでバンにお願いします」
「わかった、後ろ乗っていい?」
リコリスが車に乗り込もうとした時大きな声が響いた。
「すみません!!まだいらっしゃいますか!?」
メイド長ローラだった。リコリスがあれだけ探しても見つけることのできなかった和人の手を引いて現れた。
「和人君!?」
ローラは和人をリコリスの前まで連れてくると自身は一歩引いて待機した。
「……その、も」
「嫌われちゃったのかと思ったよ」
「っ嫌うわけない!」
リコリスは和人の目の前でしゃがみ込み安堵のため息を漏らした。
「もう帰っちゃうんだろ?会ったら辛くなると思って」
「でも来てくれたんだ?」
「会わずにお別れをした方が辛くなりますよってローラが」
ローラにリコリスは視線をやった。
「出過ぎたことを致しました」
「いえ、ありがとうございますローラさん。おかげで和人君とまた話せましたから」
和人は拳を強く握りしめ、声を出す。
「本当に、もう会えないのか?」
「うーん、どうだろ?」
リコリスは苦笑で答える。
「なんだよそれ」
和人にリコリスの苦笑が移る。
「ここには和人君を大事に思ってる人たちがいる。君がいくら困らせたってきっとその気持ちは変わらない」
「……うん」
「ちゃんと皆の言うこと聞いて、自分のやりたいことを探して、そのために出来ることを頑張る。そうしたらちゃんと皆応えてくれる」
「なんだよそれ」
和人は照れ臭そうに笑った。
「ひどいなぁ、私だって慣れないこと頑張ってやってるのに」
リコリスはそういいつつもどこか嬉しそうな表情をしていた。
「それが守れるなら、また呼んでよ」
「いいのか!?」
「大人になったらね~」
リコリスはその場でこっそりとゲームに使っているアカウントのアドレスを渡した。
汚い仕事に使うものでなければ、足の着くものでもない。ゲームの配信を見ているとも言っていたためゲーマーの「momiji」名義のものにしたのだ。
「お姉さんとの約束だぞ!メイドさん達を困らせるなよ~?」
リコリスは和人の頭をわしゃわしゃと撫で、軽いハグをして別れを告げた。
「ありがとう。和人君楽しかった。また見に来て」
「俺も、ありがとう。必ず見るし、約束も守る」
―ヘキサ―
帰りのバンの中、六花がスマホを見ているとニュースサイトに速報が流れた。その記事では中西明宏議員が翌日の選挙を急遽辞退することを発表したと報じられていた。
「中西議員辞退しましたね」
「ん?何の話?」
隣に座るリコリスに六花はわかっている範囲で状況を伝えた。
「そんなことをしに行ってたんだ。てか、ライース怖っ。断れないでしょそれ」
「AIの進出を推し進める久津和派のナンバー2が辞退したんだ。勢いは落ちるだろう。いや、落ちてもらわないと困るが」
オクタが言うように、カミシログループの一件もありAIを推す声も強くなってきていた。そんな中で現体制、つまり保守派を含むAI反対派が大半を占めている状態を維持することは難しいと世間では考えられていた。
ここで中西が辞退したことでどれだけの影響が出るかは未知数だった。軸を失い総崩れになるというほどではないが推進派からすれば大打撃だ。
選挙に直接的に関与できない組織のメンバーはここから先を民意に任せるほかなかった。
後日、選挙の結果、衆議院内でAI推進派の議員の割合が増加したこと、反対派が僅差で多数を抑えたことなどがライースから伝えられた。
ライースに連れられ、依頼人である熊谷への報告を終えた六花は一足先に退出しチームメンバーの待つ大部屋に向かっていた。
部屋に向かう途中も六花は熊谷に言われたことを思い起こしていた。
「まずは君にお礼を言いたかったんだ」
「助かったよ」
熊谷の言った言葉はそれだけではなかった。
話が一段落着き、ライースから「先にチームメンバーと合流しておくように」と言われ六花が退出しようとした時だ。熊谷は自身に背を向けて部屋を出て行こうとしていた六花をわざわざ呼び止めた。
「氷室小夜さん、君のおかげで私も息子も助けられた。本当にありがとう」
六花にとって「氷室小夜」とは、仕事をするうえでテキトーに作った偽名でしかない。それもオクタから教育を受けている期間に見たテレビに出てきた名前を組み合わせたものだ。特段思い入れがあるわけでもなかった。
六花は心のどこかで「吹雪六花」として認めてほしいと思っていた。しかし、本名でこの仕事をこなすということはリスクを負うことでもある。
リスクを減らすために偽名を用いることは仕方がないことだと思っていた。
でも今は違う。この名前は自分の仕事を「意味のある事」だと認めてくれた人が六花のために呼んでくれた等身大の名前だ。
仕方なく使う名前じゃない。胸を張って誇れる六花の名前になったのだ。
この仕事は感謝されるために始めたものではない。だが、六花もまだまだ15の子どもだ。褒められたり感謝されたりして嬉しくならない訳はない。一番嬉しかったことは名前で呼んでくれたことだった。
邸宅に仕えるメイドとして一週間近くこの廊下を歩き、仕事をこなしてきたが、そのどの瞬間よりも堂々とした態度で、六花の纏う雰囲気には自信が満ちていた。
「氷室さん!」
不意に背後から六花を呼び止める声が廊下に響いた。六花は聞き覚えのある声のした方へゆっくりと振り返る。そこにはメイドとして働いた時間を共にした先輩の姿があった。
「佐々木さん!」
佐々木は目に涙を浮かべながら六花に駆け寄ると、その小さな身体を抱きしめた。
「!?」
「……無事で良かった。朝起きたら和人様が誘拐されたって騒ぎになってて……氷室さんも、いないって聞いて」
六花は佐々木の身体を軽く抱きしめ返した。ここへやってきたばかりの六花ならできなかったことだろう。
「大丈夫です。私はこの通り無事ですよ」
「さっき、氷室さんと一緒に来た秋風さんから聞いたよ」
佐々木の話ではリコリスは今、邸宅内を駆け回り和人を探しているのだという。ちょうどそこに遭遇し、六花のことを聞いたようだった。
「和人様を助けるために戦ったって……」
「……はい」
佐々木を抱きしめ返していた六花の腕から力が抜けていく。
「私は、そのためにここに来ました。佐々木さんが気に病むことはないですよ」
六花は苦笑いで答えるのが精一杯だった。
「私がいろいろと言えることじゃなさそうだね」
「……」
佐々木も六花同様苦笑いを浮かべて言葉を続ける。
「もう行っちゃうの?」
「……はい。仕事が終われば、ここにはもう」
六花はそこまで言ってから、自分はここにはいられないのだと改めて感じ胸が苦しくなった。ここでの生活は楽しく平穏で、荒んだ仕事のことを忘れることができた。六花にはまぎれもなく日向の世界だった。
しかし、そんな守るべき世界との別れが分かっているからこそ、佐々木と共に暗くなっているべきではないと六花は思った。
「ここで佐々木さんと出会えたこと、一緒に働けたこと、入ったばかりの時真っ先に声をかけてくれたこと、嬉しかったです。色々とお世話になりました。ありがとうございました」
六花は最高の笑顔を浮かべ、佐々木に自分の感謝を伝えた。
「ううん。私の方こそ。ありがとう。短い間だったけど、また話せてよかった」
佐々木はそういうと六花の肩に手を置き、顔を真正面から見つめた。
「……最後に確認させて、氷室さんは誰かを傷つけるためじゃなくて、守るために戦ってるんだよね?」
六花はその言葉に迷いなく答えた。
「はい!」
佐々木は満足げに頷くと六花を再び抱き寄せた。六花は再びそれに応え、別れを告げた。
―リコリス―
リコリスは和人に別れを告げるべく邸宅内を駆け回り、その姿を探していた。だが、一通り邸宅の中を周ってみても和人の影も形も見つけることができなかった。
初めこそ「かくれんぼ」を楽しむようにリコリスも楽しんで探していたが、ここまで見つけられないとは思っていなかったため、リコリスは焦り始めた。
次第にいるはずがないと決めつけて探していなかった場所にいるのではないかと考え、大きな浴槽のあるバスルームの椅子の下やキッチンの戸棚、和人の部屋のベッドの下など、明らかに人が入るとは思えない場所まで探し始めた。
(あんなのアニメのキャラがふざけてるのかと思ってたけど、焦ってくると探してない場所はどこも怪しく思えてきちゃうよ)
和人探しに熱中し、周りのメイドからの視線も忘れて駆け回っていると、いつの間にか空は朱に染まり始めていた。
やばいとリコリスが思った瞬間、前から荷物を抱えた六花がやってきた。一人分にしては多い荷物を軽々と運んでいた。
「いたいた、リコリスの荷物もまとめておきましたよ。もう行けますか?」
「い、いやぁその、まだ」
「まだ?もしかしてまだ和人さんと会えてないんですか!?」
六花はスマホで時計を確認する。
「うーん。もうリコリスを連れて来いって言われてるんですけど……」
「だよねぇ」
リコリスは頭を掻きつつ半ばあきらめたように天を仰いだ。
「リコリス……」
六花はそんな様子のリコリスに何と声をかけてよいかわからず立ち尽くしていた。
「まぁ、しょうがないよ。行こう、一人でやらせちゃってごめんね」
「え?あの……はい」
エントランスから外に出ると目の前にはすでに準備を済ませたオクタやライースがいた。見送りに大勢のメイドが出てきていた。ラーレに別れを惜しむメイドの姿を見てリコリスはやれやれと思うと同時になんだか懐かしい気持ちになった。
「リコリス、私たちはオクタやラーレとアジトに直接帰ることになってるのでバンにお願いします」
「わかった、後ろ乗っていい?」
リコリスが車に乗り込もうとした時大きな声が響いた。
「すみません!!まだいらっしゃいますか!?」
メイド長ローラだった。リコリスがあれだけ探しても見つけることのできなかった和人の手を引いて現れた。
「和人君!?」
ローラは和人をリコリスの前まで連れてくると自身は一歩引いて待機した。
「……その、も」
「嫌われちゃったのかと思ったよ」
「っ嫌うわけない!」
リコリスは和人の目の前でしゃがみ込み安堵のため息を漏らした。
「もう帰っちゃうんだろ?会ったら辛くなると思って」
「でも来てくれたんだ?」
「会わずにお別れをした方が辛くなりますよってローラが」
ローラにリコリスは視線をやった。
「出過ぎたことを致しました」
「いえ、ありがとうございますローラさん。おかげで和人君とまた話せましたから」
和人は拳を強く握りしめ、声を出す。
「本当に、もう会えないのか?」
「うーん、どうだろ?」
リコリスは苦笑で答える。
「なんだよそれ」
和人にリコリスの苦笑が移る。
「ここには和人君を大事に思ってる人たちがいる。君がいくら困らせたってきっとその気持ちは変わらない」
「……うん」
「ちゃんと皆の言うこと聞いて、自分のやりたいことを探して、そのために出来ることを頑張る。そうしたらちゃんと皆応えてくれる」
「なんだよそれ」
和人は照れ臭そうに笑った。
「ひどいなぁ、私だって慣れないこと頑張ってやってるのに」
リコリスはそういいつつもどこか嬉しそうな表情をしていた。
「それが守れるなら、また呼んでよ」
「いいのか!?」
「大人になったらね~」
リコリスはその場でこっそりとゲームに使っているアカウントのアドレスを渡した。
汚い仕事に使うものでなければ、足の着くものでもない。ゲームの配信を見ているとも言っていたためゲーマーの「momiji」名義のものにしたのだ。
「お姉さんとの約束だぞ!メイドさん達を困らせるなよ~?」
リコリスは和人の頭をわしゃわしゃと撫で、軽いハグをして別れを告げた。
「ありがとう。和人君楽しかった。また見に来て」
「俺も、ありがとう。必ず見るし、約束も守る」
―ヘキサ―
帰りのバンの中、六花がスマホを見ているとニュースサイトに速報が流れた。その記事では中西明宏議員が翌日の選挙を急遽辞退することを発表したと報じられていた。
「中西議員辞退しましたね」
「ん?何の話?」
隣に座るリコリスに六花はわかっている範囲で状況を伝えた。
「そんなことをしに行ってたんだ。てか、ライース怖っ。断れないでしょそれ」
「AIの進出を推し進める久津和派のナンバー2が辞退したんだ。勢いは落ちるだろう。いや、落ちてもらわないと困るが」
オクタが言うように、カミシログループの一件もありAIを推す声も強くなってきていた。そんな中で現体制、つまり保守派を含むAI反対派が大半を占めている状態を維持することは難しいと世間では考えられていた。
ここで中西が辞退したことでどれだけの影響が出るかは未知数だった。軸を失い総崩れになるというほどではないが推進派からすれば大打撃だ。
選挙に直接的に関与できない組織のメンバーはここから先を民意に任せるほかなかった。
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