俺に加護をくれたのは邪神でした~イキリまくるの気持ち良すぎだろ〜

まにゅまにゅ

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第五章 よろしい、ならば滅びとけ♪

28 人質げーーっと!

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「さぁお前の経験値をクレクレクレクレクレクレクレクレクレクレクレクレ寄越せーーーーっ!」
「うぜえええええっ!」

 ババァが突っ込んで来たので俺は殺人ソードを振るう。狙いは奴の首だ。しかしババァは危険を察知したのか俺の剣閃を瞬時のバックステップで回避。いい反応してやがんな。見切りでも持ってんのかこいつ。

「なによその剣! 危ないじゃないのよこのクソが」

 こいつ、この剣のヤバさに気付いたのか?
 それとも首を狙われてブチ切れたのか顔が茹でダコのように真っ赤だ。シワ増えるぞババァ。

「二度も俺の攻撃躱すとはやるじゃねーか。正直ナメてたわ。てめー見切り持ってやがるな」
「持ってるわよ。私がもらってあげたんだけどね。あんたのその剣ももらってあげるわ」

 ビシィッと俺を指差す。どうやらこの剣ぎ気になるらしいな。ならこの剣を犠牲にしてぶっ殺してやるか。  

「うおおおおおっ、クレクレクレクレクレクレクレクレクレクレクレクレ!」

 奴はまたも俺に突進し、貫手のラッシュに入る。恐らくこのスキル、先に欲しいものを宣言する必要があると見た。そしてこのスキル自体に攻撃力はない。なら殺人ソードくらいくれてやんよ。

 俺はクレクレラッシュに身を投じる。何発かもらったがやはりダメージはないようだ。これカウンター喰らい易いっていう致命的な欠陥あるんじゃねーか?

「死ねやオラァッ!」

 奴の貫手を喰らった瞬間殺人ソードが俺の手から消えたが関係ない。最初からそのつもりで殴りにいったわけだしな。

 俺の右拳がババァの顔面にめり込む。そしてまたもババァは吹っ飛んだ。これでもまだ立てるかな?

「ぶふぉっ!」

 豚のように呻いて吹っ飛ぶババァ。 背中を打ち付け、五メートルほど滑って行った。しかしそれでもババァは立ち上がりやがった。なんてタフさだ。

「よくもやってくれたわね! こうなったら奥の手を使ってぶっ殺してやりますことよーーーっ!」

 鼻血だばだばだな。しかも大分フラフラだしかなり効いたようだ。しかし殺人ソードは奴の手にある。一発もらうとあれは俺でもヤバいからな。

「奥の手? おもしれぇ、やってみがれクソババア」
「この美しい私に向かってババァですってムキーーーーーッ! 見せてやるわ。ふじこモード起動!」
「ふじこモード?」

 なんつーネーミングだ。商売の神とやらもなかなかいい趣味してるよな。

「うおおおおおっ、ふじこーーーっ!」

 ババァは顔を真赤にし、少し口から泡を吹かせる。こりゃ別の意味でヤバそうだな。

「そろそろ死なせてやんよ!」

 俺はアイテムボックスからもう一本の殺人ソードを取り出す。ババァはババァで殺人ソードを振り回しなが突っ込んで来た。

「うおおおおっ、ふじこっこーーっ!」

 ぶんぶん振り回して隙だらけだな。恐らく剣技スキルが低いのかもしれん。あれは本来装備するのに剣技スキルが6必要だからな。

「必殺剣無明!」

 俺は素早く一閃。やつの横を駆け抜ける。ゲームでは見切り無効の特殊効果を持つ必殺剣で、クリティカルが発生しやすい特性を持つ。そしてこれが現実なら相手の首を跳ねるにはうってつけの技ってわけだ。

 手応えあり!

 俺は後ろを振り向きババァの姿を確かめる。そこには首を跳ね飛ばされ、崩れ落ちたババァが横たわっていた。首も奴の横に転がっている。

「なかなか強かったがやはり俺の方が強かったな。惜しむらくはイキり散らせなかったことか」

 そういや全然マウントをとってなかったわ。ま、クレレンマーの国王相手にイキり散らしてやるとするか。

 俺は首のなくなったババァに近づき生首の髪の毛を掴んで持ち上げた。そしてマジマジと死に顔を見る。

 すっかり白目を剥いておりキモい。しかし重要な小道具だ。アイテムボックスにでもしまっておくか。

「おい国王。俺は今からクレレンマーの馬鹿王に賠償を要求して来る。お前は帰って進軍の用意をしててくれ。それとクレレンマーの案内に明るい奴を1人俺につけてくれよ」
「わ、わかった。どうする気だ?」
「知れたこと。どうせこちらの要求は呑まないからな。馬鹿を縛り上げて奴の城に乗り込む。そして宣戦布告しておいてやるよ。とりあえず国王捕まえたらここに戻ってくるから頼むわ」

 さーて楽しい捕縛タイムだ。まだそう遠くには行ってないだろう。

「わかった、任せよう。よし、余は戻って兵の準備をさせる。戻るぞ!」

 国王は配下に命じて馬車の用意をさせる。俺は飛行魔法を使い、低空飛行でクレレンマーの国王を追った。

 持ってて良かった探知魔法!

 国王との距離はまだそれほど離れていないようだ。多分アルキンドの使徒が勝つと思って待機しているんだろう。

 おかげですぐに追いついたわ。悠長に馬を待たせてくつろいでやがった。その集団からさして離れていない所に着地して歩み寄る。すると奴らの中の一人が俺に気づいたようだ。

「き、貴様は! ジョアンナ様はどうしてのだ!?」
「ジョアンナ? そういやそんな名前だったな。国王出せや。プレゼントを持ってきてやったぞ」

 俺はアイテムボックスからジョアンナの生首を取り出し、奴らの前に投げてやった。

「ひ、ひいいいいっ!! じょ、ジョアンナ様がぁぁぁっ!?」

 向こうの兵士の一人が生首を見て嬉し泣きをする。そうか、泣くほどに俺のプレゼントを気に入ってくれたか。

「騒がしいぞ! ジョアンナがどうしたと言うのだ!?」

 そしたら奥の方から馬鹿が出てきやがった。間違いない、クレレンマーの王だ。

「じょ、ジョアンナ様が殺されましたぁっ!」
「な、なんだとぉっ!? ば、バカなぁぁっ!」
「さて、こちらの要求を伝えよう。先ず東サザーラ地方をもらう。それと今回の賠償としてクレレンマーの王族全員の首と国民を全員奴隷として差し出せ。もちろん貴族もだ。それと国民含め全財産没収な」
「呑めるかそんな条件!」
「なにぃっ!? ならば戦争だな。お互い兵の準備はしてただろうからすぐに始められるよな。じゃあ今から戦争だ」
「む、無茶苦茶な奴め!」
「そっちの都合とかシランガナ」

 俺は殺人ソードを構えると兵士どもに斬りかかる。いやー、俺の動きに全く反応できてないからか、面白いように首が宙を舞ってくわ。

「んな……!」

 国王はわなわなと震えながら絶句していた。そんな君にプレゼントだ。

「なんとか言えよゴミが!」

 俺は生首の一つを拾い上げ、血の滴る切り口を、奴の顔面に擦りつけた。

「ひ、ひいいいいっっ!?、」

 すると国王はその場で腰を抜かし、ぺたんと座り込む。そしてその周りに液体が溢れていった。こいつ漏らしやがったでやんの。

「いい歳してお漏らしか? 安心しろ、お前はまだ殺さねーからよ。今からお前を縛り上げる。抵抗しても無駄だ」

 俺はロープを取り出すと国王を縛り上げる。人質ゲットだぜ!
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