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第五章 よろしい、ならば滅びとけ♪
29 黒龍を召喚するぞ!
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「おのれ、この私をどうする気だ?」
クレレンマーの国王は縛り上げられながらも気丈に俺を睨む。威勢のいいことだな。少し自分の立場ってものをわからせてやる必要がありそうだ。
「そうだな、貴様を城に連れてって改めて宣戦布告と行くか。国王死んだら戦争終わっちまうかもしれんからな。生命まではとらねーよ。その代わり降伏は認めないけどな」
「馬鹿め! いくら貴様が強かろうとも我が国と戦争して勝てると思うなよ」
国力の差がどの程度あるのか俺が知るわけねーだろ。なんなら俺が大半を殺してやれば勝てるだろうしな。
「知るかボケ。あと、殺しはせんけどイタズラくらいはするからな」
俺はアイテムボックスからナイフを一本取り出した。もちろん普通のナイフじゃあない。
このナイフの名は灼熱のナイフ。カタログスペックでは魔力を通すと刃先が2000℃の熱を持つらしい。こいつでこの国王の額に落書きしてやんよ。
「い、イタズラだと!? 貴様ふざけているのか。俺はクレレンマーの国王なんだぞ。貴様とは身分が違うのだ!」
「あっそ。じゃあその格下に生き恥晒して泣き喚けや。この灼熱のナイフでお前の顔や身体に落書きしてやんよ。一生消えない火傷になるぞ」
俺はナイフを握ると魔力を通す。すると灼熱のナイフの刃先が赤くなり、湯気が立った。これは熱そうだな。
「や、やめろ、やめろ貴様! そんなことをしてタダで済むと思っているのか!?」
「済むんだよ。お前ごときにどうこうできるわけねーしな」
俺は左手で奴の首根っこを押さえる。そして灼熱のナイフの刃先を額に押し当てた。
ジュッ!
「ギャアアアアアッッッ!!」
奴の額に刃先がめり込むと周りの肉が灼けてえぐれる。俺はそのままナイフで奴の額をゆっくり抉り、『犬』とこの世界の言葉で書いてやった。その間奴は涙を流しながらわめき散らかす。
歓喜の悲鳴ということにしておこう。
「なかなか上手に書けたな。今度は両方のほっぺにバカとでも書くか」
「や、やめて、やめてくださいぃっ!」
国王が涙目で訴えるがシランガナ。
「そうか、泣くほど嬉しいか。じゃあタップリ書いてやるからな」
俺は嬉々としてやつの頬に落書きをしてやった。きっとほっぺにバカと書かれている王様は世界でお前一人だ。きっと嬉しいに違いない。
その証拠に奴は歓喜の悲鳴をあげまくっていたからな。嬉しすぎて気絶したからちゃーんと魔法で目覚めさせてやったぞ。俺って優しいなぁ。
楽しくなった俺は更に奴の身体に大量の落書きをしてやった。『掘って♡』『素チン』など実に芸術的じゃないか。国王も嬉しさのあまりヒクヒク痙攣して嬉ションまでしてたしな。
「よし、お遊びはこのくらいにして戻るとするか」
俺は気絶した国王を引きずって元の場所へ戻った。そこには王様の姿はなく、代わりに1人の青年が俺を待っていた。
「お待ちしておりましたジェノス様。はじめまして、僕はキールって言います。国王陛下よりクレレンマーでの案内を仰せつかっております。どうぞろよろしくお願いします」
その青年はとても礼儀正しいようだ。深々と俺に頭を下げた。見た所14、5ってところか。可愛らしい顔立ちをしてやがんな。
「おう、よろしくな。んじゃ早速クレレンマーの王都に行くからな。空は飛べないだろうからあいつにでも乗せてもらうとするか」
歩いて行くとか却下だからな。さっさと行って暴れたいんだよ。あいつなら隣国の王都までひとっ飛びだろ。
「黒龍召喚、出てきやがれ黒龍!」
俺はかつて生き返らせた黒龍を召喚魔法で呼び寄せる。すると大きな魔法陣が現れ、その中から黒龍が飛び出した。
「ここここ、黒龍ぅぅっ!?」
キールは黒龍にビビり、腰を抜かす。無理もないか。黒龍だしな。
「妾を呼んだかジェノス。妾にできることなら協力しよう」
相変わらずでけーな。キールは完全に青くなってやがるし。
「ちょっとクレレンマーっていう国と揉めてな。それで今から殴り込みをかけて宣戦布告に行きたい。俺とこいつとこのゴミを連れて行ってくれ」
ゴミは当然クレレンマーの国王のことな。足で蹴ったからわかるだろ。
「ひっ、ひいいいいっ!! こ、こ、黒龍だとおおおおっっ!?」
あ、蹴ったら目を覚ましやがった。やかましい奴め。黒龍を見てビビリまくってんじゃねーか。
「うるさい、少し黙れ。今俺は黒龍と話してんだよ」
俺はゴミ蹴飛ばし黙らせる。
「そんなことでいいのか? なんなら妾が攻め滅ぼしてやっても良いぞ?」
「そうだな。せっかくだし騎士団の宿舎とかあったら綺麗にしてもらうかもしれん」
俺と黒龍の会話にゴミがギギギ、と俺の方を向く。涙目だな。
「お安い御用だ。問題は妾は人間の国とかよくわからなくてな。場所を知らないことだな」
「それなら大丈夫だ。念の為案内人を用意してもらったから」
俺は青くなってへたり込んでいるキールに目を向けた。それで伝わるだろ。
「こいつか。ふむ、空を飛んでいると会話は難しいからな。念話で話せるよう魔力を繋いでやろう」
黒龍はキールを見るとふむ、と頷く。
「あ、あああ、ありがとうございます」
キールは青くなりながら土下座。完全にビビってんな。
「俺にも頼むわ」
「無論だ」
『これでどうだ? 聞こえるか?』
「おっ、すげぇなこりゃ。サンキュー、よく聞こえるぜ」
これが念話か。なんて便利なんだ。
「よし、じゃあ背中に乗せてくれ。行くぞキール」
「えええええっ!?」
俺はキールの襟首を掴み、ゴミは紐を掴んで飛翔魔法で飛び上がる。そして黒龍の背に乗った。
「妾の魔法で落ちないようにする。安心するといい。では小さき者よ、道案内を頼んだぞ」
「は、はいいいいっっ!!」
黒龍の響く声にキールは精一杯大きな声で返事をした。
「さぁ出発だ。悪人を懲らしめにな!」
そして俺達の空の旅が始まった。ま、すぐに着くんだけどな。
クレレンマーの国王は縛り上げられながらも気丈に俺を睨む。威勢のいいことだな。少し自分の立場ってものをわからせてやる必要がありそうだ。
「そうだな、貴様を城に連れてって改めて宣戦布告と行くか。国王死んだら戦争終わっちまうかもしれんからな。生命まではとらねーよ。その代わり降伏は認めないけどな」
「馬鹿め! いくら貴様が強かろうとも我が国と戦争して勝てると思うなよ」
国力の差がどの程度あるのか俺が知るわけねーだろ。なんなら俺が大半を殺してやれば勝てるだろうしな。
「知るかボケ。あと、殺しはせんけどイタズラくらいはするからな」
俺はアイテムボックスからナイフを一本取り出した。もちろん普通のナイフじゃあない。
このナイフの名は灼熱のナイフ。カタログスペックでは魔力を通すと刃先が2000℃の熱を持つらしい。こいつでこの国王の額に落書きしてやんよ。
「い、イタズラだと!? 貴様ふざけているのか。俺はクレレンマーの国王なんだぞ。貴様とは身分が違うのだ!」
「あっそ。じゃあその格下に生き恥晒して泣き喚けや。この灼熱のナイフでお前の顔や身体に落書きしてやんよ。一生消えない火傷になるぞ」
俺はナイフを握ると魔力を通す。すると灼熱のナイフの刃先が赤くなり、湯気が立った。これは熱そうだな。
「や、やめろ、やめろ貴様! そんなことをしてタダで済むと思っているのか!?」
「済むんだよ。お前ごときにどうこうできるわけねーしな」
俺は左手で奴の首根っこを押さえる。そして灼熱のナイフの刃先を額に押し当てた。
ジュッ!
「ギャアアアアアッッッ!!」
奴の額に刃先がめり込むと周りの肉が灼けてえぐれる。俺はそのままナイフで奴の額をゆっくり抉り、『犬』とこの世界の言葉で書いてやった。その間奴は涙を流しながらわめき散らかす。
歓喜の悲鳴ということにしておこう。
「なかなか上手に書けたな。今度は両方のほっぺにバカとでも書くか」
「や、やめて、やめてくださいぃっ!」
国王が涙目で訴えるがシランガナ。
「そうか、泣くほど嬉しいか。じゃあタップリ書いてやるからな」
俺は嬉々としてやつの頬に落書きをしてやった。きっとほっぺにバカと書かれている王様は世界でお前一人だ。きっと嬉しいに違いない。
その証拠に奴は歓喜の悲鳴をあげまくっていたからな。嬉しすぎて気絶したからちゃーんと魔法で目覚めさせてやったぞ。俺って優しいなぁ。
楽しくなった俺は更に奴の身体に大量の落書きをしてやった。『掘って♡』『素チン』など実に芸術的じゃないか。国王も嬉しさのあまりヒクヒク痙攣して嬉ションまでしてたしな。
「よし、お遊びはこのくらいにして戻るとするか」
俺は気絶した国王を引きずって元の場所へ戻った。そこには王様の姿はなく、代わりに1人の青年が俺を待っていた。
「お待ちしておりましたジェノス様。はじめまして、僕はキールって言います。国王陛下よりクレレンマーでの案内を仰せつかっております。どうぞろよろしくお願いします」
その青年はとても礼儀正しいようだ。深々と俺に頭を下げた。見た所14、5ってところか。可愛らしい顔立ちをしてやがんな。
「おう、よろしくな。んじゃ早速クレレンマーの王都に行くからな。空は飛べないだろうからあいつにでも乗せてもらうとするか」
歩いて行くとか却下だからな。さっさと行って暴れたいんだよ。あいつなら隣国の王都までひとっ飛びだろ。
「黒龍召喚、出てきやがれ黒龍!」
俺はかつて生き返らせた黒龍を召喚魔法で呼び寄せる。すると大きな魔法陣が現れ、その中から黒龍が飛び出した。
「ここここ、黒龍ぅぅっ!?」
キールは黒龍にビビり、腰を抜かす。無理もないか。黒龍だしな。
「妾を呼んだかジェノス。妾にできることなら協力しよう」
相変わらずでけーな。キールは完全に青くなってやがるし。
「ちょっとクレレンマーっていう国と揉めてな。それで今から殴り込みをかけて宣戦布告に行きたい。俺とこいつとこのゴミを連れて行ってくれ」
ゴミは当然クレレンマーの国王のことな。足で蹴ったからわかるだろ。
「ひっ、ひいいいいっ!! こ、こ、黒龍だとおおおおっっ!?」
あ、蹴ったら目を覚ましやがった。やかましい奴め。黒龍を見てビビリまくってんじゃねーか。
「うるさい、少し黙れ。今俺は黒龍と話してんだよ」
俺はゴミ蹴飛ばし黙らせる。
「そんなことでいいのか? なんなら妾が攻め滅ぼしてやっても良いぞ?」
「そうだな。せっかくだし騎士団の宿舎とかあったら綺麗にしてもらうかもしれん」
俺と黒龍の会話にゴミがギギギ、と俺の方を向く。涙目だな。
「お安い御用だ。問題は妾は人間の国とかよくわからなくてな。場所を知らないことだな」
「それなら大丈夫だ。念の為案内人を用意してもらったから」
俺は青くなってへたり込んでいるキールに目を向けた。それで伝わるだろ。
「こいつか。ふむ、空を飛んでいると会話は難しいからな。念話で話せるよう魔力を繋いでやろう」
黒龍はキールを見るとふむ、と頷く。
「あ、あああ、ありがとうございます」
キールは青くなりながら土下座。完全にビビってんな。
「俺にも頼むわ」
「無論だ」
『これでどうだ? 聞こえるか?』
「おっ、すげぇなこりゃ。サンキュー、よく聞こえるぜ」
これが念話か。なんて便利なんだ。
「よし、じゃあ背中に乗せてくれ。行くぞキール」
「えええええっ!?」
俺はキールの襟首を掴み、ゴミは紐を掴んで飛翔魔法で飛び上がる。そして黒龍の背に乗った。
「妾の魔法で落ちないようにする。安心するといい。では小さき者よ、道案内を頼んだぞ」
「は、はいいいいっっ!!」
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