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第3章 運命に抗え!
第26話 カインさんの訪問
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「すまん嬢ちゃん」
キルーイを騎士団に突き出した次の日、カインさんが治癒院まで来ていきなり私に頭を下げた。
「えーっと、何かありました?」
うん、いきなり謝られても理由がわからないんですけど。とりあえずクワシク。
「テアちゃん、他人に聞かれたくないだろうから休憩していいわよ」
「ありがとうございます先輩。じゃあ私の部屋で話を聞きますね」
「ああ、そうしてくれ」
先輩が気を利かせて私に休憩をくれた。そこで私はカインさんを自分の部屋に案内することに。まぁ、大したもんは置いてないので殺風景な部屋だけどね。
「ここが嬢ちゃんの部屋か。ずいぶんと殺風景だな」
「必要最低限のものはあるよ?」
私の部屋は2畳くらいだろうか。ベッドと椅子と机に数冊の本があるだけだ。本は結構高いけど知識を得るためには買うしかないからね。クローゼットの中には衣服もあるけど数着しかない。旅に出るときは荷物が少ない方がいいからね。
「そ、そうか」
「で、何があったんです?」
私はベッドにちょこんと座るとカインさんが椅子に腰掛けた。そしてうつむきながら話し始める。
「実は昨日暗殺者を突き出しただろ。そいつがとんでもない大物でな、暗殺組織ルシフェロンの首領だったんだ」
「うん、知ってた」
そういや教えてなかったっけ。すっかり言うの忘れてたよ。
「知ってたんかい。まぁそれはいいさ、お陰で報奨金も金貨1000枚だったからな。だからやはり報酬はいらん。それでなんだが詳しい話を聞かれてな、嬢ちゃんのことを話さざるを得なかったんだ。嬢ちゃんの能力についてキルーイの奴が話したせいだな」
「あらま。それで私どうなるの?」
うーん、能力を騎士団に知られるとどうなるんだろ。私まだ10歳なんだし戦いを強要したりしないよね?
「何とも言えないが恐らく騎士団が嬢ちゃんについて色々調べるだろう。そうなると古傷病がめっきり減った理由も嬢ちゃんにあることがばれると思うし治癒士としても優秀なのは既に有名だ」
「もしかして騎士団にスカウトされるとかです?」
それはそれで困るな。レオン様に会いにいける保証があるとは限らないもんね。
「いや、考えられるのはどこぞの貴族が養子に欲しがる可能性だな。嬢ちゃんは器量もいいから将来はかなりの美人になるだろう。戦闘力も高いから将来的には騎士団に入れるという選択肢も出てくるだろうな。嬢ちゃん貴族の養子には興味ないって言っていたよな?」
「今のところ考えてないです」
レオン様の家は辺境伯で上位貴族だ。レオン様とラブラブになるためには貴族家に養子に入る必要があるけど、どこでもいいわけじゃない。できれば辺境伯家と繋がりがあって家格が釣り合わないとダメだ。
理想としてはレオン様とそのお父上に見初められ、繋がりのある貴族の養子に入ることだろうか。あそこは向こう四年は魔物達との戦闘地域になっているはずだ。だからこそ戦う力を磨いてきたんだよね。
そして私の戦闘力を見せつけ、レオン様の横に並び立つことができればワンチャン愛情が生まれるかもしれない。細い細い糸だけどそれにすがるしかないのも現実だ。
「そうか。まぁ、今すぐ養子に迎えに来るなんてことはないと思うし、そうなるとも限らんけどな。ただそのうち騎士団から何らかのアクションはあると思うぞ」
「聞き取りで終わればいいんですけどね」
正直めんどくさいのはヤダ。あまり根掘り葉掘り聞かれてもなんと答えればいいのか正直困るし。
「嬢ちゃんは色々特異なところがあるからな。興味は持たれるだろうよ。まぁ俺からはそんだけだ。仕事中すまなかったな」
「いえいえ、教えてくださりありがとうございました」
カインさんは立ち上がると軽く頭を下げた。ここからどう転ぶのかは私にもわからないけど教えてもらえたのは良かったかも。話によってはこの街を後にすることも考えなくてはならないだろう。
まぁ、この世界での生活も慣れたし路銀もそこそこ貯まったから旅に出る準備を始めてもいいかもしれない。
「じゃあまた何かあったら知らせに来る」
「はい、ありがとうございます」
そう私に伝えてカインさんは部屋を出た。私もそろそろ仕事に戻ろうかな。
キルーイを騎士団に突き出した次の日、カインさんが治癒院まで来ていきなり私に頭を下げた。
「えーっと、何かありました?」
うん、いきなり謝られても理由がわからないんですけど。とりあえずクワシク。
「テアちゃん、他人に聞かれたくないだろうから休憩していいわよ」
「ありがとうございます先輩。じゃあ私の部屋で話を聞きますね」
「ああ、そうしてくれ」
先輩が気を利かせて私に休憩をくれた。そこで私はカインさんを自分の部屋に案内することに。まぁ、大したもんは置いてないので殺風景な部屋だけどね。
「ここが嬢ちゃんの部屋か。ずいぶんと殺風景だな」
「必要最低限のものはあるよ?」
私の部屋は2畳くらいだろうか。ベッドと椅子と机に数冊の本があるだけだ。本は結構高いけど知識を得るためには買うしかないからね。クローゼットの中には衣服もあるけど数着しかない。旅に出るときは荷物が少ない方がいいからね。
「そ、そうか」
「で、何があったんです?」
私はベッドにちょこんと座るとカインさんが椅子に腰掛けた。そしてうつむきながら話し始める。
「実は昨日暗殺者を突き出しただろ。そいつがとんでもない大物でな、暗殺組織ルシフェロンの首領だったんだ」
「うん、知ってた」
そういや教えてなかったっけ。すっかり言うの忘れてたよ。
「知ってたんかい。まぁそれはいいさ、お陰で報奨金も金貨1000枚だったからな。だからやはり報酬はいらん。それでなんだが詳しい話を聞かれてな、嬢ちゃんのことを話さざるを得なかったんだ。嬢ちゃんの能力についてキルーイの奴が話したせいだな」
「あらま。それで私どうなるの?」
うーん、能力を騎士団に知られるとどうなるんだろ。私まだ10歳なんだし戦いを強要したりしないよね?
「何とも言えないが恐らく騎士団が嬢ちゃんについて色々調べるだろう。そうなると古傷病がめっきり減った理由も嬢ちゃんにあることがばれると思うし治癒士としても優秀なのは既に有名だ」
「もしかして騎士団にスカウトされるとかです?」
それはそれで困るな。レオン様に会いにいける保証があるとは限らないもんね。
「いや、考えられるのはどこぞの貴族が養子に欲しがる可能性だな。嬢ちゃんは器量もいいから将来はかなりの美人になるだろう。戦闘力も高いから将来的には騎士団に入れるという選択肢も出てくるだろうな。嬢ちゃん貴族の養子には興味ないって言っていたよな?」
「今のところ考えてないです」
レオン様の家は辺境伯で上位貴族だ。レオン様とラブラブになるためには貴族家に養子に入る必要があるけど、どこでもいいわけじゃない。できれば辺境伯家と繋がりがあって家格が釣り合わないとダメだ。
理想としてはレオン様とそのお父上に見初められ、繋がりのある貴族の養子に入ることだろうか。あそこは向こう四年は魔物達との戦闘地域になっているはずだ。だからこそ戦う力を磨いてきたんだよね。
そして私の戦闘力を見せつけ、レオン様の横に並び立つことができればワンチャン愛情が生まれるかもしれない。細い細い糸だけどそれにすがるしかないのも現実だ。
「そうか。まぁ、今すぐ養子に迎えに来るなんてことはないと思うし、そうなるとも限らんけどな。ただそのうち騎士団から何らかのアクションはあると思うぞ」
「聞き取りで終わればいいんですけどね」
正直めんどくさいのはヤダ。あまり根掘り葉掘り聞かれてもなんと答えればいいのか正直困るし。
「嬢ちゃんは色々特異なところがあるからな。興味は持たれるだろうよ。まぁ俺からはそんだけだ。仕事中すまなかったな」
「いえいえ、教えてくださりありがとうございました」
カインさんは立ち上がると軽く頭を下げた。ここからどう転ぶのかは私にもわからないけど教えてもらえたのは良かったかも。話によってはこの街を後にすることも考えなくてはならないだろう。
まぁ、この世界での生活も慣れたし路銀もそこそこ貯まったから旅に出る準備を始めてもいいかもしれない。
「じゃあまた何かあったら知らせに来る」
「はい、ありがとうございます」
そう私に伝えてカインさんは部屋を出た。私もそろそろ仕事に戻ろうかな。
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