裏切りの先にあるもの

マツユキ

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ーーーーーツェザーリ家





ガシャンっ



「あなた!これはいったいどうなっているの!?」

モリスは怒りをあらわにしロイドに詰め寄った

「……いや、私にも…」

実際にセシルとアランの婚約を知ったのはつい先ほどでロイド自身も困惑していたのだ

「どうしてカーティス公爵家のご子息との婚約がよりによってセシルに来るのですか!」

「…それは分からん」

「分からないですって!?」

髪を振り乱し顔は怒りでますます赤く染まっていく

「私も晩餐会で初めて知ったのだ。陛下は快諾されているし、今更抗議した所でどうにもならん」

これは事実だ。それにクリフとの事を考えると安堵さえ感じていたのだ

「キャロルはどうなるのですか!?」

「あの子はクリフ君と婚約しているだろう?」

モリスが言った事の意味が理解できない。

「……っだから言っているのです!」

「どう言う意味だ?」

「キャロルがセシルよりも下級の家柄に嫁ぐなんて!」

「お前はっ……」

(なんて傲慢な女だ!)






ガチャッ





「お父様、お母様」

晩餐会で着ていたドレス姿のキャロルが笑みを浮かべながら入って来た

「キャロル!セシルの事だけれど…」

モリスは悲しそうに少し俯く

「お母様、その事でお話があるのです」

嫌な予感がしたロイドは眉根を寄せる

「話とは何だ?」

「クリフ様との婚約の事です。」

「婚約がどうかしたのか?」

「クリフ様に一度白紙に戻そうとお話しして、快諾していただきましたわ」

「何!?白紙だと!なんて勝手な…!」

白紙を決めるなど、そんな勝手は許されない。

「キャロル……よかったわ!」

白紙と聞いてモリスは顔を綻ばせる

二人には何かが欠けているのだ

「ありがとうお母様。だって、おかしいでしょ?姉の私よりも位が上のお家柄に妹が嫁ぐなんて」

「キャロル…何て事だ」

頭を抱えこれからの事を考えるロイド。考えれば考えるほど頭痛が酷くなってくる

「えぇ、おかしな事だわ。あなたは良いお家柄に嫁げるのに」

「お父様、陛下にご報告お願いしますわね?」

さも当然であるかのように言うキャロルに怒りを覚える

「………お前は親をなんだと…」

「あら、だめですの?」

見下したような目。モリスに視線を移すと同じように見ていた

ロイドの答えは初めから一つしか残されていないのだ

「…わかった」

「ありがとう、お父様。それではもう休みますわ」






バタン






「いったいどうすればよいのだ……」
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