裏切りの先にあるもの

マツユキ

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ーーーーーロイド






モリスと婚約が決まった時、私には恋人がいた

彼女とは婚約が決まるずっと前から恋人で私は彼女をとても愛していた。婚約が決まった時も父上に抗議したんだ。

でも、私が何度父上に抗議した所で無理だったんだ

モリスの実家は公爵家で、父上は侯爵の爵位を頂いてから日の浅いツェザーリ家は他の侯爵家からあまり良く思われていなかった。

陛下は寛容な方で、上流階級であろうと下流階級であろうと功績によっては爵位を与える事もあった為頻繁ではないものの、珍しい事でも無かったのだが

父上の高慢な態度を嫌う貴族が昔から多かったのもあり侯爵になったとしても、後ろ盾となってくれる上流階級の貴族はもちろん、下流階級の貴族すら係ろうとはしなかったのだ

しかし父上はその事にまったく気づいておらず、高慢な態度を改める事すらなかった

もちろん父上には何度も言った。けれど、私が進言するたび癇癪をおこし暴力を振るわれた

母上も初めは父上をたしなめていたが振るわれる暴力に耐えられなくなった母上は父上に逆らわなくなってしまった

そんな時だ、手を出した事業に失敗したのは

侯爵の爵位を頂いたのは先代であるおじい様であった為、父上には商才が無かったのだ

おじい様は優しくて信頼も厚かった。おじい様は父上の横暴をご存じで、後継に父上を据えようとはしなかったのだ。このまま父上の横暴が改められなければ、爵位は陛下に返上する……おじい様はそこまで考えていた

まだ幼かった私にはおじい様の後継にはなれない。

後継の事、爵位返上の事を隠してきたおじい様だったがどこからか聞いたのか父上がおじい様に詰め寄っていた時に偶然遭遇した時、もともと病気を患っていたおじい様に言い合う程の体力もなかった上、父上が癇癪をおこし強くゆすった事が原因でおじい様は亡くなってしまった。私は証言したが所詮は子供の言う事で済まされ父上が罪に問われることはなかったのだ

おじい様の遺言は見つからず爵位は父上の物になった

それから時が過ぎ私が15の時、心から愛する人に出会い将来を誓い合った。彼女も同じ侯爵家の令嬢であった為、父上も反対はしなかった

そして18になった時、私は彼女にプロポーズし正式に婚約者となった。その時は父上の事業が失敗した事、多額の負債抱えそこに付け込もうとしている者がいることなど知らなかったんだ

ある日、父上から呼ばれモリスとの婚約を言い渡された

私はすでに婚約していると訴えた。だが、聞き入れてはもらえず私は彼女以外と結婚などするつもりはなかった。

私と彼女は駆け落ちすることを決め決行した

だが、成功はしなかった。待ち伏せていた父上、モリスの父親につかまり私は数か月自宅に軟禁されたのだ

その間も私はモリスとの婚約を認めなかった。

ある日彼女が訪ねて来た。彼女は泣きながら私との婚約は無かった事にするといった

私は彼女の言葉を信じる事が出来なかった

信じたくはなかった
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