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第三章 動き出す歯車
第二十一話
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ーーーー客室
(殿下はまだ戻ってこないのかな…)
アニタは少し不機嫌になりつつ室内を歩き回った
(…それにしても、本当に見事な調度品ばかりだ…)
部屋に置いてある調度品を一つ一つ見て回りうっとりとしながら触れていく
(…これが僕の物になる。だって僕は特別だからね)
アニタが一通り見終わり椅子に座ろうとした時、部屋のドアが開いた
ガチャ
「…待たせてしまって申し訳ない。数人同席するが構わないか?」
「もちろんです」
ラシードの後ろから4人が続けて入ってくる
(皆、素敵な方ばかり…)
アニタが『皆自分の』と思っていた時、シェリが入ってくる所だった
「…っ!」
アニタは驚愕で目を見開く。シェリの容貌は自分が今まで見てきた人の中でも特段に美しく神秘的であった
(あれは誰!?…嫌な予感がする…)
シェリの事を美しいとは思ったが、決して認めたくはなかった
それそれが席に着いた
ラシードの隣はもちろんシェリが座っている
(殿下の隣に座るなんて!!…殿下も何も言わないってどう言う事!?)
「…殿下、そちらの方は…」
アニタはシェリを見ながら言った
「シェリと言う。…何か?」
「…いっいえ…」
ラシードとアニタがそんなやり取りをしていた時、シェリはアニタの後ろに佇む精霊を見ていた。シェリ以外の者には、ただ立っているだけに見えるのだがシェリには別の物が見えていた
「…何て事を…」
呟いたシェリの言葉に気づいたラシード
「…シェリ、何が見えている?」
他に聞こえないようこっそりと訊ねる
「…精霊の体に『鎖』が締め付ける様に精霊の体に巻きついています。調度、ここらへんに赤く光っている物が中心見たい…」
シェリは『ここ』と言って自分の心臓辺りをさした。その表情は酷く苦しそうだった
シェリはスッと立ち上がり精霊の元へ歩いて行く
「…!!何をっ!?」
シェリが近づいてきた事に同様するアニタ
「…苦しみはもう終わるから…」
シェリはそう言うと精霊の心臓辺りにある赤く光る物に触れた。次の瞬間、室内が…いや広い範囲で地割れが起きているように大きく揺れる
「これはっ!!いったい何がっ!」
床に這いつくばるようにするのが精一杯の面々は今恐怖に駆られていた。
地割れの音が鳴る中、『カチャン ガシャン』と重い何かか外れていく音が微かに聞こえていた
(殿下はまだ戻ってこないのかな…)
アニタは少し不機嫌になりつつ室内を歩き回った
(…それにしても、本当に見事な調度品ばかりだ…)
部屋に置いてある調度品を一つ一つ見て回りうっとりとしながら触れていく
(…これが僕の物になる。だって僕は特別だからね)
アニタが一通り見終わり椅子に座ろうとした時、部屋のドアが開いた
ガチャ
「…待たせてしまって申し訳ない。数人同席するが構わないか?」
「もちろんです」
ラシードの後ろから4人が続けて入ってくる
(皆、素敵な方ばかり…)
アニタが『皆自分の』と思っていた時、シェリが入ってくる所だった
「…っ!」
アニタは驚愕で目を見開く。シェリの容貌は自分が今まで見てきた人の中でも特段に美しく神秘的であった
(あれは誰!?…嫌な予感がする…)
シェリの事を美しいとは思ったが、決して認めたくはなかった
それそれが席に着いた
ラシードの隣はもちろんシェリが座っている
(殿下の隣に座るなんて!!…殿下も何も言わないってどう言う事!?)
「…殿下、そちらの方は…」
アニタはシェリを見ながら言った
「シェリと言う。…何か?」
「…いっいえ…」
ラシードとアニタがそんなやり取りをしていた時、シェリはアニタの後ろに佇む精霊を見ていた。シェリ以外の者には、ただ立っているだけに見えるのだがシェリには別の物が見えていた
「…何て事を…」
呟いたシェリの言葉に気づいたラシード
「…シェリ、何が見えている?」
他に聞こえないようこっそりと訊ねる
「…精霊の体に『鎖』が締め付ける様に精霊の体に巻きついています。調度、ここらへんに赤く光っている物が中心見たい…」
シェリは『ここ』と言って自分の心臓辺りをさした。その表情は酷く苦しそうだった
シェリはスッと立ち上がり精霊の元へ歩いて行く
「…!!何をっ!?」
シェリが近づいてきた事に同様するアニタ
「…苦しみはもう終わるから…」
シェリはそう言うと精霊の心臓辺りにある赤く光る物に触れた。次の瞬間、室内が…いや広い範囲で地割れが起きているように大きく揺れる
「これはっ!!いったい何がっ!」
床に這いつくばるようにするのが精一杯の面々は今恐怖に駆られていた。
地割れの音が鳴る中、『カチャン ガシャン』と重い何かか外れていく音が微かに聞こえていた
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