遥か闇なる世界 ~世界の絶望に立ち向かう黒神子の少女と、真の勇者になる事を夢見る心優しい青年の物語

藤田作磨

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第三章 二人の聖女編

3-50.憧れが使命へと変わる日

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           3ー50.憧れが使命へと変わる日


 ツインの体の消滅と共にその命が失われた事をまだ受け止められないでいるラエルロットは半ば信じられないと言うような顔をしながら何も無い手元を黙って見ていたが、そんな悲しい光景を少し離れた遠くから目の当たりにしていた暁の聖女テファは次は自分の番が近いと覚悟を決める。

 次から次へと死んでいく少女達の死を見せつけられただけではなく、誰も救えなかったと嘆き苦しむラエルロットの悲痛感を感じていた暁の聖女テファは心の中で思う。

(ツインがラエルロットさんを敢えてあの場所に連れていったのは自分達の死を認めさせた上でその責任はラエルロットさんには一切ない事を伝える為だった。だから敢えてあの悲惨な光景をわざと見せたのね。ツインはツインなりにラエルロットさんの事を気にかけていた。まさか自分達の散りゆくさまを敢えて見せつけていくだなんて、ツインも思い切った事をするわね。まあそれだけ自分達の死を利用してラエルロットさんを死の世界へと引きずり込もうと企んでいる、かの神様には決して利用はされないと言う彼女なりの意思表示なのかも。ほんとサンプル体99754番は最後の最後までおませな子だったわ。でもこれでラエルロットさんもきっと私達の死を自分の責任だと思うことなく、悲しみを乗り越えて、元気よく立ち上がってくれるはずだわ。そうよ、きっと大丈夫……)

 地面に落ちている、ツインが残した七色魔石に縋るように泣くラエルロットの姿に暁の聖女テファはこんなにも自分達の死を悼んでくれるのかと心に熱い物がこみ上げて来るが、感謝と感動に思いをはせるテファの左足の指先から膝下が行き成り神々しく光り輝くと細胞は塵のように崩れ、光の粒子となっていきなり消えて無くなる。
 その瞬間、消失と共にバランスを崩したテファは思わずその場に勢い良く倒れる。

「きゃあぁ!」

 ドッタン!

 両手で日傘を持っていた為、思いっきり尻餅をついた暁の聖女テファは地面にへたり込むが、そんなテファの焦る顔を小撃砲使いのミランシェがぶっきら棒に覗き込む。

「ついに左足の脛から下を無くしたようね。もうそろそろあなたの体の崩壊が始まるという事かしら」

「どうやらそのようです。では後の事はお願いします。ツインは自分の死にざまを敢えて見せつけて、更には励まし勇気づけてから、この世を去って行きましたが、私は自分の体が醜く崩れ去る様子を見せつけながら死んでいく事なんて出来ませんから、ラエルロットさんが下を向いている今のうちにひっそりと死んで行きたいと思っています。アトリエさん、最後に私の傍にいてくれるのが親友であり好敵手のあなたで本当に良かった」

 静かに目を閉じ自分の死を受け入れる準備をする暁の聖女テファだったが、ミランシェはフとラエルロットの方に厳しい視線を向けると苦い顔をする。

「そう上手く事は運ばないようです。見てみなさい。悲しみに暮れるラエルロットさんが跪く地面の影の中から黒い無数の手が何本も伸び、そのままラエルロットさんの体を勢いのままに死の世界へと引きずり込もうとしているわ。ツインは彼女なりのやり方で、自分達の死はラエルロットさんのせいじゃない事を告げる為に敢えてあんな形を取ったようだけど、どうやらラエルロットさんの解釈は違うようね。このままだとラエルロットさんは確実に絶望の淵から現れた、死の亡者どもに取り殺されてしまう事でしょうね!」

 その話を聞いた暁の聖女テファはラエルロットの方を見ると、目を見開き絶句する。なぜならミランシェの言うように地面から無数に伸びる無念と邪悪をはらんだ黒い手がラエルロットの体を掴むと何かの言葉を発しながら暗黒の闇が広がる地面の中へと引きずり込もうとしていたからだ。
 その死霊たちのいざないになんの抵抗も示す事なくただ呆然と泣き崩れるラエルロットの姿に危機感を覚えた暁の聖女テファは、自分の無力さに絶望し打ちのめされているラエルロットを救おうと再び立ち上がろうとする。

(立たなけねば……立ってラエルロットさんに生きる希望とある言葉を託さなけねば……死んでも死にきれないわ。私の私情がもとでラエルロットさん達をこの件に巻き込んでしまったのもそうだけど、その最後の最後に、遥か闇なる世界の神様にそのまま私達の死を利用されてラエルロットさんが死ぬ要因を作ってしまうだなんて、それだけは絶対に許される事ではないわ。人がいいラエルロットさんの事だから必ずこの結末は自分の愚かな選択のせいだと勝手に思い込み、後悔をするはず。本当はそんな事は決してないのに、ラエルロットさんのせいじゃないのに、きっと彼は自分のせいだと苦しんでいる。ツインが命を賭けて諭したはずなのに……その言葉はまだ彼の耳には……いいえその心には届いていなかったとでも言うの。でも一体なぜ、なぜツインの言葉は届かないの……一体なぜ?)

 暁の聖女テファが耳をすませると、ラエルロットの方からわずかではあるが沢山の耳障りな声が聞こえて来る。その嫌悪漂う不快な声はラエルロットの自信を失わせ精神的に追い詰める為に発している、呪いの言葉だった。

 黒い死霊たちは口汚い言葉でラエルロットを精神的に追い詰めると、絶望と諦めの言葉で更に追い詰めていく。


「ラエルロット……お前のせいだ……彼女たちが死んだのはお前がその健気な心に気づけなかったからだ。お前が気づいてさえいれば……もっと上手くやってさえいれば、もしかしたらあのサンプル体の少女達は誰一人欠ける事なく生き残れる手段が見つかっていたかも知れない……そう全てはお前が弱く・馬鹿で・無力だったせいだ。全てはお前の責任だ!」

「何が勇者だ、馬鹿馬鹿しい……誰も救えないお前が勇者を語り、そして名乗るなどおこがましいにも程があるわ。誰も救えなかったお前が代わりに死ぬべきだったんだ。全ては誰も救えなかったお前の責任だ!」

「ラエルロット……お前がその責任と罪を背負い、今ここで死ぬべきなのだ。そうなにをやっても無力なお前は俺達にその身をゆだねて今ここで闇に飲まれて死ぬべきなのだ。どうせ生きて努力したってこの先もお前は誰も救えないんだから全てを諦めて絶望するべきだ!」

「あのサンプル体の少女たちは苦しみと悲しみを抱きながらお前を恨んで死んで行ったに決まっている。お前はその可哀想な彼女たちを守れなかった責任を取って素直に死ぬべきだ。夢も希望も未来も彼女たちから奪ったお前は全てを諦めて絶望と後悔のままに死ぬべきなのだ!」

「ラエルロット、お前は第三の試練に負けたのだ。あの可哀想なサンプル体の少女達を誰一人として守る事ができなかった。故に生き恥を晒す惨めなお前は誰も救えなかった責任を取って絶望しながら闇に落ちるべきなんだ。落ちろ……落ちろ……絶望し……全てを諦めて……後悔をして……嘆き苦しみ……死の世界へと落ちていくのだ。そうだ落ちろぉぉぉぉ!」


 死霊たちの声や言葉にうつろな目を向けるラエルロットはまるで闇にいざなわれるかのようにその体は徐々に……ゆっくりと……影となっている地面の下へと沈み込んでいく。

「お、俺のせいだ。そうだ、全てはサンプル体の少女達の異変や隠してある噓を見抜けなかった俺の責任だ。テファやツインの体の不調や言動をもっと注意深く見ていたら気づきそうな物だったのに……全ては俺が弱く愚かだったせいだ。俺が全て悪いんだ……何が弱い人々を守る優しい勇者になるだ……そんなのは厳しい現実を知らない……子供が描く都合のいい夢物語だ。俺はやはりこのまま死ぬべきなんだ……俺は……俺は……無力だ。ぅぅぅ」

「そうだ、お前は無力だし、そして死ぬべきだ。今更気付いたのか!」

「無駄な希望は抱かずに……諦めて素直に闇に飲まれるべきだ」

 自分の後ろめたさと後悔を抱くラエルロットを更に責め立てるように囁く悪霊たちはラエルロットの体に更に強く巻きつくと、地面へと続く死の世界へとより一層力強く徐々に徐々に下がっていく。

「俺は……無力だ……無力だ……ウゥゥゥゥゥゥ……」

 今まさにラエルロットは殺意溢れる死霊達に死の世界へといざなわれている最中なのだ。

 そんな闇へと落ちそうになるラエルロットに向けて遠くからどこからともなく叱咤の声が飛ぶ。

「ラ、ラエルロット、一体なにをやっているの。いい加減に目を覚ましなさい!」

 恐ろしい状況を見ていた蛾の妖精のルナは堪らずラエルロットの元に飛び立とうと羽根を動かすが、その行為を黒神子レスフィナに止められる。

「おやめなさい、ルナさん、今はラエルロットさんの元に行ってはいけません。今行ったらラエルロットさんもろとも死の世界へと引きずり込まれてしまうわ。お母さまが決めたこの数々の試練だけは、たとえ私でも勝手に手出しをする事は出来ません。こればかりは自力でどうにか最善の答えを出してもらうしかラエルロットさんには生き残るすべがないのです。もしもお母さまも認めざるおえない答えを出すことができたのなら、きっとラエルロットさんはこの第三の試練から無事に解放される事でしょう。そしてこの第三の試練はラエルロットさんの覚悟と決意が試される試練です。だからこそだれもラエルロットさんの邪魔をしてはいけません。私達はここでラエルロットさんがかかわってきた人との繋がりや……人間としての可能性を信じるほかはないのです。そしてこれが黒神子の眷属の誰もが通らなくてはならない厳しい掟であり……そして試練なのです!」

 厳しい言葉で、一切助けには入れない事を告げる黒神子レスフィナだったが、表情を見て分かるように本心ではとても心配をしているようだ。

 そんなレスフィナの不安をなぞらえるかのように責任という名の罪に打ちのめされているラエルロットは中々立ち上がる事が出来ず、同じく闇の中へと飲み込まれていくツインの七色魔石をただ黙ってボーと見つめる。

(ああ、ツインの七色魔石が……闇に飲み込まれてしまった。取らないと……早く闇の下から掻き出さないと。ツイン……ツイン……)

 深い悲しみと何もできなかった喪失感が諦めという形でラエルロットの心に付け入る隙を作り、死霊たちの強いいざないに肉体的にも精神的にも負けそうになる。
 だが、そんな危機的状況を近くで見ていた暁の聖女テファはどうにかこの状況を打破しようと立ち上がるべく必死にもがくが、つま先から膝にかけての左足が無い事をようやく思い出す。

「そうだ、左足の脛が無かったんだったわ。それでも……それでも……ラエルロットさんの為に……私は立たなきゃいけない。立ち上がらないといけない。心が優しく……常識を兼ね備えた正常な人間なら絶対に乗り越える事のできない……意地悪で不条理な試練を作り出した悪質な神様からラエルロットさんを守る為に……私は絶対に立ち上がって、彼にある思いを伝えないといけないの。だから最後に……私にここから立ち上がる勇気を……そして力を貸してください。だれか……だれかぁぁぁ!」

 うわごとのようにつぶやきながらも必死に立ち上がろうとする暁の聖女テファの左脇にすかさず手を這わせた小撃砲使いのミランシェが力強く抱きかかえると、そのまま彼女の杖代わりとなる。

「アトリエ……あなた……私に手を貸して……平気なの?」

 手を貸してくれた疑問を問う暁の聖女テファに、小撃砲使いのミランシェはもう隠すつもりは無いとばかりに本来のアトリエの声質で言う。

「別にラエルロットを助ける為に動くつもりは毛頭ないわ。私はただ今にも死にそうな暁の聖女の最後をラエルロットに見せつける為に敢えてお前の体を支えてやっているだけだ。ただそれだけの行為だ」

「ありがとう……アトリエ……」

 ミランシェという少女に化けているアトリエの本当の心の内は分からないが、暁の聖女テファはミランシェの助けを借りながらどうにか立ち上がると渾身の力を込めて闇へと沈みゆくラエルロットに向けて大きな声で叫ぶ。

「ラ、ラエルロットさん、いつまで後悔と自責の念に縛られて、前へと進む歩みを止めているの。もういない、亡くなった人達の影を追って悲しみに暮れるのはあなたの自由ですし別に構いませんが、その行いは今この場でする事ではないでしょ。そして私達の事をかわいそうだと勝手に決めつけて後悔をするのはもうやめてください。それは何でもできると思い込んでいるあなたの傲慢から来る単なる思い込みです。だから罪の意識に駆られて勝手に苦しむ事はもうないのです。こんな結果になったのは自分の責任だと悲しみに暮れる暇があるのなら、まずは私の目を見なさい。それからでも、ハア、ハア……答えを出すのは、ハア、ハア……遅くはないはず、そうでしょ!」

 強い言葉で言い放つ暁の聖女テファの声がすんなりと耳に入ったラエルロットは、光のない虚ろな目をしながらその顔をゆっくりとテファの方へと向ける。

「テファ……ごめん……ごめんよ……君の同胞達を誰ひとりとして守れなくて……」

「ラエルロットさん……私の夢を聞いてください。私の願いを知ってください。そして私と約束をしてください……」

「テファの……夢……願い……そして約束だとう……一体どんな?」

 ようやくラエルロットの注意を引き付ける事に成功した暁の聖女テファは落ち着いた大きな声で話を続ける。

「ラエルロットさん、私の夢は誰もが笑顔でいられる、差別や争いのない秩序ある世界をこの地に根付かせる事です。そんな優しい世界をこれから産まれて来る未来ある子供達に見せてやりたい。それが私のささやかな願いです。そんな私のおとぎ話のような子供じみた夢を、願いを、優しい勇者を目指すというラエルロットさん……あなたに全てを託したいのです」

「テファ……君は……」

「ですが黒神子レスフィナの眷属にして呪われた黒衣の勇者でもあるあなたはこれからも数々の困難と苦難に苛まれる事でしょう。ですが失敗や挫折を恐れない、勇気あるあなたの決断と奇跡を信じて、この誰もが思う願いをあなたに託します。だから私と約束をしてください!」

「約束……」

「はい、約束です。誰もが実現不可能だと言う……優しい勇者になるといういばらの道をあなたは敢えて選んだのなら……改めて覚悟を決めてください。勇気を示してください。遥か闇なる世界の神様の代行者たる黒神子レスフィナの眷属に選ばれたのなら……どんなに辛く苦しくとも絶対に生き抜く事を諦めないでください。希望溢れる夢を、そして勇気をこれからも持ち続けてください。これは私との約束です。もうあなたは昔のようにただ勇者に憧れるだけの勇者志願の青年ではなく、今からは私との約束を経てその絶対たる使命を果たすが為に立ち上がる、善なる勇者となるのです」

「善なる勇者……か」

「ラエルロットさん……私とのこの約束は、死にゆく私からあなたに向けて送る、身勝手な私の呪いです。この願いや夢をあなたに託して死ぬという事は逆を言えばあなたは私との約束を果たすその日まで、絶対に死ねないという事です。そんな無暗には死ねない呪いじみた願いをあなたに託して、私はあなたの想い出の……いいえ、足枷の一つとなります。ラエルロットさん……どんなに辛い運命が待ち構えていようとも、絶対に生き延びてください。決して諦めないでください。あなたがこれからも人の為に苦しみ、嘆き、そしてその行いに涙し後悔ができるという事は、その行い自体があなたという人間を成長させる上で絶対に必要な事なのですから。少なくとも私はそう思います。ですからラエルロットさん……私達の死を乗り越えて人として成長してください。私達が夢見て願った、希望ある未来を私達に示してください。もしも再びあなたが立ち上がってくれるのなら、私達の出会いは、そして死には、なにか意味があったのだと思う事が出来ますから。だからお願いします!」

「テファ……俺は……」

「ラエルロットさん……私達の死を無駄死ににしないでください。私たちのせいであなたが死んでしまったら、それこそ私達は何の為にあなたと出会ったのか、分からなくなってしまいますから」

 暁の聖女テファに悲しげににっこりと微笑まれた時、ラエルロットはようやくハッと我へと帰る。

「そうだ、こんな所で諦めて、絶望なんかしてはいられない。暁の聖女と……テファと約束をしたんだ。必ず人々を救える優しい勇者となって、この世界を少しづつ崩壊へと導こうとしている悪意ある力の源をレスフィナと共に必ず止めてみせると。だから俺は、未来や夢を託して死んで行ったサンプル体の少女達の為にも絶対に諦めて死ぬ訳にはいかないんだ!」

 熱い心を胸に灯しながら決意の籠った言葉を高らかに叫んだラエルロットは今にも消え入りそうな暁の聖女テファの元に行こうとその場から力強く立ち上がろうとするが、その活力ある歩みを今なおしつこくへばりついている数多くの死霊たちの手がラエルロットを死の世界に引きずり込もうと力を強める。


「ラエルロット……どこに行くつもりだ……ラエルロットォォォォ。死んで行った彼女たちが泣いているぞ……苦しんでいるぞぉぉぉ!」

「無駄な抵抗はよせぇぇ……いい加減に諦めろぉぉぉ……お前はだれも救えない……誰も守れない……自分の無力さと弱さに打ちのめされながら失意の下に絶望しろぉぉぉ!」

「お前はサンプル体の少女達をその無知な行動から死なせてしまった。その責任を……罪を……後悔を……なにも感じないのか……この人でなしがぁぁぁ、きっと彼女達はお前を恨んでいるぞ。そんな可哀想な彼女達を救う事ができなかった責任を取って、お前は死ななくてもいいのか。死ななくては駄目だろう!」

「そうだ、お前はやはり罪悪感に押しつぶされて、全ての責任と罪を背負って、今この場で死ぬべきなんだ。死ねぇぇぇ、絶望しろぉぉ、死んでその罪深き業を認めろぉぉお。ラエルロットおぉぉぉぉぉぉぉ!」


 力強く歩き出そうとするラエルロットのその歩みを止めるべく、体にへばりつく死霊たちは絶望させる言葉を吐き続けながらもどうにかして死の世界へと引きずり込もうとするが、その歩みを完全に止める事はできない。

 まるで黒い泥沼を歩くかのように地面に作り出した自分の影の中へと腰の部分まで埋もれてしまったラエルロットはそれでもどうにか諦めずに暁の聖女テファの元に行こうとするが、余程死霊たちの引く力が強いのか、その体は歩みを進める度に徐々に、徐々に、影の中へと沈み込んでいく。

(くそぉぉ、このままじゃ不味い。暁の聖女の元に行き着く前に、この体は死の世界へと引きずり込まれてしまう。この死霊たちの引きずり行為に対し、俺が纏う復讐の鎧の力はどうやら一切使えないようだし、当然物理攻撃も効かないだろう。だとするならば、この死霊達から解放されるには一体どうしたらいいんだ。その解放される条件とは一体なんだ?)

 必死に考えを巡らせるラエルロットは少し離れた所にいる暁の聖女テファの神々しい姿を見ると、その答えになんとなく気付く。

「そうか、この第三の試練をクリアーする条件は……暁の聖女の所まで行く事ができたら、どうにかなるという事か。そうだ、どうにかなるような気がする。だから、何としてでもテファの所まで行くんだ。もう俺が助かる道はそれしかない!」

 そう結論付けたラエルロットは、目の前でラエルロットの到着を待つ暁の聖女テファに近づくべく更に力強く歩みを進める。

「待っていろよ、テファ……直ぐにお前の元に行くからな!」

「ラエルロットさん……」

 無数に伸びる死霊たちの黒い手に押さえつけられ下へと引き込まれながらもラエルロットはどうにか前へと進み、暁の聖女テファの二メートル前までようやく辿り着く。

 だがこの場所に辿り着くまでに胸の辺りまで地面へと沈み込んでしまったラエルロットは、右手をあらん限り伸ばすと目の前にいる暁の聖女テファにその手を向ける。

(くそぉぉ、もう少しなのに、微妙な所でテファに手が届かない!)

「私はもうここから一歩も歩く事も動くことも出来ません。ですからどうにかして私の手が届く範囲内まで来てください!」

 ミランシェに支えられながら暁の聖女テファもまた必死に手を伸ばすが、あと少しという所で手は届かず、互いの気持ちと手は虚しく空を切る。

「くそぉぉ、お前らいい加減に離せ、離せよ。俺はまだ死ねないんだ。少なくとも俺を信じて願いを託してくれたツインやテファの前ではな。テファ、今行くぞ。テファァ、テファァァァァァ!」

 無様に、そしてがむしゃらに人目もはばからずに必死にもがくラエルロットはテファやツインがくれた生きるという責任と使命を実感すると、どうにか前に進もうと懸命に動くが、そんなラエルロットに追い打ちを掛けるかのように体にへばりつく死霊たちは、肩まで沈んだラエルロットを更に沈めようと最後のラストスパートを掛ける。

「「沈めぇぇ、沈めぇぇぇ、完全に沈んで俺達と同じ死の世界に来いぃ、ラエルロットォォォォ、ラエルロットォォォォ。いい加減に生きる事を……自分の弱さに無様に立ち向かう蛮勇を諦めろぉぉぉぉぉ。どうあがいてもお前には無理なんだよぉぉぉぉ!」」

(沈む、あと少しだというのに暁の聖女テファの手に触れる前にこの体は闇の世界へと引きずり込まれてしまう。ちくしょう、ここまでなのか……もうどうする事もできないのか!)

 失意の念を抱きながらももがくラエルロットの頭を死霊たちの闇が完全に吞み込もうとした時、行き成りその闇の底から地上に向けて可愛らしくも力強い大きな声が響く。

『絶望と希望が交差する混沌溢れる未来へと立ち向かうラエルロットのお兄さんの体よ、上へと……上へとあがれぇぇぇぇぇぇ!』

 地中から聞こえる大きな叫びと共に闇へと埋もれていたラエルロットの体はまるで重力に逆らうかのように行き成り足の脛の辺りまで一気に浮き上がる。

「「なんだ、この力は……一体なにが起きている。これはどういう事だ?」」

 いきなり起きたこの事態に狼狽する死霊達にラエルロットは涙を流しながら力強く呟く。

「これは、言霊の聖女・ツインの力だ、きっとそうだ。本当に死してもなお俺を助けてくれたんだな。ありがとな……ツイン……お前の声援、確かに受け取ったぜ!」

 死しても尚守るという約束を果たしてくれたツインに感謝をしたラエルロットは再び目の前にいるテファを見ながら手を差し伸べようとするが、その行為をさせまいと今もなお体全体にまとわりついている死霊たちが暁の聖女との接触を阻む。

「くそぉぉ、もう少しなのに……せっかくツインがくれたチャンスを無駄にはできないぞ。絶対にどうにかしてテファと手をつながなくては……そうしないといけないような気がする。もがけぇぇぇ、あがけぇぇぇ、決して諦めるなぁぁぁ、絶対にテファの手を掴んでテファの夢を……願いを……約束を……受け取るんだぁぁぁ。だから届けぇぇぇぇぇぇ!」

「「くそぉぉ、行くな、行くな、ラエルロットぉぉぉぉぉ、お前はここで絶望して、諦めて、死ぬべきなんだぁぁぁぁーーぁぁ!」」

 そう叫んでいた悪意あふれる死霊たちだったが、その中の一人がぼそりと有り得ない言葉を呟く。

「もういいじゃない、行かせてあげましょ、人の身でここまでしつこく頑張ったんだから、どこまで行けるか見てみたいわ。それにこの愚かな青年は前に……第一の試練の時に言っていたわよね、無念と失意の元に死んで行った私達の為にも必ず人々を救える勇者になって見せるって。あの時はただの夢見がちな厳しい現実と自分の技量を知らないただの戯言だと笑っていたけど、案外本気なのかも……だってこの青年は勇者になるという憧れを糧に、暁の聖女から託されようとしている願いを……約束を……今まさに受け取ろうとしているのだから。その憧れは暁の聖女と約束を交わす事により、更なる大きな使命へと変わるはず。その期待溢れる人の願いと約束がある限り、もうラエルロットは簡単には死ねないと言う事。もしも夢あきらめ絶望して死ぬという事は、そのまま暁の聖女との約束をたがえると言う事になるのだから。そしてそれこそが暁の聖女がこれからラエルロットに託そうとしている勇者として生きる呪いであり、約束という名の楔なのだわ。ほんと愚かで健気なことね。ここまで行くとその愛に流石に泣けてくるわ!」

 その言葉に、一瞬全ての死霊達が沈黙する。

「「……?」」」

「その生きるという呪いのくさびを打ち込まれようとしているラエルロットの苦難ある未来をお前は見てみたいと言うのだな……まったく……今この場で無様に死んだ方が絶対に楽なのに、ほんとしょうがないな。なら他の死霊達の皆の意見はどうかな?」

「そういうことなら、まあいいだろう。俺も本音を言うとラエルロットの無様な頑張りを、人の身でどこまで行けるか見てみたいぞ」

「俺もだ!」

「僕もだ!」

「おらもだ!」

「私もよ!」

 お互いの意見が一致したのか死霊たちの力が僅かに一瞬緩んだ時、ついに互いに手を伸ばすラエルロットと暁の聖女テファの手ががっしりと握手を結ぶ。

「「いいだろう、お前の心の成長とその頑張りに免じて今回は行かせてやるよ。まあ精々これからも俺達に足元を掬われないように気を付けるんだな。ラ、ラエルロットォォォォォーーォォォォォ、ラエルロットォォォォォォ!」

 そう一人の死霊が叫んだ瞬間、ラエルロットの体に纏わりついていた数多くの死霊たちは皆一斉に光の粒子となってその場から消えふせ、死の世界へと繋がる影の穴も最初から無かったかのように綺麗に消滅する。

「テファ……」

「ラエルロットさん……」

 自分の思いを伝えるかのように力強く熱い握手をするラエルロットに対し優しく握り返す暁の聖女テファはにっこりと優しく微笑むと、ようやく全てが終わった事を察したのか安堵の表情をうかべる。

「ここまで来てくれてありがとうございます、これでラエルロットさんと私との約束はようやく結ばれました。その生きようとする決意ある約束を交わしたからこそ、死霊達は諦めて死の世界へと再び帰って行ったのです。そしておめでとうございます。遥か闇なる世界の神様が下した第三の試練……【決して逃れられぬ宿命と闇】は無事にクリアーです。ラエルロットさん……あなたはあなたを応援する人達の暖かな手を借りながらもどうにかこの試練を無事に耐え抜く事ができたのです!」

「第三の試練を乗り越えた……この俺が。そうか、全ての罪や責任を受け入れ、更にはこの過酷な運命に挑み生きていくと決めたからこそ、俺は第三の試練を乗り越える事ができたのか。そしてそのきっかけと生きるチャンスをくれたのは他ならぬ暁の聖女テファと言霊の聖女ツインの二人だ。この二人の強い励ましの言葉と救いがなかったら、俺は恐らく第三の試練を無事にクレアはできなかった。だから本当にありがとう、テファ!」

「いいえ、私はただ、ラエルロットさんには夢半ばでこんな所で死んでほしくはなかっただけです。あなたにはこれからもどうにか生き残ってもらって、まだ見ぬ救いを求めている善良な心ある人達の為にも是非とも頑張ってもらわないといけません。だからその歩みを止めることなく頑張ってください。願わくばこの無謀極まる過酷な旅がラエルロットさんに実りある成長と希望を与えてくださると信じています!」

 そこまで言い終わるとラエルロットと硬い握手を交わしていた暁の聖女テファの右腕がなんの前触れもなく行き成り砕け散り、そしてそのまま光の粒子となってその場で消えて無くなる。
 その受け入れがたいショッキングな光景を見ていたラエルロットは思わず悲鳴を上げそうになるが、泣き声と共に飛び込んで来たのは蛾の妖精のルナの方だった。

 ただ黙って見守る事についに我慢ができなくなった蛾の妖精のルナは暁の聖女テファの胸の辺りにしがみつくと、目に一杯の涙を為ながら悲痛な声で叫ぶ。

「テファ、人の事よりも先ずは自分の事を考えなさいよ。こんなにボロボロになっても最後の最後まで人の幸せのためにその身を捧げて聖女としての使命を果たす事を選ぶだなんて、あなたはまさに誰もが認める理想の聖女だわ。そんなあなたが今まさにこれから道半ばで死んでしまうだなんて、こんなにも悲しくて悔しい事はないわ。偏見や種族の垣根を越えて友達だと言ってくれたあなたを失いたくはないわ。テファ、死なないで、もっと生きて私達に力を貸してよ!」

「ルナ、最後に別れを惜しんでくれてありがとう。でももう行かないと……この後のあなた達の旅はより一層困難が続くでしょうけど、これからも私の分までラエルロットさんの事を守ってあげてね。だってあなたはラエルロットさんと旅をするために運命により選ばれた、聡明で誇り高い、蛾の妖精のルナなのですから」

「テファ……うぅぅぅ……ぅぅぅ」

 最後の別れを嘆き悲しむ蛾の妖精のルナの隣に背後からようやく追いついた黒神子レスフィナが暁の聖女テファに向けて話しかける。

「ラエルロットさんを最後まで守ってくれて、本当にありがとうございます。あなたがいなけねばおそらくラエルロットさんは第三の試練を無事にクリアーはできなかった。あなたのやさしさと周囲の人達の助けがなければラエルロットさんは完全に絶望が広がる死の世界へと飲まれていた事でしょう。そして人々を思う慈愛ある暁の聖女の力、確かに見せてもらいました。あなたの慈愛の力は本当の聖女の力でした。そんなあなたが道半ばでこの世から去ってしまう事を心から残念に思います。あなたとはもっと色々とお話をしてみたかった」

「レスフィナさん、せっかく知り会えたのにここで命を落としてしまうだなんて、私もとても残念に思っています。昔のあなたが一体どんな人だったのか、それは今を生きている私にはわかりかねますが、今のあなたは間違いなく他人を気遣う事のできる優しい心を持っています。どうかこれからもその心を大切に……今の優しい心のままで、ラエルロットさんを導いてあげてください」

「暁の聖女さん……」

 最後に暁の聖女テファは周りで悲しい目を向けているエマニュエ大神官・ダグラス試験官・白魔法使いのタタラ・異世界召喚者の池口里子の四人に軽く頭を下げると、今も隣で自分を抱きかかえている小撃砲使いのミランシェに向けてしんみりと言葉を掛ける。

 その間にも暁の聖女テファの体からは間もなく最後の時が来るとばかりに綺麗な光の粒子は美しく輝く蒸気の煙となって空中へと浮かび上がり、そのまま茜色に染まる夕焼けの空をバックに綺麗に霧散する。

「親愛なるわが友よ、あなたには色々と助けて貰いましたがどうやら私はここまでのようです。最後にあなたとの決着がつけられないのは非常に残念ですが、私としてはとても楽しかったです。そして私はあなたに負けた事を認めてこの世を去ります。私が最後に自らの敗北をあなたに示したのですから、これであなたのプライドもどうにか保たれるはず、そうでしょ!」

「テファ……あなた……」

「フフフ、あなたと知り合うことが出来て本当に良かった」

 力なくしんみりと語る暁の聖女テファの言葉にミランシェは物凄く不満そうな顔をしながら何かを考えていたが、いきなりクスリと笑うと最後に意味ありげな言葉を送る。

「いいえ、曖昧な不戦勝などは絶対に許さないでチュ、まだ勝負はついてはいないのにお母さまが与えたラエルロットの試練に巻き込まれてそのまま死なせるのは非常に勿体ないでチュ。ですが生きとし生ける命ある生物は死という概念からは絶対に逃れられないので今は……今だけは大人しくしばしの別れを受け入れる事にするでチュ」

「しばしの別れ……ですか?」

「そうでチュ、しばしの別れでチュ……聖女の威厳を示したままでの、誇りある死は絶対に許さないでチュ。お前はこの遥か闇なる世界の黒神子・天足のアトリエが完膚なきまでに叩きのめして、真の敗北を与えないと気が済まないでチュ!」

「フフフ、それはあなたのお母さまとやらの以降に逆らう行為ではないのですか。まさかとは思いますが私をあなたの件族にでもするつもりですか?」

「くくくく、そんな事をしなくても大丈夫でチュ、お母さまの以降に逆らうことなく、私達の思いを受理できる面白い事を考えました」

「面白い事……なにを企んでいるのかは分かりませんが、私が死んだら、私のオリジナルでもあるテファニアさんに……聖女になれる新薬と私の七色魔石を渡してあげてください。約束ですよ。そこから彼女の新たな人生は始まるのですから」

「くくくく、あの愚かしいテファニアとかいう少女も中々に癖があり悪どいが、そのDNAを受け継いでいるお前も大概だな。想いは違えど、まさに似た者同士という訳だな」

「はい、当然似ていますよ、だって血を開けた本当の姉妹ですから。お姉さんの事をよろしくお願いしますね。おそらくあの建屋の中でまだ意識を失っているはずですから」

「フン、あんな愚かしい女の事などは正直どうだっていいが、約束は約束でチュ、この聖女になれる新薬とお前の七色魔石は必ずあのテファニアに届けるでチュ!」

「お願いしますね……これでようやく肩の荷がおりました」

 静かに微笑みながらそう言うと最後に暁の聖女テファは目の前にいるラエルロットの顔をマジマジと見る。

「ラエルロットさん……ではそろそろあちらの世界に行きますね。あなたと知り合うことが出来て本当によかった。これからのあなたのご活躍とお体の健康を……心の底から祈っています」

「テファ、ごめん、絶対に守ると何度も言っておきながら結局は君を守れなかった。君には最後の最後まで助けて貰うばかりで、俺は何一つとして返す事ができなかった。俺は本当にダメな人間だな。勇者として失格だよ!」

 泣きながら吐き捨てるように言うそんなラエルロットに対し暁の聖女テファは笑顔を向けると、すぐさま優しい言葉で返す。

「そんな事はありません、ラエルロットさんはよくやってくれました。私を含めて、皆が感謝をしています」

「テファ……」

「フフフ、ラエルロットさんはいつも自分を卑下しますね。でもラエルロットさんには自分自身すらも気づいてはいない、いい所は沢山あります。それを忘れないで下さい。自信を持ってください!」

「テファ……済まない……」

 最後の最後まで気を遣わせてしまった事に申し訳ない気持ちとなったラエルロットは下を向き体を振るわせると、本当の思いと気持ちを吐露する。

「本当は……本当は……謝罪やお礼の言葉よりも……もっと重大で大切な事を心を込めて君に伝えたいはずなのに……いざ面等向かって対面すると言葉が出ない物だな。本当は……この熱い思いを素直に男らしく届けたいのに……ほんと俺は臆病で不器用で、そして歯痒いな……」

「フフフ、そうですね……私も自分の素直な思いをラエルロットさんに伝えたかったです」

「テファ……。」

「ラエルロットさん……。」

「「……。」」

 そういいながら恥ずかしそうに押し黙る二人を見ていたミランシェが行き成り抱えていた暁の聖女テファの体をラエルロットの方に力強く押す。

「もうじれったいし見ていられないでチュ、そろそろ手も重いので後は二人で勝手にしてほしいでチュ!」

 その瞬間時間切れとばかりに暁の聖女テファの体全体が猛烈に光輝くと全身を覆う光の亀裂はこれ以上は耐えられないとばかりに大きく避け、体の崩壊と共にその傷口からは光の粒子が天高く豪快に空へと拡散する。

 そんな中、ミランシェの機転でテファを押し当てられ思わずその体を支える形となったラエルロットは初めて触れるテファの体の温もりを感じると悲しみで自らの体を大きく震わせるが、そんな泣き顔を見せるラエルロットの唇に暁の聖女テファは優しくキスをすると「ラエルロットさん、楽しい思い出をありがとう」という言葉を残し、その場から消えて無くなるのだった。

 滅びゆく暁の聖女テファの図。
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