平凡が征くVRMMO記録(更新停止)

どうしようもない

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『第2の街シドネス』

24.白米好き

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 訓練場で訓練した後は、そこで今回は切り上げた。

 ちょっとやり過ぎてしまったしな。そして残りをカレーを平らげて、風呂に入ってすぐ寝た。次の日は会社だったのでタケ…テイルと会ったので、『プラワン』について話した。

 テイルは今、『海中』を中心としてモンスター狩りをしているらしい。そこにたまに出現する伊勢海老みたいなモンスターが良いスキルレベルアップの糧になるらしいし、それに加えドロップ品がうまいらしい。

 その後は、俺のゲーム内での服装についていろいろ言われたが、気にしたら負けである。

 それに俺関係のスレが立ったらしいので、調べると[終焉兎を見守りたいスレNo.**]というスレがあった。

 終焉兎ってなんだ?と思ったが、なんでも新しい俺の二つ名らしい。なんだそりゃ…テイルが興奮しながら、「二つ名を二つ持ってる奴はお前だけだぞ!」と言っていた。

 別に良いんだが…そういうの…

 他にもテイルは色々話してくれていたが、一番気になったのは”プレイヤーキラーギルド”が作られたことだ。プレイヤーキラーやレッドプレイヤーは街の施設が使えないんじゃなかったのか、と思ったがギルドだけは作れるらしい。なんだそのガバガバな感じは…

 最初に作られたPKギルドに感化され、小中規模のPKギルドも樹形図の要領ででき始めているらしい。しかし、それは一つの解決方法を示す事となる。

「樹形図って事は、最初の原因をぶったたけばドミノ倒しみたいな感じで……」

「それが出来りゃ苦労しないぞ…原因の最初に作られたPKギルドはプレイヤーでスキルレベル上げてるようなもんだから、皆レベルが高いんだ」

 なるほど、人の努力した分、倒すとその努力が自分の糧となってスキルレベルが上がるのか…

 一つPKギルドの欠点としてはPKギルド内は”戦闘許可”状態に常になっている事らしい。というかそうにしか設定が出来ないらしい。運営の配慮だろうか…。それならもっとやってくれても…

 俺はそんなことを思いながら、仕事をして家への帰路を辿った。



「コロッケ~♪コロッケ~」

 俺は途中の総菜屋で買ったコロッケを揚げなおしながら、腹をさする。
 総菜屋のおばちゃんが1つおまけしてくれたので今日のコロッケの数は3つだ。お礼を言って帰ろうとした時、おばちゃんに「あんたもそろそろ良い人見つけなよ」と言われたが、その言葉は今の歳は一番深く突き刺さるので、やめて欲しい…

 食べ終わった後は、食器を洗って風呂に入って寝る準備をした。よし、完璧。

 俺は就寝準備をしたら、VR機器の装着し『プラワン』の世界に入った。


 * * * * * * * * * * * * * 


 入ったら、まずは雑貨屋で【空のポーション瓶】×20を買って、生産作業場に行った。前に調薬で作ったポーション系がもうなくなってきたからだ。瓶もいつも割ったりして使ってるせいで、数が減ってきてる。

 まずは【ロー・ヒールポーション】を作ろうと思ったが、少し工夫をしてみることにした。今までは生産作業場の【ありふれた水】を使っていたのだが、【飲料水】を使ってポーションを作ってみると、【ロー・レアヒールポーション】が出来た。大成功だ…が、

【飲料水】の作り方が分からない。
 今持っている【飲料水】はルーの時のクエスト受理ボーナスで貰っただけだ。安定して【飲料水】を作れるようになりたい。

 まずは、普通に【ありふれた水】を火にかけてみる――失敗。
【沸騰水】になっただけだ。俺はそこ等辺に【沸騰水】が入ったポーション瓶を置いておいた。

 薬草を少し混ぜる――失敗。
【ありふれた水】のままで何にも変わらなかった。

【林檎】の果汁を少し垂らしてみる――失敗。
【ありふれた水】のまま、だが少し飲んでみると林檎の香りが鼻を抜けた。もっと果汁を入れたら【飲料水】の代わりになるかもしれない。だが、【林檎】はあまりないのでまた今度。

「う~ん……」

 俺はどうしたモノかと失敗作のポーションたちを見る。すると――――、

「あれ!?」

 一つが【飲料水】に変化しているのだ。確かこのポーション瓶のヤツは……【沸騰水】だったやつだ!

 あ、なるほどね!
【沸騰水】をそのまま放置すれば雑菌が熱によって消滅、そして冷えれば【飲料水】になる、と!

「そういうことなら…」

 俺はその後大量に【沸騰水】を作って、全て冷やした。しかし冷やすのは意外と時間を有する。簡単に冷やす方法はないモノか…

 そんなこんなで完成した【飲料水】を使って【ロー・レアヒールポーション】を量産し、ついでに【破裂ポーション】も作った。

「よし、もういいや」

 今回はここで調薬は終わりにして、生産作業場を出た。


 * * * * * * * * * * * * * 

 俺は今『海中』と言われている狩場に来ている。
『海中』はその名の通り、海の中だ。浜辺とは反対方向に位置し、一応こっちにも浜辺に見たいな所がある…がゴツゴツと岩ばっかだ。

 遠くから見ていると、なんだか幻覚が見える。岩が空中に浮かんでいるのだ…。いや浮かんでいるというよりは…飛んでは落ちるを繰り返している?と言うべきだろうか。

 歩いてどうにか到着したその岩ばっかりの海の前には驚くべき光景が待っていた。

「ヒャハハハハハハハ!吹っ飛べ吹っ飛べぇ!!!!」

「がふっ!」
「ちょ、まっ―――ぐぼぁッ!」
「し…ぬ…ゴッフ!?」
「あいつ噂のぷれいy――ばッ!?」
「まあ、待て話し合えばきっt――ぶべらッ!?」
「あ、なんか…目覚めt――ぶぅん!?」

 一人のプレイヤーが岩に手が触れた瞬間、その岩がドクンッ!と音がした瞬間、周りの岩たちにもその後が連鎖していく。そして次の瞬間、地面の岩たちが上空へと舞い上がった。そして、それに合わせてそこ等辺に居たプレイヤー達が吹っ飛ぶのだ。幻覚じゃなかったんやぁ……

 そしてそのまま落下し、そのダメージで死んでいく。

 例え生き残っていたとしても、「〈キルサウンド〉ォ!」とそのプレイヤーが口にした瞬間、生き残ったプレイヤーも消えた。

「あー、お楽しみ中ですねぇ~…」

 俺は本能的に危険を察知した。さっきから〈危険信号〉の警告音が一向に頭の中で鳴り止まない。小さな声でそう呟きながら、そそくさとその場を去ろうとすると…やっぱり、

「あ?なんだてめぇ」

「デスヨネー」

 俺は観念して、そのプレイヤーの方へ身体を向ける。
 青い髪に、燃えるような赤い瞳、快楽に満たされたように大きく裂けている口に頭部についている趣味の悪いトゲトゲのヘッドホン、そしてそこから鎖で繋がれている小さな刺々しいモーニングスター……

「ガチじゃん……」

「あ!俺、お前知ってるぜ!あれだろ、終焉兎!ふぅぅぅぅ!いいねぇ!今日は獲物が大漁だぁ!」

「そうですかぁ。それじゃ、俺はちょっとリアルな方で用事があるんで……」

 俺はどうにか戦いを避けるべく、根も葉もない法螺を吹く。

「あっ…そうなんですか。すいません、止めてしまって」

 ヤバい奴が言う。

「いえいえ、こちらこそ…」

 俺はそう言いながら、すぐに方向転換しその場を去ろうとする。アイツはヤバい、アイツはヤバい。とんでもなくヤバい雰囲気だ。



「―――って、なると思ってんの?」

「デスヨネー」

 突然、俺が歩いていた岩に亀裂が入り、あっという間に砕け散った。後ろを見るとモーニングスターが地面に埋め込まれている。あー、あんな感じでこういうのを起こしている訳ね…

「始めようぜ?終焉兎。いや、終焉スキラーの方が良いか?」

「どっちでもいいです。帰らせてください。社運が掛かったプレゼンがあるんです」

「知るか。俺に会った事を後悔しろ」

 そして、そのヘッドホン野郎は聞いても無いのに、己の名前を名乗った。

「俺はエスカ。『爆音スター』のエスカだぁ!」

「え?『白米スター』?ご飯好きなんですね」

 もう、どうにでもなれだ。



プレイヤー:ノア
【スキル一覧】
《短剣》Lv60《体術》Lv70《闇魔法》Lv42《盗賊》Lv62《隠蔽》Lv56
《視覚強化》Lv71《立体機動》Lv58《調薬》Lv30(↑10UP)《釣り》Lv39
《遊泳》Lv42

控えスキル
《採掘》Lv10《鍛冶》Lv24

スキルポイント:122

【二つ名】
終焉スキラー・終焉兎

【称号】
失敗の経験者・因縁を果たす者・真実を知る者・大罪確定者・歩く厄介箱


* * * * * * * * * * * * * 

――歩く厄介箱――
その名の通り、歩くだけで厄介事があちらから寄って来る。厄介事は良いものもあれば悪いものもある。この称号を持っている者は現時点でノアのみ。非常にレアな称号。
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