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それぞれの思惑 5
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頭の中で「真田律ムッツリ論」を組み立てている間に、二人が一緒に物件選びすることになっていた。
ごく自然に、パソコンの前で寄り添って座る二つの背中に、またしても俺が入り込む隙はない。
…かと思いきや、開始早々言い合いが始まった。
こうして見るとさっきの使用人ではないけれど、本当に仲の良い姉弟のようで、微笑ましくもある。
もしかしたら、二人の関係性は姉弟が一番しっくりくるのかもしれないというのは、俺の希望的観測か。
エスカレートしていく意見の衝突を止めるために間に入ると、葵の危うすぎる危機管理意識のせいで、いつの間にかパソコンの前に座って居るのは俺と真田律という変な図になってしまった。
本当に葵を心配しているのだろう。
真田律がお気に入り物件に登録していくのは、どれもセキュリティ面が充実しているものばかりだ。
…でも、一人暮らしなのに二部屋も要らないよね?
風呂の広さにも妙にこだわってるし。
二人で住む物件じゃないんだからさ…心なしか口元緩んでる?
これ、絶対二人の生活妄想してるじゃん!!
この、ムッツリスケベ!!
でもまあ、男なら誰しも考えるよね。
いつでもどこでも、な夢のシチュエーション。
一緒に住めば玄関でもキッチンでも風呂場でも、好きなところで…。
…俺も人のこと言えないか。
完璧だと思っていた真田律の内面を垣間見て、同年代のただの男としての親近感を抱きつつ、物件探しに付き合うフリをした。
「アオ、ここにしろ」
「うん。ここがいいと思う。やっぱりっちゃんはお目が高い」
真田律が選んだのは非現実的な物件だ。
それが分かっていて同調したのは、真田律の理想の物件を挙げさせた上で、葵の希望条件と擦り合わせさせるのが手っ取り早いと考えたから。
そして、おだてた効果なのか、ちょっと調子に乗って葵みたいに『りっちゃん』と呼んでみても、特に拒否されなかった。
「何これ…タワマンじゃん」
パソコンを覗き込んだ葵は絶句している。
「セキュリティと設備考えたらこれが妥当だ」
うん、まあ。
金に糸目をつけなければね。
「りっちゃんこそバカなの!?初期費用だけでいくらかかると思ってんのよ!破産するわ!」
葵、世間知らずだけど金銭感覚はしっかりしてるな。
なんて、心の中で二人のやり取りに楽しく突っ込みを入れてられるのは、ここまでだった。
「お前の安月給じゃ無理なら俺が出してやるよ」
「安っ…」
青い顔をしてチラッと俺の顔を見る葵。
…安月給って思ってるのか…。
いや、葵の給料決めたの俺じゃないし。
でも、間接的に俺の甲斐性がないと言われてるみたいで、凹む。
何?真田グループってそんな給料いいの?
「そんなんじゃ自立にならないでしょ!」
気まずそうにサッと視線を逸らした葵が、真田律に向かって一喝した。
対照的に真田律は至って冷静かつ論理的に葵を諭す。
「あのな、アオ。そこケチって何かあったらどうするんだ?いくら分家の娘とは言え、長年本家で預かってるんだからアオが思ってる以上に、アオの顔は世間に知れてるんだ。万が一誘拐でもされてみろ。優おじさんもうちの両親も、もちろん俺も、アオを取り戻すためなら身代金幾らでも出すぞ」
ちゃっかり自分も葵のこと大切にしてるアピールが入り、さっき感じた親近感が煙のように消えていく。
「そ、それは…」
「頼むから俺の言うこと聞け」
上手いなあ。
理屈と情の二面に訴えられたら、葵がNOって言えないって分かっていて、そこを確実に突いてくる。
でも、これをNOって言えるようにならないと、永遠に葵は真田律と繋がりを持ち続けることになるだろう。
「いいんじゃない?なんたって真田さん、安月給だし」
少し冷たく突き放すと、葵が怯えた目で俺を見上げた。
…言葉を選び間違えたか?
葵が怯えるとこ、安月給じゃないから。
ダメだ。
何か助け舟出さないとまずいな、と考えていると、胸ポケットのスマホが震えだした。
「…俺のだ」
タイミング、最悪だな…。
スマホを取り出しながら渋々葵の部屋から出る。
ディスプレイには登録のない、見慣れない番号。
無視してしまおうかと思ったが、何となく電話の向こうからプレッシャーを感じ、通話ボタンをタップした。
「はい、天澤です。失礼ですが、どちらさま…」
言いかけたところで、人の気配を感じて顔を上げた俺の全身は、ゾワッと鳥肌を立てた。
廊下の先に、俺と同じように電話を耳に当てた50代くらいの男が立っていた。
「はじめまして。葵のおじの真田元です」
『まさか』と思う間もなく、相手が名乗った。
しかも、スマホを当てている耳と、そうでない耳の両方から同じ声、同じ言葉が聞こる。
反射的に電話を切って姿勢を正す。
完全に油断していた。
ここは真田本家なんだから真田会長が居るのは当たり前だが、こんなに簡単に俺の前に姿を表すとは思っていなかった。
「うちの葵が色々と世話になっているようだね」
含みのある言い方が引っかかる。
「色々」とは、真田翁との取引のことか?
それとも、昨夜葵を俺の家に泊めたことだろうか?
「いえ、こちらこそ葵さんには大変お世話になっております」
判断がつかず、無難に返せば、真田会長は話を続けた。
「それで今日は、何故うちに?」
「…姉弟ゲンカの仲裁ってところですかね?」
「葵だけじゃなくて律まで世話になってるのか」
呆れたように笑うと、真田翁よりは随分と穏やかな印象を受ける。
しかし、それはほんの一瞬のことだった。
「あぁ、それから…私の父もかな」
一気に真田会長の目つきが冷たくなる。
やはり、真田翁と俺が接触したことを真田会長は知っている。
しかし、まだ何をどこまで知っているのか分からない。
「…ここじゃ何だから、私の部屋に移動してもらえるかな?」
拒否できない状況だと、理解はしている。
しかし、再び二人きりにしてしまった部屋の中の様子が気になって、つい足が止まった。
ドアの方を未練がましく見つめていると、前を歩いていた真田会長に気づかれた。
「あの二人なら、心配しなくても大丈夫」
それだけ言うと、また歩き出した。
真田会長に付いていくと、一階にある応接室に通された。
さっきの使用人がお茶を出し終えると、ゆったりとソファに腰掛けた真田会長が、口を開いた。
「それで、葵のことは落とせそう?」
直球過ぎる質問に何と答えて良いのか分からない。
「…真田会長は…どこまでご存知なんですか?」
何もかも知っているのは確実だが、念には念を押しておく。
「羽鳥という男を覚えているかな?」
「…」
依然として警戒を解かない俺に、真田会長は苦笑しながら続けた。
「彼は表面上は父に仕えているけど、実際は私の配下にあって、父の暴走を逐一報告してくれているんだ。だから、父が君に葵との結婚を極秘に持ちかけたことも、その見返りに何を提示したのかも羽鳥から聞いている。あと、君の連絡先もね」
手に持っていたスマホを揺らし、今度は悪戯っぽく「驚いた?」と笑って見せて来た。
つまり、真田家では当主が引退すると、実権も新当主に移る様だ。
しかし、なかなかそれを受け入れない真田翁に、真田会長も手を焼いている構図は、容易に想像できる。
それくらい頑固そうな爺さんだった。
ごく自然に、パソコンの前で寄り添って座る二つの背中に、またしても俺が入り込む隙はない。
…かと思いきや、開始早々言い合いが始まった。
こうして見るとさっきの使用人ではないけれど、本当に仲の良い姉弟のようで、微笑ましくもある。
もしかしたら、二人の関係性は姉弟が一番しっくりくるのかもしれないというのは、俺の希望的観測か。
エスカレートしていく意見の衝突を止めるために間に入ると、葵の危うすぎる危機管理意識のせいで、いつの間にかパソコンの前に座って居るのは俺と真田律という変な図になってしまった。
本当に葵を心配しているのだろう。
真田律がお気に入り物件に登録していくのは、どれもセキュリティ面が充実しているものばかりだ。
…でも、一人暮らしなのに二部屋も要らないよね?
風呂の広さにも妙にこだわってるし。
二人で住む物件じゃないんだからさ…心なしか口元緩んでる?
これ、絶対二人の生活妄想してるじゃん!!
この、ムッツリスケベ!!
でもまあ、男なら誰しも考えるよね。
いつでもどこでも、な夢のシチュエーション。
一緒に住めば玄関でもキッチンでも風呂場でも、好きなところで…。
…俺も人のこと言えないか。
完璧だと思っていた真田律の内面を垣間見て、同年代のただの男としての親近感を抱きつつ、物件探しに付き合うフリをした。
「アオ、ここにしろ」
「うん。ここがいいと思う。やっぱりっちゃんはお目が高い」
真田律が選んだのは非現実的な物件だ。
それが分かっていて同調したのは、真田律の理想の物件を挙げさせた上で、葵の希望条件と擦り合わせさせるのが手っ取り早いと考えたから。
そして、おだてた効果なのか、ちょっと調子に乗って葵みたいに『りっちゃん』と呼んでみても、特に拒否されなかった。
「何これ…タワマンじゃん」
パソコンを覗き込んだ葵は絶句している。
「セキュリティと設備考えたらこれが妥当だ」
うん、まあ。
金に糸目をつけなければね。
「りっちゃんこそバカなの!?初期費用だけでいくらかかると思ってんのよ!破産するわ!」
葵、世間知らずだけど金銭感覚はしっかりしてるな。
なんて、心の中で二人のやり取りに楽しく突っ込みを入れてられるのは、ここまでだった。
「お前の安月給じゃ無理なら俺が出してやるよ」
「安っ…」
青い顔をしてチラッと俺の顔を見る葵。
…安月給って思ってるのか…。
いや、葵の給料決めたの俺じゃないし。
でも、間接的に俺の甲斐性がないと言われてるみたいで、凹む。
何?真田グループってそんな給料いいの?
「そんなんじゃ自立にならないでしょ!」
気まずそうにサッと視線を逸らした葵が、真田律に向かって一喝した。
対照的に真田律は至って冷静かつ論理的に葵を諭す。
「あのな、アオ。そこケチって何かあったらどうするんだ?いくら分家の娘とは言え、長年本家で預かってるんだからアオが思ってる以上に、アオの顔は世間に知れてるんだ。万が一誘拐でもされてみろ。優おじさんもうちの両親も、もちろん俺も、アオを取り戻すためなら身代金幾らでも出すぞ」
ちゃっかり自分も葵のこと大切にしてるアピールが入り、さっき感じた親近感が煙のように消えていく。
「そ、それは…」
「頼むから俺の言うこと聞け」
上手いなあ。
理屈と情の二面に訴えられたら、葵がNOって言えないって分かっていて、そこを確実に突いてくる。
でも、これをNOって言えるようにならないと、永遠に葵は真田律と繋がりを持ち続けることになるだろう。
「いいんじゃない?なんたって真田さん、安月給だし」
少し冷たく突き放すと、葵が怯えた目で俺を見上げた。
…言葉を選び間違えたか?
葵が怯えるとこ、安月給じゃないから。
ダメだ。
何か助け舟出さないとまずいな、と考えていると、胸ポケットのスマホが震えだした。
「…俺のだ」
タイミング、最悪だな…。
スマホを取り出しながら渋々葵の部屋から出る。
ディスプレイには登録のない、見慣れない番号。
無視してしまおうかと思ったが、何となく電話の向こうからプレッシャーを感じ、通話ボタンをタップした。
「はい、天澤です。失礼ですが、どちらさま…」
言いかけたところで、人の気配を感じて顔を上げた俺の全身は、ゾワッと鳥肌を立てた。
廊下の先に、俺と同じように電話を耳に当てた50代くらいの男が立っていた。
「はじめまして。葵のおじの真田元です」
『まさか』と思う間もなく、相手が名乗った。
しかも、スマホを当てている耳と、そうでない耳の両方から同じ声、同じ言葉が聞こる。
反射的に電話を切って姿勢を正す。
完全に油断していた。
ここは真田本家なんだから真田会長が居るのは当たり前だが、こんなに簡単に俺の前に姿を表すとは思っていなかった。
「うちの葵が色々と世話になっているようだね」
含みのある言い方が引っかかる。
「色々」とは、真田翁との取引のことか?
それとも、昨夜葵を俺の家に泊めたことだろうか?
「いえ、こちらこそ葵さんには大変お世話になっております」
判断がつかず、無難に返せば、真田会長は話を続けた。
「それで今日は、何故うちに?」
「…姉弟ゲンカの仲裁ってところですかね?」
「葵だけじゃなくて律まで世話になってるのか」
呆れたように笑うと、真田翁よりは随分と穏やかな印象を受ける。
しかし、それはほんの一瞬のことだった。
「あぁ、それから…私の父もかな」
一気に真田会長の目つきが冷たくなる。
やはり、真田翁と俺が接触したことを真田会長は知っている。
しかし、まだ何をどこまで知っているのか分からない。
「…ここじゃ何だから、私の部屋に移動してもらえるかな?」
拒否できない状況だと、理解はしている。
しかし、再び二人きりにしてしまった部屋の中の様子が気になって、つい足が止まった。
ドアの方を未練がましく見つめていると、前を歩いていた真田会長に気づかれた。
「あの二人なら、心配しなくても大丈夫」
それだけ言うと、また歩き出した。
真田会長に付いていくと、一階にある応接室に通された。
さっきの使用人がお茶を出し終えると、ゆったりとソファに腰掛けた真田会長が、口を開いた。
「それで、葵のことは落とせそう?」
直球過ぎる質問に何と答えて良いのか分からない。
「…真田会長は…どこまでご存知なんですか?」
何もかも知っているのは確実だが、念には念を押しておく。
「羽鳥という男を覚えているかな?」
「…」
依然として警戒を解かない俺に、真田会長は苦笑しながら続けた。
「彼は表面上は父に仕えているけど、実際は私の配下にあって、父の暴走を逐一報告してくれているんだ。だから、父が君に葵との結婚を極秘に持ちかけたことも、その見返りに何を提示したのかも羽鳥から聞いている。あと、君の連絡先もね」
手に持っていたスマホを揺らし、今度は悪戯っぽく「驚いた?」と笑って見せて来た。
つまり、真田家では当主が引退すると、実権も新当主に移る様だ。
しかし、なかなかそれを受け入れない真田翁に、真田会長も手を焼いている構図は、容易に想像できる。
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