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頑なな花(高嶺Side)
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とりあえず、目の毒でしかない白い太ももをスカートで隠していると、静花の細い手首が赤くなっているのが目についた。
どれだけ強く引っ張ってんだ、俺。
自己嫌悪しながら、背中を支えて起こしてやると、静花はわけがわからないという顔をしている。
「悪い。どうかしてた」
静花はまだポカンとしている。
冷静に、冷静に。
「…さっきの男、何?」
「ショージくんのこと?」
言い聞かせた傍からこめかみが痙攣するのが分かる。
「名前で呼び合う関係…なのか?」
「え?」
静花が激しく動揺した顔を見せた。
ってことは、やっぱり恋人なのか?
もう一度静花を押し倒そうとする暴力的な衝動に負ける寸前、静花が口を開いた。
「…違うよ。『ショージ』は苗字。東海林真緒くんっていうの。Love Birdsのアルバイトで、それ以上でもそれ以下でもない関係」
そうか。
そうだよな。
俺がいるのに静花が他の男とどうこうなんてあるわけがないよな。
でも、じゃあ何でそんな顔してるんだ?
声に出して問いかけるのを躊躇うほど苦しそうな顔をしていた静花が、突然顔を上げて絞り出すように言った。
「でも……、こういうのは、もう…正直やめて欲しい」
すでに重傷の俺の頭を、静花が釘の生えた棍棒で打ちのめした。
「分かってる…ちゃんと分かってるよ。私が高嶺くんにとってただの下僕でしかないことくらい」
…下僕?
「東海林くんのことも、自分のおもちゃ盗られたみたいで気に入らないだけってことも、ちゃんと分かってる」
……おもちゃ??
「だって、高嶺くんには本当に大切な人が…森永さんがいるでしょ?」
来望の名前が出て、やっと全部繋がった。
あの日、静花は来望が現れたから帰ったのか。
来望の存在が当たり前過ぎて気付けなかった。
「違っ…!」
否定しようとした俺から言葉を奪ったのは、初めて見る静花の涙。
「でもっ、こういうこと…され、ると私、勘違いして…辛いから…、もう私のことは忘れてください」
安いスプリングの軋む音で我に返ると、静花がベッドを降りて俺の前から去ろうとしている。
ここで逃したら、苦労して探し出したのに、また静花が俺の前から消えてしまう。
「ちょっと待て!俺はお前のこと下僕ともおもちゃとも思ってないって!!」
「でも、森永さんと付き合ってるんでしょう?」
「あいつはただの幼馴染だ!鍵を渡したのは、今はうちの事務所で秘書をやらせてるからだ!!一度たりとも来望とそういう関係になったことはない!!」
どれだけ強く引っ張ってんだ、俺。
自己嫌悪しながら、背中を支えて起こしてやると、静花はわけがわからないという顔をしている。
「悪い。どうかしてた」
静花はまだポカンとしている。
冷静に、冷静に。
「…さっきの男、何?」
「ショージくんのこと?」
言い聞かせた傍からこめかみが痙攣するのが分かる。
「名前で呼び合う関係…なのか?」
「え?」
静花が激しく動揺した顔を見せた。
ってことは、やっぱり恋人なのか?
もう一度静花を押し倒そうとする暴力的な衝動に負ける寸前、静花が口を開いた。
「…違うよ。『ショージ』は苗字。東海林真緒くんっていうの。Love Birdsのアルバイトで、それ以上でもそれ以下でもない関係」
そうか。
そうだよな。
俺がいるのに静花が他の男とどうこうなんてあるわけがないよな。
でも、じゃあ何でそんな顔してるんだ?
声に出して問いかけるのを躊躇うほど苦しそうな顔をしていた静花が、突然顔を上げて絞り出すように言った。
「でも……、こういうのは、もう…正直やめて欲しい」
すでに重傷の俺の頭を、静花が釘の生えた棍棒で打ちのめした。
「分かってる…ちゃんと分かってるよ。私が高嶺くんにとってただの下僕でしかないことくらい」
…下僕?
「東海林くんのことも、自分のおもちゃ盗られたみたいで気に入らないだけってことも、ちゃんと分かってる」
……おもちゃ??
「だって、高嶺くんには本当に大切な人が…森永さんがいるでしょ?」
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あの日、静花は来望が現れたから帰ったのか。
来望の存在が当たり前過ぎて気付けなかった。
「違っ…!」
否定しようとした俺から言葉を奪ったのは、初めて見る静花の涙。
「でもっ、こういうこと…され、ると私、勘違いして…辛いから…、もう私のことは忘れてください」
安いスプリングの軋む音で我に返ると、静花がベッドを降りて俺の前から去ろうとしている。
ここで逃したら、苦労して探し出したのに、また静花が俺の前から消えてしまう。
「ちょっと待て!俺はお前のこと下僕ともおもちゃとも思ってないって!!」
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