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頑なな花(高嶺Side)
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「ショージくん、悪いけど先に帰って」
「大丈夫ですよ。こう見えてケンカ強いんで。静花さんのことは俺が守ります。」
こいつ……俺の前で静花を口説きやがった。
しかもセリフ、某アニメキャラか!
心の中のツッコミは軽いが、怒りは最高潮。
拳を振り上げようとしたら静花が今度は腕にしがみついた。
「高嶺くん、お願いだから落ち着いて!」
「『高嶺くん』って…ただの客じゃないんですか?」
俺は苗字呼びなのに、こいつが名前呼びなのも癇に障る。
「うるさい。お前には関係ない」
「へー。なんかワケアリっぽいですね。一つ貸しってことで」
「もう、分かった。分かったから行って!」
ショージとかいう男が見えなくなるまで待ってから、静花は俺から離れた。
「じゃあ…私も、これで」
「は?」
あの男は何だ?
俺がLove Birds出禁になってるってどういうことだ?
あれほど帰るなって言ったのに、何で勝手に帰った?
10年前、何でなにも言わずに突然俺の前から消えた?
聞きたいことは山ほどあるのに、静花は何事もなかったかのように俺から離れていこうとする。
怒り。
不安。
焦燥。
「ふざけんな、来い」
感情の制御のきかないまま、静花の手を掴んで歩き出してしまった。
そのまま、飲食店街の外れにある適当なラブホに静花を引きずり込む。
部屋のドアを閉めた途端─
「イヤッ」
無抵抗だった静花が突然俺を突き飛ばした。
あの頃は、拒否らしい拒否なんてされたことなんて一度もなかったのに。
鈍器で頭を殴られたような衝撃が走る。
さっきの男のせいか?
更に頭に血が上る。
嫌だ。
そんなこと許せない。
静花が俺を好きだということは、抱けば分かる。
俺が求めれば、静花のソコはいつでも溶けるように潤って、包み込んでくれる。
そして、控え目な性格の静花が、「景、景」と俺の名前を呼びながら、しがみついてくるはず。
一秒でも早く、確かめたい。
必死にドアを開けようとしていた静花を後ろから抱きかかえて、ベッドに押し倒す。
「やめてってば、高嶺くん!!」
再びの抵抗に、頭から血が吹き出しそうだが。
問答無用でロングスカートの中に手を突っ込み、下着をひっ掴む。
同時に言いようのない違和感がこみ上げ、スカートを捲くり上げ確認する。
…白のコットン…じゃない。
三度頭を殴られ、やっと冷静さを取り戻した。
静花は、もうあの頃の静花じゃない。
でも、俺もあの頃の俺じゃない。
話を、しなければ。
「大丈夫ですよ。こう見えてケンカ強いんで。静花さんのことは俺が守ります。」
こいつ……俺の前で静花を口説きやがった。
しかもセリフ、某アニメキャラか!
心の中のツッコミは軽いが、怒りは最高潮。
拳を振り上げようとしたら静花が今度は腕にしがみついた。
「高嶺くん、お願いだから落ち着いて!」
「『高嶺くん』って…ただの客じゃないんですか?」
俺は苗字呼びなのに、こいつが名前呼びなのも癇に障る。
「うるさい。お前には関係ない」
「へー。なんかワケアリっぽいですね。一つ貸しってことで」
「もう、分かった。分かったから行って!」
ショージとかいう男が見えなくなるまで待ってから、静花は俺から離れた。
「じゃあ…私も、これで」
「は?」
あの男は何だ?
俺がLove Birds出禁になってるってどういうことだ?
あれほど帰るなって言ったのに、何で勝手に帰った?
10年前、何でなにも言わずに突然俺の前から消えた?
聞きたいことは山ほどあるのに、静花は何事もなかったかのように俺から離れていこうとする。
怒り。
不安。
焦燥。
「ふざけんな、来い」
感情の制御のきかないまま、静花の手を掴んで歩き出してしまった。
そのまま、飲食店街の外れにある適当なラブホに静花を引きずり込む。
部屋のドアを閉めた途端─
「イヤッ」
無抵抗だった静花が突然俺を突き飛ばした。
あの頃は、拒否らしい拒否なんてされたことなんて一度もなかったのに。
鈍器で頭を殴られたような衝撃が走る。
さっきの男のせいか?
更に頭に血が上る。
嫌だ。
そんなこと許せない。
静花が俺を好きだということは、抱けば分かる。
俺が求めれば、静花のソコはいつでも溶けるように潤って、包み込んでくれる。
そして、控え目な性格の静花が、「景、景」と俺の名前を呼びながら、しがみついてくるはず。
一秒でも早く、確かめたい。
必死にドアを開けようとしていた静花を後ろから抱きかかえて、ベッドに押し倒す。
「やめてってば、高嶺くん!!」
再びの抵抗に、頭から血が吹き出しそうだが。
問答無用でロングスカートの中に手を突っ込み、下着をひっ掴む。
同時に言いようのない違和感がこみ上げ、スカートを捲くり上げ確認する。
…白のコットン…じゃない。
三度頭を殴られ、やっと冷静さを取り戻した。
静花は、もうあの頃の静花じゃない。
でも、俺もあの頃の俺じゃない。
話を、しなければ。
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