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第27話 寝室(4)
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「おおーっ、こんなところに! なんとイケナイ魔緑樹が! ムクムクと育ってしまっているではないですか!」
エミーさんのうれしそうな声。
「魔緑樹が……育つ?」
リーシアさんの問いに、
「ほらほらリーシア様。そちらからも手をのばして?」
「ん? うん、そっちの方に、ですか……? ……………………ぁ」
僕は! 僕自身を! 左右両側から! しっかり握られてしまった!
「アスト殿、これはどうして!? こんなに熱くっ。しかも固い!? これでは昨晩の状態と同じに……。はっ!? もしやまたも具合が悪くなったのではありませんか!? まさか悪化して、ふたたび生命の危機に!?」
リーシアさんの困惑と勘違いが極限に達してしまった……!
「う~ん。こんなに悪化してしまっては、早急な対処が必要になりそうですねぇ」
とエミーさんの楽しそうな声。
「何か! 方法が! あるの!? ですか!?」
「そのセリフ、昨晩も聞いた気がするんですがねぇ……」
「何を言って……。ほら、アスト殿がこんなに苦しそうな顔をして、息も荒くて、浅くて、速くて……。一刻も早く!」
「あ~……。そりゃあ、まあ……そうでしょうとも、うん。ほらほら、それそれぇ~? もっとモンモン、悶絶しちゃってもいいんですよ~?」
エミーさんの手のスピードが加速していく。
う……っ、うわあぁぁぁぁっ、こ、腰が勝手に動く……ッ!
「はっ!? アスト殿がまるで悪霊にとりつかれたかのようにのたうちまわって!? これはもうしかたありません! 〈除霊〉を加味した高レベル治癒術を……!」
「あ~、そういうのいいですから。必要ないですから。はい、じゃあこれから、このビクンビクンしてる魔緑樹をおっ立てますよ。は~い起立……じゃなかった、屹立で~す」
エミーさんに根本を握られ、僕の僕自身がしっかり立てられてしまった!
三人でもぞもぞしている間に、いつのまにか掛け布団がめくれてしまっていた。
ちらっと視線を動かすだけで、僕の左右両側には一糸まとわぬ美少女が二人ぴったりくっついて、僕の体の急所はがっちり握られていて……。
二人の熱い体温が、くっついた肌を通して、握られた手のひらを通して、どんどんこちらに伝わってくる。
「う~ん。もうこれは魔緑樹というよりは、魔羅欲樹と呼称したほうが適切かもしれませんね」
エミーさんが「うまいこと言ってやった!」みたいなニュアンスで言ってるけど、僕にはもう何がなんだかよくわかってない……!
一応惑星時代にン十億年を生き、生命が生まれ、人に進化してから、ずっと人々の営みを見てきた僕は、知識だけは豊富にもっている。だから今何をされているのかはわかる。
けれど体験するのははじめてだし——昨晩も似たようなことがあったっぽいけど、そのときは意識がなかったし——自分の体の奥から、マグマのようなものが、ドクンドクンと脈打ち、それがどんどんせり上がってくる状況にとまどっていたし、混乱もしていた。
人間の体って思うようにならないものだ。傷つけられれば痛いし、怪我がひどいと全然動けない。苦しいときもあるし、切ない感じになるときもある。今は……苦しい?
うーん……違うな。もっと甘いような、気持ちいいような、我慢したいような苦しさ?
そういうよくわからない、はじめての感じが体中に巻き起こって、荒れ狂っている。
そしてもうすぐ何かが、大きな何かが起ころうとしていた。
「はい、それじゃ、リーシア様、最後の仕上げをお願いしますね?」
「し、仕上げとは!?」
「いえ、私も実際フィニッシュってどういうのがいいのかちゃんと知らないんですけどね?」
「ど、どどど、どうすればっ」
「たぶんとりあえずその魔緑樹の幹をしっかり握って」
「こ、こうですか?(おそるおそる)」
「アストさん、握られて痛く……ないですか?」
「え、痛い?」
とリーシアさんが手を放しかけたけど、
「い、痛くはないです……」
という僕の答えに、またしっかりと握りしめてきちゃった……。う、うわぁぁ……。
痛くはない——痛くはないんだけど、腰の奥が、もうどうにもたまらないほどに、たまらなく……、た、たまらない……くぅぅっ。
「よかった……。じゃあリーシア様、そのまま上下にやっちゃってください!」
「上下に!? 何を!?」
「シコシコです!」
「し、しこしこ!?」
「そう! 歯ごたえのある麺類のように! シコシコと!」
う、ぅっ!? うわあぁぁぁぁぁァァァァッ!?
そして僕の魔緑樹の先っぽから、うどん鉄砲のような噴出がいきおいよく起こって——
「——ひゃ!? きゃあぁぁぁぁぁっ、また白くて濁ってネバネバしたのが! またこんなにたくさん! しかもこんなところまで! 飛んでくるなんて!」
リーシアさんの悲鳴があがっているけど、こっちはもう目の前が真っ白になって、頭の中も真っ白になってて、僕から出ているもので汚してしまっている彼女を気づかう余裕もない。
けれどもそのあとすぐに、びっくりするくらい満足した気分が体全体に広がっていった。
——すごい。
ものすごい満足感と解放感だ。
人間の体って、こんなに変化するものなんだ。
そして急激な眠気が来た。後頭部、枕の下に引きずり落とされるように、僕は眠りに落ちていく。
「ごめんなさいね、アスト……さん……」
寝落ち寸前の僕の耳元で、エミーさんの声が聞こえていた……ような気がする。彼女の熱っぽい吐息がささやいていた……ような気がする。
「ちょっとだけ、確かめさせてください……」
エミーさんのうれしそうな声。
「魔緑樹が……育つ?」
リーシアさんの問いに、
「ほらほらリーシア様。そちらからも手をのばして?」
「ん? うん、そっちの方に、ですか……? ……………………ぁ」
僕は! 僕自身を! 左右両側から! しっかり握られてしまった!
「アスト殿、これはどうして!? こんなに熱くっ。しかも固い!? これでは昨晩の状態と同じに……。はっ!? もしやまたも具合が悪くなったのではありませんか!? まさか悪化して、ふたたび生命の危機に!?」
リーシアさんの困惑と勘違いが極限に達してしまった……!
「う~ん。こんなに悪化してしまっては、早急な対処が必要になりそうですねぇ」
とエミーさんの楽しそうな声。
「何か! 方法が! あるの!? ですか!?」
「そのセリフ、昨晩も聞いた気がするんですがねぇ……」
「何を言って……。ほら、アスト殿がこんなに苦しそうな顔をして、息も荒くて、浅くて、速くて……。一刻も早く!」
「あ~……。そりゃあ、まあ……そうでしょうとも、うん。ほらほら、それそれぇ~? もっとモンモン、悶絶しちゃってもいいんですよ~?」
エミーさんの手のスピードが加速していく。
う……っ、うわあぁぁぁぁっ、こ、腰が勝手に動く……ッ!
「はっ!? アスト殿がまるで悪霊にとりつかれたかのようにのたうちまわって!? これはもうしかたありません! 〈除霊〉を加味した高レベル治癒術を……!」
「あ~、そういうのいいですから。必要ないですから。はい、じゃあこれから、このビクンビクンしてる魔緑樹をおっ立てますよ。は~い起立……じゃなかった、屹立で~す」
エミーさんに根本を握られ、僕の僕自身がしっかり立てられてしまった!
三人でもぞもぞしている間に、いつのまにか掛け布団がめくれてしまっていた。
ちらっと視線を動かすだけで、僕の左右両側には一糸まとわぬ美少女が二人ぴったりくっついて、僕の体の急所はがっちり握られていて……。
二人の熱い体温が、くっついた肌を通して、握られた手のひらを通して、どんどんこちらに伝わってくる。
「う~ん。もうこれは魔緑樹というよりは、魔羅欲樹と呼称したほうが適切かもしれませんね」
エミーさんが「うまいこと言ってやった!」みたいなニュアンスで言ってるけど、僕にはもう何がなんだかよくわかってない……!
一応惑星時代にン十億年を生き、生命が生まれ、人に進化してから、ずっと人々の営みを見てきた僕は、知識だけは豊富にもっている。だから今何をされているのかはわかる。
けれど体験するのははじめてだし——昨晩も似たようなことがあったっぽいけど、そのときは意識がなかったし——自分の体の奥から、マグマのようなものが、ドクンドクンと脈打ち、それがどんどんせり上がってくる状況にとまどっていたし、混乱もしていた。
人間の体って思うようにならないものだ。傷つけられれば痛いし、怪我がひどいと全然動けない。苦しいときもあるし、切ない感じになるときもある。今は……苦しい?
うーん……違うな。もっと甘いような、気持ちいいような、我慢したいような苦しさ?
そういうよくわからない、はじめての感じが体中に巻き起こって、荒れ狂っている。
そしてもうすぐ何かが、大きな何かが起ころうとしていた。
「はい、それじゃ、リーシア様、最後の仕上げをお願いしますね?」
「し、仕上げとは!?」
「いえ、私も実際フィニッシュってどういうのがいいのかちゃんと知らないんですけどね?」
「ど、どどど、どうすればっ」
「たぶんとりあえずその魔緑樹の幹をしっかり握って」
「こ、こうですか?(おそるおそる)」
「アストさん、握られて痛く……ないですか?」
「え、痛い?」
とリーシアさんが手を放しかけたけど、
「い、痛くはないです……」
という僕の答えに、またしっかりと握りしめてきちゃった……。う、うわぁぁ……。
痛くはない——痛くはないんだけど、腰の奥が、もうどうにもたまらないほどに、たまらなく……、た、たまらない……くぅぅっ。
「よかった……。じゃあリーシア様、そのまま上下にやっちゃってください!」
「上下に!? 何を!?」
「シコシコです!」
「し、しこしこ!?」
「そう! 歯ごたえのある麺類のように! シコシコと!」
う、ぅっ!? うわあぁぁぁぁぁァァァァッ!?
そして僕の魔緑樹の先っぽから、うどん鉄砲のような噴出がいきおいよく起こって——
「——ひゃ!? きゃあぁぁぁぁぁっ、また白くて濁ってネバネバしたのが! またこんなにたくさん! しかもこんなところまで! 飛んでくるなんて!」
リーシアさんの悲鳴があがっているけど、こっちはもう目の前が真っ白になって、頭の中も真っ白になってて、僕から出ているもので汚してしまっている彼女を気づかう余裕もない。
けれどもそのあとすぐに、びっくりするくらい満足した気分が体全体に広がっていった。
——すごい。
ものすごい満足感と解放感だ。
人間の体って、こんなに変化するものなんだ。
そして急激な眠気が来た。後頭部、枕の下に引きずり落とされるように、僕は眠りに落ちていく。
「ごめんなさいね、アスト……さん……」
寝落ち寸前の僕の耳元で、エミーさんの声が聞こえていた……ような気がする。彼女の熱っぽい吐息がささやいていた……ような気がする。
「ちょっとだけ、確かめさせてください……」
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