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9 本編⑥
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キィラが話しかけたのは、猫の獣人。
一緒にいるのは猫の獣人がもう一人と熊の獣人。
三人とも穏やかそうだ。
時を同じくして、周囲の獣人たちのざわめきが大きくなったのはいうまでもない。
「あの、実は私の元に届いた手紙の差出人を探していて…。」
その封筒を三人に見せた。三人は顔を見合わせ、そして熊の獣人が口を開いた。
「あ…あの失礼ですけど、本当に獣人族第一隊なんでしょうか…。」
「…というと?」
「いえ。マーシュ家の妖精さんあてに手紙を出せるような奴はここにはいないかと。」
「…私マーシュ家の妖精だなんて言われているんですね…。
ってまぁそれはいいですけど、
やっぱり獣人さんが私に手紙を出してくれるわけではないですよね…。
ありがとうございます…。」
(でも…。ここで働いてるって。
あっ。もしかして返事は求めてなかった…?
なのに獣人さん見たくて私はここまで来ちゃったってこと?
どっちにしても、送り主見つけるのは難しそう…。
あきらめて帰ろうかなぁ)
「…すみません。すこしいいですか。」
「は…はいっ。なんでしょう?」
キィラに話しかけてきたのはあの狼獣人、隊長だ。
(狼さんだっ。話しかけられたっ!
えっ変な顔してないかな。
変なこと喋ってないかな。声裏返りそうっ。
いや、私はこの世界ではかわいいはずだ。
…獣人でも好みは一緒のはず。
てかなんで話しかけられたの?やっぱり出て行ってとか、そういう?
いや、でもそうだよね、私が来てからみんなザワザワしてて集中出来てなさそうだったし…。
それに普段ここには、人は来ないはずだから、異質?な感じするし…。)
キィラの顔色はどんどん悪くなっていった。
それを隊長は自分が話しかけたせいと誤解してしまった。
一緒にいるのは猫の獣人がもう一人と熊の獣人。
三人とも穏やかそうだ。
時を同じくして、周囲の獣人たちのざわめきが大きくなったのはいうまでもない。
「あの、実は私の元に届いた手紙の差出人を探していて…。」
その封筒を三人に見せた。三人は顔を見合わせ、そして熊の獣人が口を開いた。
「あ…あの失礼ですけど、本当に獣人族第一隊なんでしょうか…。」
「…というと?」
「いえ。マーシュ家の妖精さんあてに手紙を出せるような奴はここにはいないかと。」
「…私マーシュ家の妖精だなんて言われているんですね…。
ってまぁそれはいいですけど、
やっぱり獣人さんが私に手紙を出してくれるわけではないですよね…。
ありがとうございます…。」
(でも…。ここで働いてるって。
あっ。もしかして返事は求めてなかった…?
なのに獣人さん見たくて私はここまで来ちゃったってこと?
どっちにしても、送り主見つけるのは難しそう…。
あきらめて帰ろうかなぁ)
「…すみません。すこしいいですか。」
「は…はいっ。なんでしょう?」
キィラに話しかけてきたのはあの狼獣人、隊長だ。
(狼さんだっ。話しかけられたっ!
えっ変な顔してないかな。
変なこと喋ってないかな。声裏返りそうっ。
いや、私はこの世界ではかわいいはずだ。
…獣人でも好みは一緒のはず。
てかなんで話しかけられたの?やっぱり出て行ってとか、そういう?
いや、でもそうだよね、私が来てからみんなザワザワしてて集中出来てなさそうだったし…。
それに普段ここには、人は来ないはずだから、異質?な感じするし…。)
キィラの顔色はどんどん悪くなっていった。
それを隊長は自分が話しかけたせいと誤解してしまった。
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