ある腐男子の妄想

佐野 臣

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本編

9 大学祭後半戦スタート!

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そして、あっという間に休憩時間は過ぎ、
大学祭後半戦がスタートした。

あと、三時間か~辛いな~
頑張るって言った手前、愚痴溢すのもあれだけどさ...

「あ~腰が痛い!」
「あはは、もうおじいちゃんじゃん!いや~でも今までのイベントよりもお客さん多いしね...」
「え...まじか~」
「ねこくん来てくんないかな~ある意味イベントがないよ~」
「それな!」

例の腐女子仲間とは最近、くすり箱の最推しカプのことを話しており、すごく共感をしてくれたのである。

今まで心の中で密かに最推しカプのことを観察していたが、彼女に話し始めてからその最推しカプの絡みシーンの目撃頻度が上がっている気がするのはなぜなんでしょうね?

俺の遠慮という気持ちが消えたのか...?

...いや、もう気にしないようにしよう!
それにしてもねこくん来ないな~
はっしーが会いたがってたぞー!
お願いだから来てくれー!
俺たちが萌え不足で死ぬから!
疲労もプラスされてて今、瀕死状態だから!

「そこ~話してないで、ちゃんと一年生の補助して~」
「あ、すみません!」

くそ~先輩に注意されてしまった!
休憩もっとしたかった~
まぁ午前中よりはお客さんの数が減ってるからまだ楽なんだけどさ~

俺は疲労と萌え不足に負けそうになりながら、必死に笑顔を作って一年生の見守りとお客さんの対応をしていた。

もう同じ発表を聞きすぎてノイローゼになりそうです...

先輩に注意されてからしばらく真面目に仕事をしていたとき、例の腐女子仲間が少し興奮気味に話しかけてきた。

「ねぇ!ちょっとあそこ見て!」

俺は頭に?を浮かべながら彼女が指す方向を見ると、そこには...

ねこくんがいるーーーー!!!!!?????
What!?え、何が起こってるの!?
あはは、ついに疲労で幻覚が見え始めたのかな~
ってそんなことあるかい!
え、やば、神が降りた。
うん、きっと頑張った俺たちに神から贈り物がきたんだ!神様、ありがとう!!

俺はねこくんを認識した瞬間にお客さんがいるにも関わらず、あ!と声を出して思わず顔を手で覆っていた。
叫びだしたい衝動をなんとか押さえて、平静をなんとか取り戻した。

たぶん、顔は少しにやついていたかもしれないけど...

そして、もう一度ねこくんの方をチラ見すると、そこにははっしーがねこくんの鞄を持って準備を手伝っている光景があった。

その光景が萌え不足だった俺には衝撃的すぎて一瞬、時が止まったような感覚に陥っていた。そして、腐男子の本能からかそんなときでもその光景を目に焼き付けようと、思わずガン見してしまった。

あああぁぁぁついに、はっしー×ねこくんの最推しカプが見られた!
イベントで見られるなんてやばすぎる...
さすがイベント!そして、持つべきものは腐女子仲間だ!
この光景を見せてくれてありがとう!

俺は心の中で盛大に歓喜し泣きながら感謝した。

うん、自分もなかなかヤバイ奴だな...
と、そんなことは置いといて!
ねこくんがまさかリアルで残念からの来ちゃった!をやってくれるとは思わなかった~
まじで死ぬかと思った...
死因はねこくんによる萌えの過剰摂取です...
これ、親に顔向けできね~

それにしてもはっしーがねこくんを手伝っている光景とかちょっと写真におさめたいくらいだったわ~
あ~どんな会話してるんだろう?

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

次回、妄想ターン!
またまた最初は、はっしーside
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