46 / 74
24-6話 飯塚清士郎 「戦いの後はごちそう」
しおりを挟む
「乗れー!」
叫び声がして車が走ってきた。馬のない馬車、進藤好道だ。
車は真横で急停止した。荷台に這い上がるようにして乗り込む。
「中免小僧!」
ガタガタ! と馬車は震えて走り出した。
広場に戻る。花森が来ていた。
「お注射!」
アバラの痛みが引いた。
「大丈夫か!」
キングとヴァゼル伯爵が駆け寄ってくる。二人も花森が回復させたか。
ゆらり。大通りに足取りのふらつく人影が現れた。ポンティアナック、しぶとい。
火の玉がうしろから襲った。それはポンティアナックの周りに立ちこめる霧にぶつかり、消えた。
黒い霧は、穴の空いた翼から漏れるように出ていた。ヴァゼル伯爵のではない。その霧は糸ミミズのように小さくうねうねと動いている。
こっちにゆっくりと歩いてきた。
その後ろに、ぬっと人影が飛び出た。地面からだ。潜水のスキル、タクか!
「ぐわっ」
タクは一声上げ、ポンティアナックから離れた。地面に四つん這いになり、嘔吐している。
「瘴気のような物を纏っています。ここは私が参りましょう」
ヴァゼル伯爵が言った。
「伯爵……」
キングが言葉に詰まった。
「キング殿、このような時、王はふんぞり帰っておればよいのです。そして言うのです。我が名によって命ずる、あの者を討てと」
伯爵はふざけているのか? そう思ったが真剣だ。
俺の親友は大きく息を吸い、そして言った。
「キングの名によって命ずる。あの薄汚いバケモノを討て」
ヴァゼル伯爵はうなずく。
「それでこそ、王という者」
伯爵は歩きながら腰の両側に差した二本の短剣を抜いた。
流れるような足取りで距離を詰めていく。
黒い霧の中に入った。右手の短剣で喉を突く。それを爪が防いだ。反対の爪が今度は伯爵を襲う。右にかわし左の剣で腹を狙うが、それも爪が防いだ。
爪の生えた二本の手と、二本の短剣の攻防だった。ポンティアナックは弱っていても動きは早い。
何度目かの攻防の後、金属を弾く音がした。伯爵の右手の短剣が弾かれて飛んだ。ポンティアナックがそれを目で追う。いや、これは伯爵の罠だ。左の脇腹。刺さった! そう思ったが刃先が入ったところで止まった。伯爵の手首をポンティアナックが掴んでいる。
ポンティアナックは掴んだ手をぎりぎりと捻り上げた。
「お借りしますぞ!」
伯爵が叫んだ。右の拳を握っている。まさか!
「粉・砕・拳!」
伯爵が放った拳は、ポンティアナックの鳩尾に入った。腹が後ろに破裂する。ポンティアナックは伯爵の左手を掴んだまま、ずるりと倒れた。
伯爵は、掴まれた手の短剣を持ち換えた。くるりと刃を下に向け、額の中央に突き立てる。
ポンティアナックの掴んだ手が、ずるりと外れた。
夜行族で「稀代の悪女」と恐れられたポンティアナック。その彼女は二度と動かなくなった。
戦闘が終わり、山すそからみんなが出てくる。
花森がタクに駆け寄っていった。
ヴァゼル伯爵が、二本の短剣を腰に戻しながら帰ってくる。
「伯爵、今の技……」
「キング殿の技を拝借いたしました」
ヴァゼル伯爵はにっこり笑うが、それはおかしい。
「いや、伯爵それって……」
「腹が減りましたな。喜多殿!」
喜多絵麻も山すそから広場に帰ってきた。
「はい、伯爵」
「いささか体力を使いました。ひとつ力のつく昼食を!」
「では取っておきのごちそうを。温め直すだけなので、すぐ用意しますね」
喜多と調理班が駆けていく。俺たち戦闘班が食事か風呂を頼むと、みんなはできるだけ急いでくれる。面と向かって言われたことはないが、労っているのは痛いほどわかった。
さて、倒したポンティアナックをそのままにして昼食ともいかない。遺体を布で巻き、馬車の荷台に載せておいた。その帰りに、キングがふと思いついたように口を開く。
「もう、今日ぐらいが最後だろう。菩提樹の周りで食おうぜ」
キングが言う最後とは、気温のことだ。ここからぐっと寒くなるだろう。これからはクーラー部屋、いや冬だから暖房部屋か。あそこで食事をすることになる。
クラス28人と異世界人数名で菩提樹の周りに座った。
ほかの村の者は、各々の家に帰っていった。カラササヤさんはこっちにいる。キングの近くがいいのか、喜多の作る食事がいいのか。いや、ウルパ村のゴカパナ村長まで、しれっといるな。
もう一人の部外者、ハビスゲアルは、設備班からゴザをもらって突っ立っていた。
その所作なさげな姿に笑える。地べたに座って食べるのなんて初めてかもしれない。うちの男子に至ってはゴザも敷かず、そのへんに適当に座っている。
ハビスゲアルを誘って、キングの近くに座った。
調理班がドン! と大きなテーブルを中央に置き、その上に二つの大きな鍋をドンドン! と置いた。
「この匂い!」
男子の誰かが叫んだ。
「そう、カレー。リクエスト通り甘口と辛口があるから」
男子連中から「うぇーい」と歓声が上がった。
「今日はね、もう一つ目玉があるの」
テーブルの上にドン! ともう一つ来たのは、大きな釜だった。
匂いが麦ではない。もしや?
「ウルパの村からもらったの。そう、お米よ」
これには男子だけでなく、女子からも歓声が上がる。
「お米は、こっちの部族では『タンタ』って言って、私たちの知ってるとこで言うとインディカ米に近いんだけど、やっぱりカレーには米ね」
ゴカパナじいさんは喝采と拍手をもらい照れていた。なるほど、お礼を兼ねて食事に呼んでいたのか。
テーブルに木の皿とスプーンも置かれた。我先にと、クラスの連中が群がる。
「ハビスゲアルさん、甘口と辛口、どっちがいいです?」
異世界の司教は考え込んだ。
「そのカレーというものが初めてでして。どうしたものか」
「ハビじい、男は辛口だ」
横からキングが言う。
「キング、言葉を返すが俺は甘口を食うぞ」
「くぅー、軟弱」
「ふむ。では物は試しで辛口をいただきとうございます」
「わかりました。取ってきます」
俺は立ち上がった。ハビスゲアルは七二番目の司教と言っていた。一番下だが、この時代の司教だ。自分で配膳することはないだろう。
「いえ、皆様と同じように自身で注ぎますゆえ」
そう言って立ち上がる。無理に合わせなくても、と思ったが違った。ご飯を注いでカレーをかける仕草は慣れている。身の回りのことは自分でするタイプか?
思えば、この老人にあまり嫌悪感がない理由がわかった。服装が地味だ。権力者なら、もっと派手でいい。腕輪や首飾りなどの装飾品もしていなかった。かえってゴカパナ村長のほうが、じゃらじゃらだ。
自分のゴザに戻り、カレーを一口。思わず目を閉じた。インディカ米に近いらしいが、それでも米だ。懐かしい感触だった。
隣のハビスゲアルは、ご飯をまず食べた。そのあとにルーを食べ、飛び上がるように目をむく。
「これは……なかなか刺激のある食べ物ですな」
「よく混ぜたほうがいいです。もう、ぐっちゃぐちゃに」
元の世界ではマナーが悪いとも言われるが、よく混ぜたほうが美味い、と俺は思っている。
ハビスゲアルは、ご飯とルーを混ぜて一口食べた。噛み締めてうなずく。そのあとにもう一口。
「刺激はあるのですが、妙に後を引きますな」
そう言って、また一口食べた。大丈夫のようだ。俺も自分のカレーに取りかかる。
「箸休めいる?」
セレイナが大皿を持って周ってきた。大皿の中にはピクルスを刻んだようなものと、朝に出たイチジクの甘露煮があった。
「ハビスゲアルさん、ちょっとマイルドにしましょうか?」
俺の言った意味はわからないだろうが、ハビスゲアルは自分のカレーを差し出した。ピクルスもイチジクも多めに入れる。
「これで、また混ぜてください」
そう説明して、自分もセレイナからピクルスをもらう。
「ありがと」
「うん? ピクルスをもらったのは俺だ」
「助けてくれて」
「ああ、そっちか。結果として、いい判断だったと思うぞ」
「そう言ってもらうと、気が楽になるわ。ごめんね」
謝ることではない。いい判断だ。あの飛び出しで、みんなが助かった。そう説明しようとしたら、セレイナはもういなかった。
「うぉぉぉぉ! 拙者が寝込んでいる間にヴァンパイヤ・ウーマンを見逃し、あわやカレーまで! 皆の衆、ひどいでござる!」
……なんか、騒がしいやつの声が聞こえる。
俺はたぶん人の悪い笑みを浮かべ、その声の主は放っておいた。
そんなに見たいのなら、あとで死体と対面させてやろう。ゲスオ、お前が思ってるのと違うからな。
さて、自分のカレーに専念することにした。美味い。これにも思わず笑みがこぼれる。調理班のリーダー、喜多絵麻に甘口を作ってくれと言ったのは俺だからだ。
まったく、うちのクラスには芸達者なやつが多い。俺とキングだけで異世界に落ちてたらどうなったか。それを考えると背筋が寒くなり、俺はカレーを味わうことだけを考えた。
叫び声がして車が走ってきた。馬のない馬車、進藤好道だ。
車は真横で急停止した。荷台に這い上がるようにして乗り込む。
「中免小僧!」
ガタガタ! と馬車は震えて走り出した。
広場に戻る。花森が来ていた。
「お注射!」
アバラの痛みが引いた。
「大丈夫か!」
キングとヴァゼル伯爵が駆け寄ってくる。二人も花森が回復させたか。
ゆらり。大通りに足取りのふらつく人影が現れた。ポンティアナック、しぶとい。
火の玉がうしろから襲った。それはポンティアナックの周りに立ちこめる霧にぶつかり、消えた。
黒い霧は、穴の空いた翼から漏れるように出ていた。ヴァゼル伯爵のではない。その霧は糸ミミズのように小さくうねうねと動いている。
こっちにゆっくりと歩いてきた。
その後ろに、ぬっと人影が飛び出た。地面からだ。潜水のスキル、タクか!
「ぐわっ」
タクは一声上げ、ポンティアナックから離れた。地面に四つん這いになり、嘔吐している。
「瘴気のような物を纏っています。ここは私が参りましょう」
ヴァゼル伯爵が言った。
「伯爵……」
キングが言葉に詰まった。
「キング殿、このような時、王はふんぞり帰っておればよいのです。そして言うのです。我が名によって命ずる、あの者を討てと」
伯爵はふざけているのか? そう思ったが真剣だ。
俺の親友は大きく息を吸い、そして言った。
「キングの名によって命ずる。あの薄汚いバケモノを討て」
ヴァゼル伯爵はうなずく。
「それでこそ、王という者」
伯爵は歩きながら腰の両側に差した二本の短剣を抜いた。
流れるような足取りで距離を詰めていく。
黒い霧の中に入った。右手の短剣で喉を突く。それを爪が防いだ。反対の爪が今度は伯爵を襲う。右にかわし左の剣で腹を狙うが、それも爪が防いだ。
爪の生えた二本の手と、二本の短剣の攻防だった。ポンティアナックは弱っていても動きは早い。
何度目かの攻防の後、金属を弾く音がした。伯爵の右手の短剣が弾かれて飛んだ。ポンティアナックがそれを目で追う。いや、これは伯爵の罠だ。左の脇腹。刺さった! そう思ったが刃先が入ったところで止まった。伯爵の手首をポンティアナックが掴んでいる。
ポンティアナックは掴んだ手をぎりぎりと捻り上げた。
「お借りしますぞ!」
伯爵が叫んだ。右の拳を握っている。まさか!
「粉・砕・拳!」
伯爵が放った拳は、ポンティアナックの鳩尾に入った。腹が後ろに破裂する。ポンティアナックは伯爵の左手を掴んだまま、ずるりと倒れた。
伯爵は、掴まれた手の短剣を持ち換えた。くるりと刃を下に向け、額の中央に突き立てる。
ポンティアナックの掴んだ手が、ずるりと外れた。
夜行族で「稀代の悪女」と恐れられたポンティアナック。その彼女は二度と動かなくなった。
戦闘が終わり、山すそからみんなが出てくる。
花森がタクに駆け寄っていった。
ヴァゼル伯爵が、二本の短剣を腰に戻しながら帰ってくる。
「伯爵、今の技……」
「キング殿の技を拝借いたしました」
ヴァゼル伯爵はにっこり笑うが、それはおかしい。
「いや、伯爵それって……」
「腹が減りましたな。喜多殿!」
喜多絵麻も山すそから広場に帰ってきた。
「はい、伯爵」
「いささか体力を使いました。ひとつ力のつく昼食を!」
「では取っておきのごちそうを。温め直すだけなので、すぐ用意しますね」
喜多と調理班が駆けていく。俺たち戦闘班が食事か風呂を頼むと、みんなはできるだけ急いでくれる。面と向かって言われたことはないが、労っているのは痛いほどわかった。
さて、倒したポンティアナックをそのままにして昼食ともいかない。遺体を布で巻き、馬車の荷台に載せておいた。その帰りに、キングがふと思いついたように口を開く。
「もう、今日ぐらいが最後だろう。菩提樹の周りで食おうぜ」
キングが言う最後とは、気温のことだ。ここからぐっと寒くなるだろう。これからはクーラー部屋、いや冬だから暖房部屋か。あそこで食事をすることになる。
クラス28人と異世界人数名で菩提樹の周りに座った。
ほかの村の者は、各々の家に帰っていった。カラササヤさんはこっちにいる。キングの近くがいいのか、喜多の作る食事がいいのか。いや、ウルパ村のゴカパナ村長まで、しれっといるな。
もう一人の部外者、ハビスゲアルは、設備班からゴザをもらって突っ立っていた。
その所作なさげな姿に笑える。地べたに座って食べるのなんて初めてかもしれない。うちの男子に至ってはゴザも敷かず、そのへんに適当に座っている。
ハビスゲアルを誘って、キングの近くに座った。
調理班がドン! と大きなテーブルを中央に置き、その上に二つの大きな鍋をドンドン! と置いた。
「この匂い!」
男子の誰かが叫んだ。
「そう、カレー。リクエスト通り甘口と辛口があるから」
男子連中から「うぇーい」と歓声が上がった。
「今日はね、もう一つ目玉があるの」
テーブルの上にドン! ともう一つ来たのは、大きな釜だった。
匂いが麦ではない。もしや?
「ウルパの村からもらったの。そう、お米よ」
これには男子だけでなく、女子からも歓声が上がる。
「お米は、こっちの部族では『タンタ』って言って、私たちの知ってるとこで言うとインディカ米に近いんだけど、やっぱりカレーには米ね」
ゴカパナじいさんは喝采と拍手をもらい照れていた。なるほど、お礼を兼ねて食事に呼んでいたのか。
テーブルに木の皿とスプーンも置かれた。我先にと、クラスの連中が群がる。
「ハビスゲアルさん、甘口と辛口、どっちがいいです?」
異世界の司教は考え込んだ。
「そのカレーというものが初めてでして。どうしたものか」
「ハビじい、男は辛口だ」
横からキングが言う。
「キング、言葉を返すが俺は甘口を食うぞ」
「くぅー、軟弱」
「ふむ。では物は試しで辛口をいただきとうございます」
「わかりました。取ってきます」
俺は立ち上がった。ハビスゲアルは七二番目の司教と言っていた。一番下だが、この時代の司教だ。自分で配膳することはないだろう。
「いえ、皆様と同じように自身で注ぎますゆえ」
そう言って立ち上がる。無理に合わせなくても、と思ったが違った。ご飯を注いでカレーをかける仕草は慣れている。身の回りのことは自分でするタイプか?
思えば、この老人にあまり嫌悪感がない理由がわかった。服装が地味だ。権力者なら、もっと派手でいい。腕輪や首飾りなどの装飾品もしていなかった。かえってゴカパナ村長のほうが、じゃらじゃらだ。
自分のゴザに戻り、カレーを一口。思わず目を閉じた。インディカ米に近いらしいが、それでも米だ。懐かしい感触だった。
隣のハビスゲアルは、ご飯をまず食べた。そのあとにルーを食べ、飛び上がるように目をむく。
「これは……なかなか刺激のある食べ物ですな」
「よく混ぜたほうがいいです。もう、ぐっちゃぐちゃに」
元の世界ではマナーが悪いとも言われるが、よく混ぜたほうが美味い、と俺は思っている。
ハビスゲアルは、ご飯とルーを混ぜて一口食べた。噛み締めてうなずく。そのあとにもう一口。
「刺激はあるのですが、妙に後を引きますな」
そう言って、また一口食べた。大丈夫のようだ。俺も自分のカレーに取りかかる。
「箸休めいる?」
セレイナが大皿を持って周ってきた。大皿の中にはピクルスを刻んだようなものと、朝に出たイチジクの甘露煮があった。
「ハビスゲアルさん、ちょっとマイルドにしましょうか?」
俺の言った意味はわからないだろうが、ハビスゲアルは自分のカレーを差し出した。ピクルスもイチジクも多めに入れる。
「これで、また混ぜてください」
そう説明して、自分もセレイナからピクルスをもらう。
「ありがと」
「うん? ピクルスをもらったのは俺だ」
「助けてくれて」
「ああ、そっちか。結果として、いい判断だったと思うぞ」
「そう言ってもらうと、気が楽になるわ。ごめんね」
謝ることではない。いい判断だ。あの飛び出しで、みんなが助かった。そう説明しようとしたら、セレイナはもういなかった。
「うぉぉぉぉ! 拙者が寝込んでいる間にヴァンパイヤ・ウーマンを見逃し、あわやカレーまで! 皆の衆、ひどいでござる!」
……なんか、騒がしいやつの声が聞こえる。
俺はたぶん人の悪い笑みを浮かべ、その声の主は放っておいた。
そんなに見たいのなら、あとで死体と対面させてやろう。ゲスオ、お前が思ってるのと違うからな。
さて、自分のカレーに専念することにした。美味い。これにも思わず笑みがこぼれる。調理班のリーダー、喜多絵麻に甘口を作ってくれと言ったのは俺だからだ。
まったく、うちのクラスには芸達者なやつが多い。俺とキングだけで異世界に落ちてたらどうなったか。それを考えると背筋が寒くなり、俺はカレーを味わうことだけを考えた。
3
あなたにおすすめの小説
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
【12月末日公開終了】これは裏切りですか?
たぬきち25番
恋愛
転生してすぐに婚約破棄をされたアリシアは、嫁ぎ先を失い、実家に戻ることになった。
だが、実家戻ると『婚約破棄をされた娘』と噂され、家族の迷惑になっているので出て行く必要がある。
そんな時、母から住み込みの仕事を紹介されたアリシアは……?
どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる