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垂涎三尺①
しおりを挟む私は最近、魔法の練習に精を出しています。
「「クレア、魔法の練習は絶対に家族と一緒にやりなさい!!」」
とキース兄様とステラ母様に言われたので最初は家族の前だけで魔法の練習をしていました。
ですが、家族の皆様はとーーっても忙しいのです。
我慢できなくなった私は、深夜にこっそりと魔法の練習をし始めました。
「クレア、こんな時間に何をしてるんだい?」
しかし、すぐにカイン父様にばれてしまいました。
私は、不思議に思いました。
何故、物音を立てていないのに見つかったのかと。
「カイン父様、何故わかったのですか?」
「それは、俺が魔法を感知したからだよ。
いきなり膨大な魔力が庭に発生したからビックリしたんだぞ!!」
え?感知?
そんなことができるのですか!?
私はこの発見は、深夜の魔法の練習の隠蔽に使えると確信しました。
そして、私は黙々とある魔法を作り始めました。
もちろん、家族の監視があるときだけですよ。
殆どの監視は近衛兵の一人のキリでした。
「キリ、ここが上手くいかないのだけど………?」
「もっと魔力の調節を細やかにしないとできない………できません。
まず、魔力の調節からやったら………やっては如何ですか?」
「じゃあ、キリが教えて?」
「私は………嫌です。」
とまぁ、こんな会話をしながら、私は魔法を作っていきました。
今までのオリジナル魔法とは違い、細やかな魔力の調節、確固としたイメージが必要な為、とても大変でした。
キリがいなかったら、絶対に成功しませんでしたね!
そして、出来た魔法がオリジナル魔法【バニッシュ】なのです。
これで、思う存分、深夜に魔法の練習ができるのです!!
そして、私は意気揚々と深夜に部屋を飛び出し、庭に向かいました。
しかし、そこには先客がいました。
「………お嬢様、もし魔法の練習をするのなら呼んで………呼んで下さいませ。」
「え、キリ!!」
なんとそこには、キリが!!
しかし、どうやら怒らないみたいです。
まぁ、師匠が出来たと思えば、いいですかね?
この日から、私とキリの深夜の魔法練習がはじまったのです。
◇ ◇ ◇
突然ですが、私って友達がいなくない?
学園に通っていないので、しょうがないと思っていたのです。
しかし、学園に通っていないキース兄様には友達がいます。
これはマズイのではないのでしょうか?
「キース兄様、キース兄様はどうやって友達をつくったのですか?
私も友達が欲しいのです!!
ぜひ、教えてください。」
横からまだまだガキくさいフィン兄様が
「お前、友達も作れねーのかよ!ダッセェ!!」
と言っている声が聞こえましたが、無視なのです。
ひたすらに無視なのです。
最近、町の子供と仲良くなったようで、調子に乗っているだけなのです。
「親の紹介かな、確か。
あんまり覚えてなくてごめんね。
でも、クレアならきっと直ぐに友達ができるよ!
だって、こんなに可愛いんだから!!!」
「ありがとうございます。
キース兄様!!
凄く参考になるのです!!」
流石、キース兄様なのです!!
でも、親の紹介ですか………
私はこんな感じなので我儘をあまり言わないのです。
加えて、親に何と言えばいいのでしょう?
ストレートに
「友達が欲しいのです!」
でしょうか?
いや、無いのです。
結局、一晩中この事で悩んでしまいました。
次の日、私は見事に寝不足でした。
なんで、寝なかったのでしょう。
いえ、寝れなかったのですが………
私は、そんな身体を引きずって朝食を食べに行きました。
我が家の食事は、他の貴族とは少し変わっています。
我が家では、家族全員で食べることが原則なのです。
その日、食堂に入ると、もう皆席についていました。
どうやら、私が最後のようです。
「すいません、皆様。
遅れてしまって………」
「いいのよ、クレア。
そうだ、クレアももう4歳になったのよね!
ねぇ、お友達欲しい?」
「欲しいです!欲しいです!ステラ母様!!」
あぁ、あまりに急なお誘いだったので、勢いよく答えてしまったのです。
お恥ずかしい。
チラッとキース兄様の方を見るとウインクしてくれたのです。
どうやらキース兄様が上手く母様に言ってくれたようなのです。
なんてお優しいのでしょう!!
「親に頼らないと何もできない甘ちゃんめ!」
とか聞こえますが無視なのです。
本当に調子に乗りすぎなのです。
私だって、友達くらい作れるのです。
私は、今隣の領主であるルール家に向かっていました。
もちろん、友達を作るためなのです!!
ルール家には私と同い年の双子がいるのです!!
名前はクリスとスフィアだそうで、銀髪黒眼らしいのです!!
なんて可愛らしい!!
会うのがとても楽しみなのです。
しかし、少し心配なことが………
実は、この双子ついこの間悪い人(盗賊みたいな?)に誘拐されたみたいなのです。
その所為で、警戒心がとても強くなっているのだそうです。
しかも、主犯格が子供みたいな人だったらしく、同年代の子を特に警戒してるのだそうです。
え、大丈夫?
友達は欲しいのですが、警戒されるような友達は欲しくないのです!!
私は普通の友達が欲しいのです!!
馬車が急に止まったせいで深く考え込んでいた私は、目の前に座っているフィン兄様に頭から突撃してしまいました。
「お前、何やってんだよ!
石頭なんだから自重しろよ!」
とフィン兄様に言われましたが気にしてないのです!!
えぇ、気にしてませんとも!!
どうせ石頭ですよーーだ!!
「石頭の方が強くてカッコいいですし!
強いですし!ふん!!」
どうです、言い返してやったのです。
我ながら見事な返し方なのです!
フィン兄様も「ぐぬぬ……」とか言っているのです。
一本取ったのです(キラーン)。
そうして、悦に浸っていた私ですが、急に強い視線を屋敷の方から感じたのです。
そう、まるで殺気のようなのです。
目を向けると、そこにはとてもそっくりな二人の子供がいたのです。
多分、あれが例の警戒心の強すぎる双子なのでしょう。
でも、勘違いでしょうか?
なんか私だけを睨みつけてはいないでしょうか?
私が場所から降りるや否や、さっきの双子が私を指しながらポツリと言ったのです。
「「みなさん、この子供が犯人です。
早く捕まえてください。」」
えっ、えーーーー!!!
いつ私がそんなことをしたのでしょうか?
え、ドッペルゲンガーとか?
ははは…………
「何バカなことを言ってるんだい。
僕の天使のように可愛らしい妹がそんなことをするはずがないだろう。」
「そうよ!!
クレアはそんなことはしないわ!!」
流石です!!キース兄様!!ステラ母様!!
すると、双子の一人が
「証拠ならあるよ。」
と一言。
そして、証拠として出てきたのは私が3歳の誕生日プレゼントとして貰った髪留めだったのです。
あ、ヤバい………
何処にもないなぁ~とは思っていたのです………
かくして、私は大人たちに質問(という名の尋問)をされることになったのです。
何もしていない筈なのですが………多分。
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