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牽攣乖隔
しおりを挟む-あの事件から一カ月-
私は、とても充実した日を過ごしていました。
まぁ、変わったことと言えば例の事件のケビン君が私を師匠(姉御?)として接してくることなのでしょうか?
とってもうざいのです。
寮から出るとまず、ケビン君に会うのです。
「姉御!お荷物お持ちします!」
その言葉を華麗にスルーして教室に着くと、聞いてもいないのに今日の授業の予定について一通り話されるのです。
また、移動教室がある場合にはお決まりの
「お荷物お持ちします!」
学食に行こうとすると
「お昼をお供してもよろしいでしょうか?」
いや、よくないのです、って言っても無視をするケビン君と一緒にお昼を食べるのです!
寮に帰ろうとする私に
「危ないのでお供します!」
と言って一緒に帰るのです!
しかも、クリスとデートに行こうとしても
「危ないのでお供します!」
って本当にやめてほしいのです!
あぁー、鬱陶しいのです!
しかし、これ以外にはさして変わったことは無く、このことを除けば私はとても平穏な日々を過ごしていたと言えるのでしょう。
ところで、我が1-Aには、まだ学校に来ていない生徒が二人いるのです。
第一皇子のリチャード様とその側近候補で三大貴族レイン家の次期当主であるリール=レインなのです。
この二人は外交のために隣国に行っており、入学式に間に合わなかったのです。
ということで、彼等は今日初めて学校に登校してくるのです。
因みに、彼等は試験を受けること無くこの聖クレリエント学園に入学しているのですが、席は一番前なのです。
理由は簡単なのです。
彼等の才能が飛び抜けて凄いからなのです。
ということをケビン君がその日の朝、ご丁寧に教えてくれたのです。
クラス内はそのことでザワザワしていたのです。
すると、先生が入ってきて生徒の声がピタッと止みました。
「公務のために約一カ月の間、学校を休んでいたリチャード皇子とリール=レインが今日から学校に登校することになった。
くれぐれも粗相の無いように気をつけろよ~!
では、二人とも入ってください。」
先生の合図と共に私達のクラスに二人の美少年が入ってきました。
一人は、金髪碧眼のTHE王子様でした。
多数の女子が黄色い声をあげていたのです。
多分、こちらがリチャード皇子なのでしょう。
そして、もう一人は銀髪長身のクール系男子なのです。
こちらの方はリール=レインだと思われるのです。
私はリール様が気になり、じーっと見ているとその視線に気付いたのかリール様も此方を見ました。
そして、目が合った瞬間、私達は同時に気を失ったのです。
私の意識は暗く深い所に落ちていったのです。
クリスとスフィアに後から聞いたところ、二人は全く一緒のタイミングで気を失ったらしいのです。
「二人とも何かとても楽しそうな夢を見ているみたいだったよ」
◇ ◇ ◇
今から、お話するのはその夢の内容です。
私が今まで失ってきた前世の「記憶」です。
私の前世の名前は水原久美。
こことは違う、地球という惑星の日本というところに住んでおりました。
私の側にはいつも一人の男子がいました。
後々、彼氏となる彼の名前は土井琉太。
この世界では、リール=レインと名乗っています。
私達は、いつ如何なる時も一緒でした。
離れることなんてできない程に………
◇ ◇ ◇
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