Dual Life

某勇者

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002.旅立ち

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リーア「………ごめんね。」
キル「唐突に謝られても困る。」
恐らくさっきのことだろう。
あの後神父は念の為と何回か開示を行ったが、何回やっても『???』のまま。
結局なんとも言い難い雰囲気の中、開示の儀が終わった。
ジェフ「そうだ。リーアは何も悪くねぇからな。」
キル「それに、良い予感がするんだ。」
リーア「良い予感?」
キル「ああ。不明であるが故に、実際に発揮されるまでどういう効果かわからない。でも、それならいくらでも可能性は広がる。いろんなことを試して、自分の『スキル』を知りたいんだ。」
リーア「キル……」
ジェフ「良い考えだ!なら早速、実践と行くか?」
キル「俺はいつでも。リーアは?」
リーア「私は………少し準備してきて良い?」
ジェフ「勿論だ。それじゃ、準備できたら2人で俺に声かけてくれや。門番の人に話つけて…は必要ないか。お前らはもう自由に出入りできるからな。」
この村は安全のために、16歳未満の村の出入りを禁じている。
どうしても用事があるのであれば、それを証明する物と16歳以上の保護者が必要となる。
俺は村の外に出たことは無いが、高い所から村の外を見たことはよくある。
今でも時々見るくらいには根付いている。
初めての村の外に少し興奮しながらも、
キル「なら俺も準備するか。」
と、準備万端で挑むことにした。

ジェフ「よし、準備できたな?」
リーア「本当にいいの?こんなに豪華なの…」
?「勿論よ、それにそこまで豪華では無い代物だし。」
キル「でも、俺たちにとっちゃありがたすぎる代物だ。ありがとよ、ジェフ、それにマーズ。」
マーズ「2人とも、期待しておるよ?」
ジェフ「ああ、いっちょ派手な事しでかしてこい!ああでも、悪いことはするなよ!?」
キル「そのリアクションは本気なの、冗談なの?」
リーア「…ふふっ。」
お互いに準備してジェフのところに向かった所、なんとジェフとマーズがサプライズで俺達に新しい武具をくれた。
本当に感謝してもしきれない。
とりあえず、改めて荷物を整理した。
俺は新しくもらった鉄の剣、盾、防具一式に魔石の杖、それと回復薬をいくつか入れている。何事にも対応できるようにバランス良くした。
リーアは上魔石の杖と魔法使い初心者御用達のリンク防具一式、魔法増幅のポーションと火力特化。
キル「んじゃ行ってくる。」
リーア「楽しみね、キル。」
ジェフ「頑張れよ!もし何かあったら即戻ってきて俺に泣きついてこい!」
キル「泣きつきはしないけど、遠慮なく助けてもらうぞ。」
俺とリーアは門番に一礼、そのまま外に出た。
キル「それじゃ、早速あそこのスライムで試すか。」

?「ふう、疲れた。ここで休憩とするか。」
村近くの森の中、何者かが休んでいた。
?「にしてもザルかったな、あの警備。余裕で脱走できちまった。それに脱走したのに気づいたのが3日後とか、笑える。でも、そろそろ食糧も尽きるか………そういや、ここはどの辺りだ?」
たたんであった地図を広げ、彼はニヤリと笑った。
?「それじゃ手始めに…この村を落とすか。」



~Character~
・キル
16歳の人間。
スキル『???』
クールで冷静沈着。
親に捨てられた。
戦う姿に影響され、戦える人になろうとする。
簡単な武器と防具の扱いに慣れた、いわゆるオールラウンダー型である。

・リーア
16歳の猫型獣人。
補足:猫型獣人は人間に猫耳と尻尾が生えた感じ。
人間よりも身体性能が高い。
猫らしく?魚が好きでマタタビの匂いで酔う。
スキル『氷結の力』
クールで冷静沈着。
キルの幼馴染。
魔法の力に憧れ、魔法使いになろうとする。
魔法の扱いに格段に長けている。

・ジェフ
38歳の人間。
スキル『鍛治』
優しくて情に厚い。
キルに対して兄貴のように振る舞う。
『鍛治』の力を得たことをきっかけに鍛冶屋を始める。
扱うのは無理だが、作るなら何でも。

・マーズ
274歳のエルフ。
補足:エルフは長寿で、大体1500~1600年生きると言われているが、実際はわからない。
正しいのなら彼女は人間に例えると17歳半くらい。
スキル『縫い物』
優しい。メチャクチャ優しい。
この村の古参。
『縫い物』のスキルを見て即縫い物に没頭した。
何かしらめでたいことがあると、すぐにプレゼントを送る。本人曰く、「そうしないと気が済まない」とのこと。
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