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はっきりと冷え込む季節となり、暖炉に火を熾していなければ、足元から寒さで身を振るわせるほどになっている。
寒い冬が苦手で、朝方はベッドで毛布に包まっていることが多いリベルテだが、今年の冬は普段と変わらない時間から起きていた。
ただし、しっかりと着込んでいて、着膨れしているのが端から見てすぐわかるほどになっている。
リベルテは、リビングに入ってすぐに暖炉に火を熾し、その火が広がっていく様子をじっと見つめていた。
今年の冬は、レッドの治療に掛かりたいと、やってきたマイたちがまた部屋を借りている。
マイたちは部屋を借りるのだからと、以前のように部屋代を納めてくれてた。
そのため、レッドの世話に掛かりっきりで、冒険者の仕事に行けていないにも関わらず、こうして暖炉に火を熾して、家を暖かくして過ごせるようになっている。
暖炉の火が広がって、じんわりと火の熱が感じられるようになっていく。
「本当に、お二人には感謝しかありませんね……。『神の玩具』だろうって、警戒から始まったつながりだったのに。……フフッ」
お互いに警戒しながら挨拶して、お互いに知りたいことがあったから、王都に誘って誘われて、そして今ではとても大切な仲間となった。
それぞれがもう自分の道を選んでいるため、冒険者のチームを組むことは無いのだが、それが寂しくある一方で、それぞれの道を応援したいとも思っている。
寒い日の朝であるが、リベルテはなんとなく明るい気分となっていき、にこやかに朝ごはんの準備を始めていた。
眠りから覚めて、体をゆっくりと起こす。
レッドは自分の体がここまで重い、と感じたことなんて今まで無かった無かった。
体を起こすだけで、もうかなり体力を消耗してしまって、またベッドに倒れこみたくなる。
だが、少し前は自力で体を起こすことも出来なかったのだから、かなりマシになってきている、と自分に言い聞かせる。
「……よっ! ……っと」
勢いをつけてベッドから立ち上がり、歩こうとして体勢を崩す。
足が頭で考えている以上に動かないのだ。
慌てて、壁に手をついて体を支えるが、少し動こうとするよろけてしまう。
もどかしさを覚えながらも、壁に沿いながらゆっくりと、一歩ずつ歩いて通路に出る。
足を上げて歩くことを考えているのだが、実際には足を引きずるように歩いてしまっていた。
それが、レッドにまだまだ筋力の衰えが酷いことを突きつける。
レッドは、折れてしまいそうになる心に気合を入れるように、ぐっと奥歯に力を入れる。
「まだ……。まだだ……」
なるべく多く動いて筋力を取り戻すようにして、朝食の前に部屋とリビングの行き来を繰り返す。
朝食が出来たとリベルテが声を掛けてくるまで続ける。それがレッドの日課となっていた。
「レッド。ご飯が出来ましたよ。……また、汗をちゃんと拭いてから、ですね」
「あぁ……。すまないな」
部屋とリビングまでの距離で、行き来の繰り返しをしているだけであるが、レッドはすっかりと汗だくになっていた。
レッドの部屋に戻り、服を脱いで、リベルテに背中の汗を拭ってもらう。
暖炉の熱は、まだ家中に広がっていないため、レッドの部屋はまだ冷えるのだが、レッドの体からは湯気が発せられていた。
早く準備しないと朝食が冷めるから、という理由でリベルテが背中を拭いてくれるのだが、レッドからすれば、ありがたいけれども、それ以上に申し訳なさが込み上げてくる。
そしてなにより、時折、少しだけだけれど、悲しそうな表情になるのが辛かった。
レッド自身もわかっているのだが、レッドの体は以前と比べると細くなっているのだ。
なんとも頼りない体になってしまったことが、どうしても胸に突き刺さる。
しかし、レッドはまだ何も諦めてなどいないし、今でも出来ることがある。また、体は元に戻せる、と意識を奮い立たせる。
「メシにしようぜ」
服を着替えて、リベルテに気を遣わせないように、ゆっくりと立ち上がる。
「ええ。いっぱい食べてくださいね」
なるべくリベルテの介助を借りなくて済むように、自分の足で歩く。
一緒に居ることを望んだ自分から、折れるわけにはいかない。レッドの意地があった。
「レッドさん、おはようございます。体の調子はどうですか?」
もはやレッド専属の薬師と言えるようなマイが、リビングで自分の席に座って待っていた。
「おぉ、おはよう。待たせてすまないな」
「また、日課を続けてたんですよね? 本当にすごいや……。あ、でも無理はしないでくださいね。何かあったら教えてください。私、レッドさんの掛かりつけ、ですから」
マイ自身も、レッドの専属の薬師である、という意識を持っていたらしい。
本当に頼りになるようになったな、とレッドは自然と笑みがこぼれてしまう。
「あぁ、頼りにさせてもらうよ。……だが、いつまでもこっちに居て、大丈夫なのか?」
レッドも椅子に座る。
それだけで、かなり疲れた体には助かるものだった。
席について息を吐いた所で、マイの今後に意識が向く。
マイをいつまでも自分に関わらせてしまっていることに、気後れを感じていたのだ。
今のレッドは、自分ひとりで出来ることが少なく、どうしても助けが必要となる。
だからこそ、リベルテにも、マイにも、タカヒロにも感謝しかない。
しかし、それとともに、自分のせいで迷惑を掛かている、とどうしても考えてしまうのだ。
「あはは~。いや、前の件が結構なもので、薬草とかもうほとんど放出しちゃってるんですよね~。あ、でも、その甲斐あって、ほとんどの方の治療は終わったそうですよ。なので、しばらく、お休み状態に入るんです」
「一区切りついたので、休養を取ることにされたんですね。……とても忙しそうでしたから」
リベルテは列を成していた怪我人たちと、その治療に走り回る薬師たちを思い出して、痛ましそうな顔になる。
「……採取の仕事が、急ぎで良い報酬になりそうだなぁ」
「……そうですね。平時より良い色を付けてくれそうな状況です」
レッドがこれまでの感覚で、稼ぎ時だと口にする。
レッド本人は特に意識したものはなかったのだが、今のレッドは歩くのも厳しい訓練になっている。
森に入るだなんて、リベルテたちが認めるわけがない。
レッドの言葉に、皆どう言葉を返すものか困ってしまい、ちょっとだけ間が空いてしまう。
リベルテがハッとしたように、冒険者としてなら当たり前の言葉だったと、同意を返す。
「あ~、それなら、休暇中の私が稼ぎに行けないかなぁ?」
マイがもぐもぐとパンを頬張りながら、あえて暢気そうな声を出す。
「おまえは薬師だろ? 冒険者ギルドに行っても依頼は受けられんだろ。……まったく」
また少し雰囲気に明るさが戻るのを感じ、レッドは自分が口にしたことを反省する。
ただ思ったことを口にしただけであったのだが、それでも周囲にいる人には、受け取り方が変わってしまうことを忘れていたのだ。
だが、ここで下手に謝罪を口にしても、それはまた場の雰囲気を悪くしてしまうだろうと思い、食事に集中する。
スプーンを口に運ぶのも集中する必要があり、これ以上、話さなくてよくて、ちょうど良かった。
食後は自室に戻り、レッドはまた訓練を続ける。
先ほどまでは足の筋肉を鍛えるもので、今度は腕の筋肉を鍛えなおすのだ。
愛用していた剣を鞘ごと持って、ゆっくりと持ち上げる。それを左右の腕で繰り返す。
自分の筋力に合わせて選んだはずの重量が、今となっては酷く重いものとなっている。
これが重いと感じなくなったら、筋力が戻ったのだと言えて、わかりやすい。
そのため、レッドには一番気合が入る時間でもあった。
「……8! ……9! ……10!」
持ち上げをたった10回繰り返しただけで、腕が震えてきてしまう。
息を落ち着けるように長く息を吐いて、歯に力をいれ、今度は両手で持って、ゆっくりと持ち上げて振り下ろす。
持ち上げるのはゆっくりであれば問題ないが、振り下ろした剣を止めるのが厳しい。
止められずに床にガンッと当たってしまい、腕に走るその衝撃と痛みに、歯を食いしばる。
それでも、止めることはせず、レッドは繰り返す。
「また、汗だくですね。……本当に、洗濯が大変です」
レッドの部屋に入ってきていたリベルテが、小さく笑いながらレッドに声を掛ける。
そしてまたこれが、訓練の止め時の合図となっていた。
「本当にすまん……」
「いえいえ。しっかりと訓練していただかないと。それはそれで、こちらが大変ですから」
寒さが増してきた今時期では、洗濯するのも、楽な作業でないことをレッドもわかっている。
それでも笑いながら言ってくれるリベルテがやはり嬉しかったし、本当にありがたいとも思う。
ベッドに腰をかけ、また服を着替える。
濡れたままの服では、風邪を引いてしまうためである。
筋力も弱っているが、内面も弱っているため、ただの風邪でもかなり深刻になるかもしれないのだ。
また背中を拭いてくれるリベルテであったが、そっとレッドを抱きしめた。
「……本当にもう、無茶はしないでくださいね……」
前に回ってくる腕に手を添えながら、レッドは今度は自分から抱きしめたいと思う。
だが、今のままでは、弱った人間が倒れそうになって抱きついた、くらいにしかならない。
そんな小さな思いさえも、今のレッドには訓練を投げ出さない力になる。
「無茶をする気はないが、せめて以前くらいには戻さないとな。それからだ」
レッドはまた剣を振ろうと立ち上がるが、リベルテに剣を取り上げられる。
「無茶はしないって、言いましたよね?」
「いや、無茶は、してない……ぞ? 無理はしようとしたかもしれないが……」
リベルテに少し涙目で叱られて、一日の訓練を終えるのが、ここ最近のレッドの日課となっていた。
寒い冬が苦手で、朝方はベッドで毛布に包まっていることが多いリベルテだが、今年の冬は普段と変わらない時間から起きていた。
ただし、しっかりと着込んでいて、着膨れしているのが端から見てすぐわかるほどになっている。
リベルテは、リビングに入ってすぐに暖炉に火を熾し、その火が広がっていく様子をじっと見つめていた。
今年の冬は、レッドの治療に掛かりたいと、やってきたマイたちがまた部屋を借りている。
マイたちは部屋を借りるのだからと、以前のように部屋代を納めてくれてた。
そのため、レッドの世話に掛かりっきりで、冒険者の仕事に行けていないにも関わらず、こうして暖炉に火を熾して、家を暖かくして過ごせるようになっている。
暖炉の火が広がって、じんわりと火の熱が感じられるようになっていく。
「本当に、お二人には感謝しかありませんね……。『神の玩具』だろうって、警戒から始まったつながりだったのに。……フフッ」
お互いに警戒しながら挨拶して、お互いに知りたいことがあったから、王都に誘って誘われて、そして今ではとても大切な仲間となった。
それぞれがもう自分の道を選んでいるため、冒険者のチームを組むことは無いのだが、それが寂しくある一方で、それぞれの道を応援したいとも思っている。
寒い日の朝であるが、リベルテはなんとなく明るい気分となっていき、にこやかに朝ごはんの準備を始めていた。
眠りから覚めて、体をゆっくりと起こす。
レッドは自分の体がここまで重い、と感じたことなんて今まで無かった無かった。
体を起こすだけで、もうかなり体力を消耗してしまって、またベッドに倒れこみたくなる。
だが、少し前は自力で体を起こすことも出来なかったのだから、かなりマシになってきている、と自分に言い聞かせる。
「……よっ! ……っと」
勢いをつけてベッドから立ち上がり、歩こうとして体勢を崩す。
足が頭で考えている以上に動かないのだ。
慌てて、壁に手をついて体を支えるが、少し動こうとするよろけてしまう。
もどかしさを覚えながらも、壁に沿いながらゆっくりと、一歩ずつ歩いて通路に出る。
足を上げて歩くことを考えているのだが、実際には足を引きずるように歩いてしまっていた。
それが、レッドにまだまだ筋力の衰えが酷いことを突きつける。
レッドは、折れてしまいそうになる心に気合を入れるように、ぐっと奥歯に力を入れる。
「まだ……。まだだ……」
なるべく多く動いて筋力を取り戻すようにして、朝食の前に部屋とリビングの行き来を繰り返す。
朝食が出来たとリベルテが声を掛けてくるまで続ける。それがレッドの日課となっていた。
「レッド。ご飯が出来ましたよ。……また、汗をちゃんと拭いてから、ですね」
「あぁ……。すまないな」
部屋とリビングまでの距離で、行き来の繰り返しをしているだけであるが、レッドはすっかりと汗だくになっていた。
レッドの部屋に戻り、服を脱いで、リベルテに背中の汗を拭ってもらう。
暖炉の熱は、まだ家中に広がっていないため、レッドの部屋はまだ冷えるのだが、レッドの体からは湯気が発せられていた。
早く準備しないと朝食が冷めるから、という理由でリベルテが背中を拭いてくれるのだが、レッドからすれば、ありがたいけれども、それ以上に申し訳なさが込み上げてくる。
そしてなにより、時折、少しだけだけれど、悲しそうな表情になるのが辛かった。
レッド自身もわかっているのだが、レッドの体は以前と比べると細くなっているのだ。
なんとも頼りない体になってしまったことが、どうしても胸に突き刺さる。
しかし、レッドはまだ何も諦めてなどいないし、今でも出来ることがある。また、体は元に戻せる、と意識を奮い立たせる。
「メシにしようぜ」
服を着替えて、リベルテに気を遣わせないように、ゆっくりと立ち上がる。
「ええ。いっぱい食べてくださいね」
なるべくリベルテの介助を借りなくて済むように、自分の足で歩く。
一緒に居ることを望んだ自分から、折れるわけにはいかない。レッドの意地があった。
「レッドさん、おはようございます。体の調子はどうですか?」
もはやレッド専属の薬師と言えるようなマイが、リビングで自分の席に座って待っていた。
「おぉ、おはよう。待たせてすまないな」
「また、日課を続けてたんですよね? 本当にすごいや……。あ、でも無理はしないでくださいね。何かあったら教えてください。私、レッドさんの掛かりつけ、ですから」
マイ自身も、レッドの専属の薬師である、という意識を持っていたらしい。
本当に頼りになるようになったな、とレッドは自然と笑みがこぼれてしまう。
「あぁ、頼りにさせてもらうよ。……だが、いつまでもこっちに居て、大丈夫なのか?」
レッドも椅子に座る。
それだけで、かなり疲れた体には助かるものだった。
席について息を吐いた所で、マイの今後に意識が向く。
マイをいつまでも自分に関わらせてしまっていることに、気後れを感じていたのだ。
今のレッドは、自分ひとりで出来ることが少なく、どうしても助けが必要となる。
だからこそ、リベルテにも、マイにも、タカヒロにも感謝しかない。
しかし、それとともに、自分のせいで迷惑を掛かている、とどうしても考えてしまうのだ。
「あはは~。いや、前の件が結構なもので、薬草とかもうほとんど放出しちゃってるんですよね~。あ、でも、その甲斐あって、ほとんどの方の治療は終わったそうですよ。なので、しばらく、お休み状態に入るんです」
「一区切りついたので、休養を取ることにされたんですね。……とても忙しそうでしたから」
リベルテは列を成していた怪我人たちと、その治療に走り回る薬師たちを思い出して、痛ましそうな顔になる。
「……採取の仕事が、急ぎで良い報酬になりそうだなぁ」
「……そうですね。平時より良い色を付けてくれそうな状況です」
レッドがこれまでの感覚で、稼ぎ時だと口にする。
レッド本人は特に意識したものはなかったのだが、今のレッドは歩くのも厳しい訓練になっている。
森に入るだなんて、リベルテたちが認めるわけがない。
レッドの言葉に、皆どう言葉を返すものか困ってしまい、ちょっとだけ間が空いてしまう。
リベルテがハッとしたように、冒険者としてなら当たり前の言葉だったと、同意を返す。
「あ~、それなら、休暇中の私が稼ぎに行けないかなぁ?」
マイがもぐもぐとパンを頬張りながら、あえて暢気そうな声を出す。
「おまえは薬師だろ? 冒険者ギルドに行っても依頼は受けられんだろ。……まったく」
また少し雰囲気に明るさが戻るのを感じ、レッドは自分が口にしたことを反省する。
ただ思ったことを口にしただけであったのだが、それでも周囲にいる人には、受け取り方が変わってしまうことを忘れていたのだ。
だが、ここで下手に謝罪を口にしても、それはまた場の雰囲気を悪くしてしまうだろうと思い、食事に集中する。
スプーンを口に運ぶのも集中する必要があり、これ以上、話さなくてよくて、ちょうど良かった。
食後は自室に戻り、レッドはまた訓練を続ける。
先ほどまでは足の筋肉を鍛えるもので、今度は腕の筋肉を鍛えなおすのだ。
愛用していた剣を鞘ごと持って、ゆっくりと持ち上げる。それを左右の腕で繰り返す。
自分の筋力に合わせて選んだはずの重量が、今となっては酷く重いものとなっている。
これが重いと感じなくなったら、筋力が戻ったのだと言えて、わかりやすい。
そのため、レッドには一番気合が入る時間でもあった。
「……8! ……9! ……10!」
持ち上げをたった10回繰り返しただけで、腕が震えてきてしまう。
息を落ち着けるように長く息を吐いて、歯に力をいれ、今度は両手で持って、ゆっくりと持ち上げて振り下ろす。
持ち上げるのはゆっくりであれば問題ないが、振り下ろした剣を止めるのが厳しい。
止められずに床にガンッと当たってしまい、腕に走るその衝撃と痛みに、歯を食いしばる。
それでも、止めることはせず、レッドは繰り返す。
「また、汗だくですね。……本当に、洗濯が大変です」
レッドの部屋に入ってきていたリベルテが、小さく笑いながらレッドに声を掛ける。
そしてまたこれが、訓練の止め時の合図となっていた。
「本当にすまん……」
「いえいえ。しっかりと訓練していただかないと。それはそれで、こちらが大変ですから」
寒さが増してきた今時期では、洗濯するのも、楽な作業でないことをレッドもわかっている。
それでも笑いながら言ってくれるリベルテがやはり嬉しかったし、本当にありがたいとも思う。
ベッドに腰をかけ、また服を着替える。
濡れたままの服では、風邪を引いてしまうためである。
筋力も弱っているが、内面も弱っているため、ただの風邪でもかなり深刻になるかもしれないのだ。
また背中を拭いてくれるリベルテであったが、そっとレッドを抱きしめた。
「……本当にもう、無茶はしないでくださいね……」
前に回ってくる腕に手を添えながら、レッドは今度は自分から抱きしめたいと思う。
だが、今のままでは、弱った人間が倒れそうになって抱きついた、くらいにしかならない。
そんな小さな思いさえも、今のレッドには訓練を投げ出さない力になる。
「無茶をする気はないが、せめて以前くらいには戻さないとな。それからだ」
レッドはまた剣を振ろうと立ち上がるが、リベルテに剣を取り上げられる。
「無茶はしないって、言いましたよね?」
「いや、無茶は、してない……ぞ? 無理はしようとしたかもしれないが……」
リベルテに少し涙目で叱られて、一日の訓練を終えるのが、ここ最近のレッドの日課となっていた。
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