王国冒険者の生活(修正版)

雪月透

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レッドは毒が抜けて体を動かせるようになってきてから、ひたすら訓練を続けてきた。
その甲斐あって、壁に手をついてではあるが、階段の上り下りは問題なく出来るほどに回復していた。
そして今日も、額から大量の汗を流しながら、ゆっくりと階段を上って下りることを繰り返している。
弱った体は、筋力の衰えもさることながら、ずいぶんと息が上がりやすくさせていて、レッドの目標は以前くらいに体力を戻すことであり、この階段の上り下りは家の中で出来る格好の訓練だった。

リベルテは、マイにレッドが無理をし過ぎないように見張りをお願いして、冒険者ギルドへと足を運ぶ。
レッドが動けるようになってきたので、冒険者の仕事もまたこなそうと言う事になったのだ。
タカヒロからの支援があるとは言え、いつまでも頼りきりでいるわけにも行かないし、それで全てを賄えていけるものでもなく、蓄えも少しずつ減っている。
働かないでずっと生活して行けるほどの余裕は、さすがになかった。
それに今回は、情報を集める必要もあった。
一人で情報を集めて回ることも出来なくはないが、いろいろな人から集めた方が幅広く集められるもので、冒険者ギルドは個人よりも広く伝手を持っているために信頼性も高く、利用しない手はなかったのである。
リベルテは簡単な依頼でいくらか稼ぐことと、お願いしていたアンリについての情報を確認するために冒険者ギルドへと向かっていた。

ギルドに入って、カウンターに目を向ければ、すぐに目的の人が見つかった。
リベルテは安堵して、その人に近寄る。
「エレーナさん。おはようございます」
「あ、リベルテさん。おはようございます。……ふふふ。これくらいの時間からお姿を見かけるなんて」
雪こそ降ってはいないが、めっきりと寒くなり、生地が厚手の冬服でなければ辛い季節になっている。
寒いのが苦手なリベルテは、この季節になるとギルドに顔を出すことがめっきりと減るのがこれまでであった。
まったく外に出れないわけではないので、今のようにちゃんとギルドに姿を見せることの方が珍しい印象なのだ。
ギルド側もリベルテたちの事情を知っているため、リベルテが頑張っていることを理解しているのだが、どこか不思議な感じがするらしい。
リベルテは、ギルド職員たちにそうは言われても、当人としては共感出来ないし、したくもなく、困ったように流すしかなかった。

「それより、お願いしていた件なのですが、あれから何かありましたか?」
「あぁ、ハーバランドの件ですね。サバランさんからギルザークさんへ返事が来てましたよ。……え~っと、こちらに置いていたのですが」
カウンター内に置いていた手紙を探し、リベルテの前に差し出す。
「一応、ギルザークさん宛ての物となります。持ち出されると困るので……、こちらで読んでいっていただけますか?」
「わかりました。こちらはそれで問題ありません」
エレーナに席を案内してもらい、他の冒険者たちの邪魔にならない位置で手紙を確認する。

ギルザークからの依頼と言うことで、サバランが一生懸命に情報を集めてきたのがわかる書き出しとなっていた。
依頼を出したのはリベルテであるため、サバランに対して申し訳ない気持ちになるとともに、相変わらず苦労を負う人だなぁ、と思ってしまった。
手紙に目を通していくと、アンリがこれまでに成した功績は、一転して未来が分かる、と言われても関係あるのか、と思ってしまうものであった。

ハーバランド近郊は肥沃な土地が広がっており、オルグラント王国の食料を支えるように農地が広げられていっている。
ただ、農地を開拓しても携われる人が揃わなければ意味が無いため、まだそんなに農地は広げられていっていない。
そのため、オルグラント王国のすべての人に食糧が問題なく手に出来ると言えないのだが、それでもまったく食糧が無くて、飢える人が多いと言うことは無い。
それでももっと増産したいと考えるのが施政者であり、ハーバランドでは、アンリの言を取り入れた畑の収穫量が増えたそうである。
畑を広げるでもなく、収穫量が増えたと言うのは凄い事であり、ファルケン伯が注目しただろうことは、手紙を読んだリベルテにも分かるほどだった。
ファルケン伯は野菜などの改良を好んで行うような人柄と聞いているため、改良についてアンリと話をするようになり、懇意となっているそうなのだ。

「どうすれば望ましい改良が出来るか、多く収穫出来るようになるか、それが分かるって言うことなんでしょうか? ですが……、未来がわかるから言える、とは限らないものですね」
ハーバランドの土地柄なのか、ファルケン伯が関わる話となるためか、食料関連の内容が長く続き、リベルテはため息を一つついてしまう。
もっと様々な情報が得られると思っていただけに、食糧関係で長い内容となっていることに、つい期待はずれを感じてしまったのだ。
情報を集めると言うのは簡単ではなく、嘘であったり、誇張が多かったりするもので、そこから正しい情報を刷り合わせていく大変さがあるのだが、久しく情報収集をしていなかったため、甘く考えてしまっていたらしい。
リベルテは自身を戒めるように頭を数度振って、次の手に取る。
そして目を通していって、眉をしかめた。

「キストからの進攻を予期していた? いつかは来るだろうと言うのは、あの時期でしたら誰もが考えていたはず……。だからこそ、国はランサナ砦に兵を集めていたので、予期と言われても、それほどの内容には思えないのですが……。時期をはっきり明言した、ですか」
未来が分かると言う話となった時、一番の焦点は、それが何時の出来事かである。
今から十年二十年先と言われても、誰も確認のしようが無い。
それだけ先の話だと、忘れてしまうこともあるだろうし、何よりそれだけ先なら言った者が準備をすることだって出来無くはない内容もあるだろう。
それに、その話の備えをと言っても、どこまで備えられるかわからないものだ。
備えることで対策が取れるなら、そもそもそんな未来は起きないと言えてしまうし、むしろ備えることで起きてしまう話なのかもしれなくなるし、備えていても……と言う話になるかもしれないのだ。

だからこそ、この手の予言だとか未来がわかると口にする者がいて、実際にその通りになったとしてもオルグラント王国の人たちは尊敬しないし、称賛する声も送りはしない。
いたずらに不安を煽るだけであるし、本当に未来がわかるなら、人々に言って回るより、国に訴え出て対策をとってもらうように動くべきなのだ。

しかし、アンリには称賛の声が上げられている。
それは彼女がファルケン伯に訴えて、ファルケン伯が兵を動かしたことに因る。
彼女が明言した時期に王都の騒乱が起きた上に、それは陽動でキストの兵がモンスターの大群を連れてランサナ砦に進攻してきた。
彼女の言葉によって、ファルケン伯はランサナ砦が押し込まれていた状況に間に合い、キスト兵を撃退することが出来ていた。
実際、ランサナ砦がモンスターの大群に押し込まれてから救援を依頼していたのでは、間に合わなかっただろうことが、ランサナ砦に居た兵たちから報告がなされていて、それがファルケン伯を城に招く話へと繋がっていた。

この話の通りとするならば、アンリに未来が分かる力がある、と言われても納得できてしまえそうであるが、その一方でキスト聖国と繋がっていたとすれば、実際にそんな力が無くても出来なくはない。
キストと繋がっていたのであれば、何時ごろに攻め込んでくるかなど、いくらでも口にすることが出来てしまうのだ。
「ただ、そうなると、何のためにその情報をこちらに伝えたか、になってしまいますね……」
キストと繋がっていたのだとすれば、その人間はキスト側についていると言うことになる。
それならば、オルグラントに本当の情報を伝える理由は存在しない。
現に、伝えたことでキスト軍は撃退されてしまったのだから。
「この功績で城に入る? でも、その情報を伝えたから城に連れて行ってもらえるなんて、確実ではありませんね。その貴族が自身の地位を高めるために、外に出さなくなる可能性だって高いはず。よくわからないわ……」

リベルテは手紙をしまってエレーナに手渡し、今日もまた配送の依頼の手続きをする。
表面上、王都は賑やかさを取り戻し、品物を売り出す声や人々の喧騒に力が戻っている。
ただ、キストへの恨みや憎しみが燻り続けていることも、リベルテにはわかっている。
リベルテも、レッドのことを思えば、キスト聖国なんて打ち倒してしまいたいと思ってしまうことがあるのだ。
だが、それはまた戦争をすると言うことでしかなく、また怪我をする人が、亡くなってしまう人が出て来てしまうと言う事でしかない。
リベルテはゆっくりと息を吐いて、心を落ち着ける。
キストへの許せない思いはあるが、この王都の活気が、街並みが好きなのだ。
それをまた失わせてしまう事態は起きて欲しくないし、何よりレッドが望んでいない。
馬車をゆっくりと進めていく。
王都内で簡単に終わらせられる配送は、報酬が安いことから人気は低い。
でも、リベルテは王都の街並みをゆっくりと見て回れるこの依頼が好きだった。
レッドの復帰がてら、ゆっくりと回るのも良いな、と思いながら周囲に目を向けながらこなしていくのだった。

今日の報酬を手にしたリベルテは、今回は少しは豪華にしようと、ディア肉のいい所を買ってきていた。
今はじっくりと、その肉を焼いている。
脂が焼ける良い匂いがリビングに漂い始め、ふらふらとマイが釣られて席についた。
「わぁ~、ステーキですね! 今日は何か良いことでもあったんですか?」
「そう言うわけでも無いのですけど、今はタカヒロさんのおかげで、私の稼ぎが自由に使えるんですよね。なので、たまには良いかと」
「うんうん。タカヒロ君には感謝しないとね~」
ワクワクとした様子で肉が焼きあがるのを待つマイの姿に、リベルテも頬が緩んできてしまうのがわかる。

「あ~、いい匂いがするな。……くそ。席につくまでがもどかしい!」
今度はレッドが匂いに釣られてやってくる。
まだスタスタと歩き回れるほどには戻っていないレッドが、壁に手を付けながらゆっくりと席につく。
本当は、マイと同じくらいから匂いに釣られていたようで、かなり急いで向かってきていたらしい。
すぐにリビングへ迎えない足に、苛立ちを覚えているようだった。

「まだ出来てませんから、ゆっくりで大丈夫ですよ」
「……それでも、さすがにこの匂いを嗅ぐとな」
鍋には植物から採った油とキーネンと一緒にディア肉を焼いていて、暴力的な香りとなっていた。
そこに塩とワインと酢、蜂蜜で味を調えていく。
そろそろ出来上がるかと言うちょうどの所で、タカヒロも帰ってくる。
「あ~、なんかお腹が空く匂いですね」
「もうすぐ出来る所ですよ。そろって食事が出来そうですね」
お皿に持って、それぞれの前に置いていき、テーブルの中央にパンが入ったバスケットを置く。
スープは昼の残りに足して作った簡単なものだが、十分なものである。

リベルテが席に着くと、皆が一斉にナイフを持ってステーキに取り掛かる。
肉を食べる日を減らしているとか、制限しているとかそんなことはないのだが、皆のがっつきがすごかった。
肉の美味い部位と言うのは値が張るが、人気がありながら量が少ないこともあって買いに行っても残っていないことが多い。
リベルテが買ってきたディア肉は、高い部位ではないのだが、普段からすればそこそに良い部位で、レッドたちもなかなか食べる機会が無いものだった。
人は食事に夢中になると、本当に静かなものとなる。

早々と肉を食べ終えた者たちが、パンを取って残った油を掬うようにつけて食べ始める。
「そこまで満足そうだと、買って来て良かったなって思いますね」
「いや~、リベルテさん。ありがとうございます」
「いえいえ、タカヒロさんが稼ぎをこちらに入れてくださるからですよ」
食べはじめの勢いが収まり、食後のゆったりとした時間に変わる。

これから会話の時間となるのだ。
リベルテは、早速、仕入れてきたアンリの情報を皆に共有する。
リベルテの話を聞いても、レッドを含めて誰も、アンリの力は凄い! と言う反応は無かった。
首を捻ったり、唸ったりしている中、ただ一人、タカヒロは納得するような素振りを見せていた。

「タカヒロさんは、何かご存知なのですか?」
タカヒロは、向けられた視線を見返すように皆を見回した後、一つため息をこぼす。
「平民区域を一緒に見回りに行かされたこともあって、なんでか近くに居る機会が多いんですよねぇ……。それでちょっとだけ話をすることもあったりするんですけど、微妙に知ってるような口ぶりをするんですよ」
「本当に未来が分かるって言うのか?」
レッドが信じられなくて問い返すと、タカヒロは考えるように唸る。

「あ~、何て言うんだろ? ちょっと違う世界を知ってる? いや、ここと似てる世界の歴史を知ってる……みたいな?」
なんともはっきりしない説明に、レッドはリベルテと顔を見合わせる。
「いや、そうですねぇ……。キストが攻めてくる時期を言ってたってやつですけど。それ……、本人はキストって言ってないんですよ」
「え?」
「アクネシアが攻めてくるって言ってたんですよ、でも、時期はびったし。ね? 似てるけど違いますよね?」
「……タカヒロさんたちがいた世界で、こちらと似たような国が在るのですか?」
「え~? 私は知らないよ」
「ここのような国とか歴史を習ったことは無いですし、調べても出てきませんよ。……たぶん」

わかるようなわからない話に、リベルテとレッドは頭に手を当てて項垂れてしまう。
結局の所、アンリの未来が分かると言う力について、どこまでの力で、それが本当なのかどうかわからないのだ。
「まぁ、なんにせよ。これまでみたいに、直接的な被害を出しそうな力じゃなさそうだな」
「これまでの『神の玩具』の力とは……、少し違いそうですね」
力が強いとか、魔法が使えるといった直接的な力では無いだけに、先の騒乱を引き起こすようには思えなかった。
しかし、未来が分かると言うのであれば、何かを起こされた時に、これまでのように対応できるのかは、いま一つ不安にさせていた。
ただ、いますぐに行動を起こせる力では無さそうだと、レッドは一息つく。
そして、食事を再開しようとバスケットに手を伸ばしたが、バスケットに入っていたパンは、すでに一つも残っていなかった。
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