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「ん~、今年もそろそろ終わっちゃうんですねぇ」
マイがしみじみとした口調で、過ぎ去った時間を振り返る。
「と言っても、まだまだ日にちはあるんだがな」
だが、今年を振り返るにはまだ早い。本格的に寒くなる前に冬支度を進めなければ、ゆっくりと振り返る時間など持てない。
冬の間はずっと雪に閉ざされると言う場所もあるらしいのだが、オルグラント王国ではそのような場所は無いのが救いである。
しかし、収穫出来る物はグッと減り、今年は森へ入ることも制限されてしまっているため、森で採ってくると言うことも出来ないのだから準備は必須である。
この秋時期の野菜は主な収穫期のため、収穫した物が大々的に取引される。
各家では買ってきた野菜をピクルスにしたり、風通しの良い場所で乾燥させ、冬の間に向けて保存が効くようにするのだ。
レッドは今、ピクルスとして漬ける為の容器を洗ったり、野菜を干すための網に破れが無いか確認して、穴が開いていたりした箇所を見つけては大雑把に補修していた。
今でこそ、リベルテの家でタカヒロやマイたちとも一緒に生活をしているから生活にゆとりが持てているが、冒険者であれば自分一人で出来るようにしないと生活が成り立たないことが多い。
日々の稼ぎが満足いくほどにならなければ、出費が多くなりすぎる。
武具や防具に傷みがあれば修理に出さなければいけないし、服だって季節に合わせた物なければ買わないとならない。
食事だって一日に口に出来る量を抑えたり、食べたい物を我慢しなければいけなくなるのだ。
そんな生活に追い込まれないように、森で食べられる物を見分けられるようにして食べられる物を増やしたり、食費を抑えたりするし、服などのちょっとした解れは直せるようにして、買い替えは少なく出来るようにならなくてはいけない。
冒険者とあれば、と限ったが冒険者だけに限った話ではない。
平民の多くはお金に余裕のある生活を送れているわけではないのだから、先ほど挙げたようなことは多くの者が出来る。
使い捨てることに慣れているのは、お金に余裕のある商会や見た目を取り繕うことに余念の無い貴族たちだけである。
レッドが横でちまちまと作業をしているのだが、近くに居るマイはじっと暖炉の火を眺めていて動かない。
作業としてはレッド一人で出来るので手伝ってもらうほどではないのだが、一緒に生活をしていて何もしないと言うのは、レッドとしてはモヤッとしてくるものがあった。
ただ、マイのように暖炉の前でじっとして居たくなるのもわかりはしている。
少しずつ寒くなってきている日々に暖炉の暖かさは離れがたくなるし、何も考えずに火を眺めていると言うのも、どこか心が安らいでくるものがあるのだ。
レッドも悩みがあった際には、暖炉の前でじっと火を眺めていたりしていた。
そこで、マイにも何か悩みがあるのかと思い、マイに助けられたこともあるため、悩みくらいは聞いてやろうと考えて、作業の手を止める。
しかし、マイに声をかけようとして、マイから声をかけられる。
「おい……、何かなや」
「ねぇ? リベルテさん遅くないですか?」
レッドの言葉は途中で遮られた形であった。
レッドが途中まで話しかけていたのだから、それを遮ると言うのは、触れられたくなかったからのように思われるが、ただ同時だっただけなのかもしれなく、マイ相手だとどうにも掴みづらい。
「ん~……、たしかにな。暖炉の熱も広がってきてるから、そろそろ起きてこれるとは思うんだが。見てきてもらえるか?」
なのであまり悩むのは放棄して、マイの質問に答えて、リベルテの部屋の予備鍵を放り渡す。
マイはその鍵をしっかりと受け取り、リビングを出て行った。
それぞれの部屋は当然、鍵を掛けている。
同じ仲間と生活しているのに鍵を掛けることに、仲間を信用していないのか、と言うやつが稀にいるが、どんな人であっても自分だけの場所と言うのは必要である。
自分が自分で居られる、なれる場所と言うのは失くせないのだ。
それ以外にも、やはり防犯と言う面がどうしても存在する。
仲間を信用してない、と言うわけでなくて鍵を掛けていないと、賊などに簡単に入り込まれてしまう可能性が出来てしまう。それぞれの人にとって大事なものがあるように、それを守るためにも鍵を掛けると言うのは当然なことなのだ。
ただ、個別に鍵を用意するとなると、その鍵を無くしてしまうことは有り得るもので、それ以外にも今先ほど話に出したリベルテのように中から出てこない仲間がいた時に、様子を見に行くことも出来ないと大変なことになってしまっているかもしれない。
そのため、必ず予備の鍵も用意しているのである。
マイがリベルテを迎えにリビングを出た後、レッドは再び網の補修に戻る。
野菜の乾燥に使う網であり、そこまで細かい目ではないからレッドも何とか補修できているのだが、補修した部分の網目は不恰好になっていた。
だが、補修し終えたレッドは一仕事に満足し、干し野菜に考えを向ける。
干した野菜は味がよくなるのだ。
普通に食べるのが味が悪いと言うわけではないが、やはり一手間掛けただけ、美味しくなったように感じられるのだ。
干した分、旨みがぐっと濃縮されると誰かに聞いた気もするが思い出せないくらい、当たり前に言われている。
そしてレッドは、干し野菜で作るスープが好きだった。通常の野菜を使うより味が深い気がするのだ。
好きな食べ物を考えてしまうと食べたくなってきてしまうのは人である。
その干し野菜を作れるようにと、その道具を補修して準備している段階で、干し野菜を用意するとなるとこれから作ることになるので今すぐ食べられる物は無い。
レッドは自分の皮袋をそっと持ち上げて中を確認する。少し逡巡した後、まだ余裕はあると判断し、買ってこようかと思い立つ。
素直に感謝できないのだが、騎士団長とやりあって来た依頼の報酬は大きかったのだ。
レッドがそんなことを考えていた所に、バタバタとリビングに駆け込んでくるマイの姿があった。
「レッドさん! お水とお湯どっちも用意して! お湯はシュルバーンの温泉くらいかそれより温いくらいで、いいですねっ!!」
言うだけ言って、マイは二階へと駆け上がっていく。
何があったのかと質問しそうになったが、リベルテの部屋に行って戻ってきたのだから、そういうことだろうと理解する。
レッドは竈に火を熾し、水を入れた鍋をかける。
お湯を沸かす準備が出来た所でマイがまたリビングに下りてくる。抱えている荷物に大変そうなマイに、ちょっと出かけてくると告げて家を出る。
「リベルテさんの具合が悪そうなのに!」
背中にマイから怒っているだろう雰囲気と荒い声が掛けられたが、それは仕方が無い。
リベルテと二人きりではなく、マイも居てくれるからこそ、レッドは安心して出かけられるのだ。
初めの頃はレッドたちもマイたちも互いに警戒して居たものだが、今ではこんなにもありがたい仲間となっていることに感謝しか覚えない。
レッドは駆け足で市に向かって行った。
マイが居るからと少し安心して時間を使ってしまったが、夜に食べようと肉なども買ってレッドはかえってくる。
リビングに入るとそこには、それはそれは目尻を釣り上げてレッドを睨んでくるマイの姿があった。
「レッドさんって、こういう時、冷たいですよねっ!」
レッドとしても出かけたのには理由があるのだが、今のマイに説明するのは面倒だと思ってしまう。
薬師としての腕を確かにしつつあるマイが居れば、リベルテの傍にいる必要はあまり無いだろうと思ったのもありはするので、そこを深掘りされるとマイの追及が長くなりそうだったのだ。
レッドとて、風邪などで体調を崩していた時には、どうしても心も弱ってしまうことをわかっているが、今はマイの怒りを宥める時間は惜しかった。
それにどう言えば良いかと言うのも、レッドに持ち合わせは無く、逃げるように謝りながら台所へ向かう。
湯を沸かしていた竈の火はもう落とされていた。火を使う予定ではなかったので、レッドはそこは気にしない。
マイの小言を聞きながら、レッドは手を動かしていく。
メーラを摩り下ろして蜂蜜と混ぜ、そこにちょっと干しレーズンをまぶす。
基本的な物にはレーズンは不要なのだが、これを足したのはレッドからの気持ち的なものだった。
マイの横を足早に通り過ぎて、そっとリベルテの部屋に入る。
マイの小言……と言いながら小さくない声は、リベルテを起こしていたようで、入ってきたレッドを見て少し窘めるように顔を向けていた。
「……あまりマイさんを困らせたダメですよ?」
いつもより弱いリベルテの声に、レッドは口元を動かすだけで答える。
「食える物はなかったろ? ほれ」
リベルテの手に小さな器を手渡す。
「……これ」
リベルテが微笑んで口に掬っていく。甘さとちょっとした酸っぱさと、ちょっとしたアクセント。
いつもより少しだけ顔色の悪そうだったリベルテも軽く食べきれる量だったので、すぐに食べ終えて
何かを言いたそうにレッドに目を向ける。
「そいつ、好きだったろ?」
リベルテは甘い物が好きである。そして、体の調子が悪い時は、磨り潰したメーラに蜂蜜を混ぜた物が良いと言われている。
……まぁ、子ども相手が多い話ではあるのだが、食べる物の話なら大人に振舞っても問題ない。
そして干しレーズン。
リベルテは干した果実も好きで、これは好んで良く食べるのだ。
風邪の時に食べることが多かったらしく、ちょっとした不調を感じるときは必ず食べる。
「……ごめんなさいね」
「謝るもんでもないだろ。俺もかなり長く世話になったしな。こういう時は違う言葉の方が良いってのは……、わかってるだろ?」
リベルテが少しだけ目を大きくしてから、ふっと笑う。
「ええ……、そうですね。……ありがとう」
「おぅ」
レッドはリベルテを布団に潜り込ませて休むように言って、リビングへと戻る。
リビングではマイが、残っていたメーラを頬張っていた。
マイがしみじみとした口調で、過ぎ去った時間を振り返る。
「と言っても、まだまだ日にちはあるんだがな」
だが、今年を振り返るにはまだ早い。本格的に寒くなる前に冬支度を進めなければ、ゆっくりと振り返る時間など持てない。
冬の間はずっと雪に閉ざされると言う場所もあるらしいのだが、オルグラント王国ではそのような場所は無いのが救いである。
しかし、収穫出来る物はグッと減り、今年は森へ入ることも制限されてしまっているため、森で採ってくると言うことも出来ないのだから準備は必須である。
この秋時期の野菜は主な収穫期のため、収穫した物が大々的に取引される。
各家では買ってきた野菜をピクルスにしたり、風通しの良い場所で乾燥させ、冬の間に向けて保存が効くようにするのだ。
レッドは今、ピクルスとして漬ける為の容器を洗ったり、野菜を干すための網に破れが無いか確認して、穴が開いていたりした箇所を見つけては大雑把に補修していた。
今でこそ、リベルテの家でタカヒロやマイたちとも一緒に生活をしているから生活にゆとりが持てているが、冒険者であれば自分一人で出来るようにしないと生活が成り立たないことが多い。
日々の稼ぎが満足いくほどにならなければ、出費が多くなりすぎる。
武具や防具に傷みがあれば修理に出さなければいけないし、服だって季節に合わせた物なければ買わないとならない。
食事だって一日に口に出来る量を抑えたり、食べたい物を我慢しなければいけなくなるのだ。
そんな生活に追い込まれないように、森で食べられる物を見分けられるようにして食べられる物を増やしたり、食費を抑えたりするし、服などのちょっとした解れは直せるようにして、買い替えは少なく出来るようにならなくてはいけない。
冒険者とあれば、と限ったが冒険者だけに限った話ではない。
平民の多くはお金に余裕のある生活を送れているわけではないのだから、先ほど挙げたようなことは多くの者が出来る。
使い捨てることに慣れているのは、お金に余裕のある商会や見た目を取り繕うことに余念の無い貴族たちだけである。
レッドが横でちまちまと作業をしているのだが、近くに居るマイはじっと暖炉の火を眺めていて動かない。
作業としてはレッド一人で出来るので手伝ってもらうほどではないのだが、一緒に生活をしていて何もしないと言うのは、レッドとしてはモヤッとしてくるものがあった。
ただ、マイのように暖炉の前でじっとして居たくなるのもわかりはしている。
少しずつ寒くなってきている日々に暖炉の暖かさは離れがたくなるし、何も考えずに火を眺めていると言うのも、どこか心が安らいでくるものがあるのだ。
レッドも悩みがあった際には、暖炉の前でじっと火を眺めていたりしていた。
そこで、マイにも何か悩みがあるのかと思い、マイに助けられたこともあるため、悩みくらいは聞いてやろうと考えて、作業の手を止める。
しかし、マイに声をかけようとして、マイから声をかけられる。
「おい……、何かなや」
「ねぇ? リベルテさん遅くないですか?」
レッドの言葉は途中で遮られた形であった。
レッドが途中まで話しかけていたのだから、それを遮ると言うのは、触れられたくなかったからのように思われるが、ただ同時だっただけなのかもしれなく、マイ相手だとどうにも掴みづらい。
「ん~……、たしかにな。暖炉の熱も広がってきてるから、そろそろ起きてこれるとは思うんだが。見てきてもらえるか?」
なのであまり悩むのは放棄して、マイの質問に答えて、リベルテの部屋の予備鍵を放り渡す。
マイはその鍵をしっかりと受け取り、リビングを出て行った。
それぞれの部屋は当然、鍵を掛けている。
同じ仲間と生活しているのに鍵を掛けることに、仲間を信用していないのか、と言うやつが稀にいるが、どんな人であっても自分だけの場所と言うのは必要である。
自分が自分で居られる、なれる場所と言うのは失くせないのだ。
それ以外にも、やはり防犯と言う面がどうしても存在する。
仲間を信用してない、と言うわけでなくて鍵を掛けていないと、賊などに簡単に入り込まれてしまう可能性が出来てしまう。それぞれの人にとって大事なものがあるように、それを守るためにも鍵を掛けると言うのは当然なことなのだ。
ただ、個別に鍵を用意するとなると、その鍵を無くしてしまうことは有り得るもので、それ以外にも今先ほど話に出したリベルテのように中から出てこない仲間がいた時に、様子を見に行くことも出来ないと大変なことになってしまっているかもしれない。
そのため、必ず予備の鍵も用意しているのである。
マイがリベルテを迎えにリビングを出た後、レッドは再び網の補修に戻る。
野菜の乾燥に使う網であり、そこまで細かい目ではないからレッドも何とか補修できているのだが、補修した部分の網目は不恰好になっていた。
だが、補修し終えたレッドは一仕事に満足し、干し野菜に考えを向ける。
干した野菜は味がよくなるのだ。
普通に食べるのが味が悪いと言うわけではないが、やはり一手間掛けただけ、美味しくなったように感じられるのだ。
干した分、旨みがぐっと濃縮されると誰かに聞いた気もするが思い出せないくらい、当たり前に言われている。
そしてレッドは、干し野菜で作るスープが好きだった。通常の野菜を使うより味が深い気がするのだ。
好きな食べ物を考えてしまうと食べたくなってきてしまうのは人である。
その干し野菜を作れるようにと、その道具を補修して準備している段階で、干し野菜を用意するとなるとこれから作ることになるので今すぐ食べられる物は無い。
レッドは自分の皮袋をそっと持ち上げて中を確認する。少し逡巡した後、まだ余裕はあると判断し、買ってこようかと思い立つ。
素直に感謝できないのだが、騎士団長とやりあって来た依頼の報酬は大きかったのだ。
レッドがそんなことを考えていた所に、バタバタとリビングに駆け込んでくるマイの姿があった。
「レッドさん! お水とお湯どっちも用意して! お湯はシュルバーンの温泉くらいかそれより温いくらいで、いいですねっ!!」
言うだけ言って、マイは二階へと駆け上がっていく。
何があったのかと質問しそうになったが、リベルテの部屋に行って戻ってきたのだから、そういうことだろうと理解する。
レッドは竈に火を熾し、水を入れた鍋をかける。
お湯を沸かす準備が出来た所でマイがまたリビングに下りてくる。抱えている荷物に大変そうなマイに、ちょっと出かけてくると告げて家を出る。
「リベルテさんの具合が悪そうなのに!」
背中にマイから怒っているだろう雰囲気と荒い声が掛けられたが、それは仕方が無い。
リベルテと二人きりではなく、マイも居てくれるからこそ、レッドは安心して出かけられるのだ。
初めの頃はレッドたちもマイたちも互いに警戒して居たものだが、今ではこんなにもありがたい仲間となっていることに感謝しか覚えない。
レッドは駆け足で市に向かって行った。
マイが居るからと少し安心して時間を使ってしまったが、夜に食べようと肉なども買ってレッドはかえってくる。
リビングに入るとそこには、それはそれは目尻を釣り上げてレッドを睨んでくるマイの姿があった。
「レッドさんって、こういう時、冷たいですよねっ!」
レッドとしても出かけたのには理由があるのだが、今のマイに説明するのは面倒だと思ってしまう。
薬師としての腕を確かにしつつあるマイが居れば、リベルテの傍にいる必要はあまり無いだろうと思ったのもありはするので、そこを深掘りされるとマイの追及が長くなりそうだったのだ。
レッドとて、風邪などで体調を崩していた時には、どうしても心も弱ってしまうことをわかっているが、今はマイの怒りを宥める時間は惜しかった。
それにどう言えば良いかと言うのも、レッドに持ち合わせは無く、逃げるように謝りながら台所へ向かう。
湯を沸かしていた竈の火はもう落とされていた。火を使う予定ではなかったので、レッドはそこは気にしない。
マイの小言を聞きながら、レッドは手を動かしていく。
メーラを摩り下ろして蜂蜜と混ぜ、そこにちょっと干しレーズンをまぶす。
基本的な物にはレーズンは不要なのだが、これを足したのはレッドからの気持ち的なものだった。
マイの横を足早に通り過ぎて、そっとリベルテの部屋に入る。
マイの小言……と言いながら小さくない声は、リベルテを起こしていたようで、入ってきたレッドを見て少し窘めるように顔を向けていた。
「……あまりマイさんを困らせたダメですよ?」
いつもより弱いリベルテの声に、レッドは口元を動かすだけで答える。
「食える物はなかったろ? ほれ」
リベルテの手に小さな器を手渡す。
「……これ」
リベルテが微笑んで口に掬っていく。甘さとちょっとした酸っぱさと、ちょっとしたアクセント。
いつもより少しだけ顔色の悪そうだったリベルテも軽く食べきれる量だったので、すぐに食べ終えて
何かを言いたそうにレッドに目を向ける。
「そいつ、好きだったろ?」
リベルテは甘い物が好きである。そして、体の調子が悪い時は、磨り潰したメーラに蜂蜜を混ぜた物が良いと言われている。
……まぁ、子ども相手が多い話ではあるのだが、食べる物の話なら大人に振舞っても問題ない。
そして干しレーズン。
リベルテは干した果実も好きで、これは好んで良く食べるのだ。
風邪の時に食べることが多かったらしく、ちょっとした不調を感じるときは必ず食べる。
「……ごめんなさいね」
「謝るもんでもないだろ。俺もかなり長く世話になったしな。こういう時は違う言葉の方が良いってのは……、わかってるだろ?」
リベルテが少しだけ目を大きくしてから、ふっと笑う。
「ええ……、そうですね。……ありがとう」
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レッドはリベルテを布団に潜り込ませて休むように言って、リビングへと戻る。
リビングではマイが、残っていたメーラを頬張っていた。
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