竜使いになりたいけど、契約した竜が最弱で困ってます。え、実は伝説の竜だって本当ですか?!

平井ゆづき

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第一章

4話

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結論から言うと部屋はものすごく広かった。

部屋は何故か2部屋あり、風呂、キッチン付き。
一人で暮らすにしてもエリザにとっては豪華すぎるへやだった。

(えーっと、これはどういうことなの?!こんなに広くて綺麗な部屋、とても恐れ多くて使えないよぉ……。)

ふと足元を見ると学校で使う教材と学校のマニュアル本が置かれているのが目に入った。

(なるほど。入学式までにこれを読んでおけってことね。さっそく読むことにしますか!)

エリザは張り切って重そうな教科書とマニュアルを自室の机まで運ぶ。

「第一章 宿舎での注意事項、ね。これ結構大事だからしっかり読んどかないとね。……個人部屋は1人で使う部屋ではなく、契約した竜とともに親交を深める目的で共同生活するためのものです。ふたつある部屋はひとつを生徒が、もうひとつを契約した竜が使うこととします。……ってだからこんなに広かったんだ。」

マニュアルを読むと、どうやら宿舎と学校では竜と共に授業を受けることになっているらしい。

(まず、竜って人間の言葉が通じるのかな。それによく知りもしない人っていうか人間ですらない竜と一緒に暮らすとか私には無理そうなんですけど……。こんなの聞いてないよ~。)
  

早くも弱腰になるエリザだが、空腹というのは時間とともに訪れるもので……。

「ぐぅぅぅぅーーー。」

気づけば夕方になっており、エリザのお腹が盛大に鳴った。

「うん、とりあえず食堂でご飯食べてから考えよう。」

空腹には素直にしたがって食堂に行く準備を始めた。

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