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言の葉に想いの御霊を添えて②
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明 「未優!」
明 未優の手を掴む。
立花「明!」
明 「団長!」
智史「僕もいる」
明 「二人とも」
立花「引き上げるわよ」
伙音「未優!」
勇介「お前ら! 今引き上げてやる!」
明 未優ともに
引き上げられる。
明 「助かった」
未優「ゲッホゲッホ。
みんな・・・ごめんなさい、
私のせいでこんな」
未優 震えた声。
立花「悪いと思うなら、思考しなさい。
今やるべきことは涙で視界を
曇らせることでも、
塞ぎ込むことでもないわ。
現実を見なさい。
どうすべきかを探しなさい」
智史「未優、僕は言葉を
もっと選ぶべきだった。
傷付けるようなことを
言ってすまなかった」
勇介「うそ、智史が謝るだと⁈」
智史「うるさい。
僕だって、悪いと思ったことは
謝罪する。それが仲間なら尚更だ」
伙音「仲間」
智史「なんだ?」
勇介「いーやーそっちも何かあったようで」
智史「そっちもということは、
お前たちにも何か
あったということだな」
勇介「げっ」
伙音「ばか」
未優「みんな・・・」
未優()「許さない、お前だけ!
そうやって、みんな私を、
独りにする!」
勇介「黒いモヤが掛かった未優。
なんだアレ、バケモノか?
さっきの伙音よりひどいぞ」
伙音「醜い未優」
勇介「ありゃなんだ?」
智史「あれは負だ」
明 「負?」
智史「人間の負の感情、ネガティヴの顕現」
勇介「なるほどな」
勇介 伙音の顔を見る。
伙音「なによ?」
勇介「変な顔」
智史「溜め込まれ、否定された感情は
醜い感情へと昇華する。
それがアレだ。
否定したところで、消えはしないが、
認めることも出来はしない。
そうしなければ、
精神が保てなかった、
そうでもしなければ、
生きていけなかった」
未優()「許さない。許さない、そんなこと!
お前だけ幸福なんて‼」
勇介「じゃあ、この黒い海も」
智史「おそらく、これは僕ら全員の負だ。
生半可な覚悟で飛び込めば
呑み込まれるぞ」
立花「でも、ちょっと待って。
楓の魔法ありきの世界よね?」
智史「そうなる」
立花「それなら生きたいって
強く願うだけじゃダメなの?」
智史「それが出来たら
遠の昔にお前は帰還してるだろう」
立花「それもそうね」
未優()「私は、また私はああ!!!」
智史「あれをどうにか出来れば、あるいは」
立花「それなら話は簡単ね、
未優モドキをぶっ飛ばしに行くわよ」
勇介「この黒い波の中を?
しかも、あれ未優だろう」
立花「違うわ。あれは生きるために
生み出された忌むべき存在よ。
未優、いいわね?」
未優「わからない」
未優「(M)こんな時まで、
私は自分がどうしたいのか、
分からなかった」
未優「認められない苦しさを知った。
否定される辛さを知った。
褒められない悲しみを知った。
必要とされない寂しさを知った。
独りぼっちの怖さを知った」
智史『醜い感情。
否定したところで、消えはしない』
未優()『独りは嫌』
立花『生きるために生み出された
忌むべき存在』
未優()『利用するだけ利用して』
明 『悩んで一生懸命生きてるのに、
報われないなんて有り得ないからさ。
だって理不尽じゃん』
未優()『私がどれだけ頑張ったか!
私がどれだけ苦しんだか‼
誰も私を理解してくれない・・・
誰も私を見てくれない・・・
私はここにいるのにっ‼』
未優 前に出る。
伙音「未優?」
未優「ごめんなさい、立花ちゃん。
こんな時にワガママなこと言うけど、
いい?」
立花「なに?」
未優「私、あの子を助けたい」
立花「未優・・・いいわ。
そのワガママに付き合ってあげる。
ただし、口にしたからには
責任を持ちなさい」
未優「責任?」
立花「必ず助けること、いいわね?」
未優「うん」
智史「方針は決まったな。
では、立花、いや、団長。指示を」
立花「あいや、任されて!
今回のミッションは、二つ。
未優を未優()のところまで運ぶこと。
そして、全員で帰還することよ。
眼前には感情の奔流!
恐怖の大海原!
それでも明日を望むなれば、
その手に舵を取りなさい‼
姫椿大学劇団○○、
必ず生きて帰るわよ‼」
全員「おお‼」
勇介「伙音、まだ怖いか?」
伙音「大丈夫。今は勇介がいるから」
勇介「そうか」
明 「んじゃ、おっ先!」
明 負の海に飛び込む。
【SE 着水音】
勇介「バカ!
この流れの速さ、さすがに!」
明 「ぷはっ俺が
負の感情に流されるもんか」
勇介「さすがに笑うわ。続くぜ」
【SE 着水音】
伙音「私だって!」
【SE 着水音】
立花「行くわよ、智史」
智史「遅れるな」
立花「あんたこそ、着地お願い!」
【SE 着水音】
立花「おいで、未優!
私と智史が台になって上げるから、
勇介のところまで飛びなさい」
未優「え、でも・・・」
立花「未優の望むことなら、
私は惜しみなく力を貸すわ!
だから、あなたも
遠慮なく私を使いなさい!」
未優「う、うん!」
未優 飛ぶ。
勇介「うそだろ、飛びすぎ!
受け止められ・・・
まずい、倒れる!」
勇介 後ろに倒れそうになる。
伙音「大丈夫」
伙音 勇介の後ろに回り込む。
勇介「伙音」
伙音「支えられてるだけの私じゃない」
勇介「そうだな。飛べ、未優!」
未優「うん!」
未優 踏み違える。
未優「うそ⁉ 方向がズレて・・・」
明 「間に合えええぇぇぇーーー!」
未優「明」
明 「大丈夫?」
未優「うん、明が受け止めてくれたから」
明 「この距離、届くかな・・・いや。
よいしょっと。
強い想いが叶う世界なんだったら、
いっそ!」
未優「え、うそ。
うそだよね、投げないよね、明!」
明 未優を担ぐ。
明 「せーーの! 行ってこーーーい!」
未優「いぃぃやぁぁぁぁああああーーーー」
明 未優を投擲。
立花「何年も人を
縛り付ける言葉はもはや呪いよ」
智史「それを解くのもまた
言葉だというのもな」
勇介「俺の言葉に嘘はない」
伙音「知ってるよ、ずっと、
勇介はそうだった」
勇介「届け」
伙音「届いて」
智史「届け」
立花「届きなさい」
明 「届けえええぇぇぇーーー!」
未優「届いた!」
未優 未優()に抱きつく。
未優()「触れるなぁ!」
未優「分かってる、
近づかれるのが怖いこと。
触れられることが怖いこと」
未優()「優しい言葉なんて要らない、
期待なんてさせないで。
もう私を苦しめないで」
未優「苦しかったよね、
ずっと独りでこんなこと」
未優()「苦しかった。辛かった」
未優「誰もが苦しんで生きてるから、
苦しいなんて言えなかったんだよね」
未優()「こんな未来なら
生まれたくなんてなかった」
未優「ごめんね、辛いよね。
自分をその手で
殺さなくちゃいけないなんて」
未優()「生きていたくない」
未優「ありがとう」
未優 未優()を強く抱きしめる。
未優()「アリガトウ?」
未優「うん、ありがとう。
あなたがいてくれたから、
私はこうしてあなたを
抱きしめることが出来る。
もういいの、
もう自分を殺さなくていいの」
未優()「もう私いらない?」
未優「ううん、これからも一緒にいて」
未優()「一緒に?」
未優「うん、一緒に幸せになろう」
未優()「いいの?」
未優「うん。今までありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
我慢してくれてありがとう。
みんなと一緒に生きよう。
もう一人じゃないから」
未優()「うん」
明 未優の手を掴む。
立花「明!」
明 「団長!」
智史「僕もいる」
明 「二人とも」
立花「引き上げるわよ」
伙音「未優!」
勇介「お前ら! 今引き上げてやる!」
明 未優ともに
引き上げられる。
明 「助かった」
未優「ゲッホゲッホ。
みんな・・・ごめんなさい、
私のせいでこんな」
未優 震えた声。
立花「悪いと思うなら、思考しなさい。
今やるべきことは涙で視界を
曇らせることでも、
塞ぎ込むことでもないわ。
現実を見なさい。
どうすべきかを探しなさい」
智史「未優、僕は言葉を
もっと選ぶべきだった。
傷付けるようなことを
言ってすまなかった」
勇介「うそ、智史が謝るだと⁈」
智史「うるさい。
僕だって、悪いと思ったことは
謝罪する。それが仲間なら尚更だ」
伙音「仲間」
智史「なんだ?」
勇介「いーやーそっちも何かあったようで」
智史「そっちもということは、
お前たちにも何か
あったということだな」
勇介「げっ」
伙音「ばか」
未優「みんな・・・」
未優()「許さない、お前だけ!
そうやって、みんな私を、
独りにする!」
勇介「黒いモヤが掛かった未優。
なんだアレ、バケモノか?
さっきの伙音よりひどいぞ」
伙音「醜い未優」
勇介「ありゃなんだ?」
智史「あれは負だ」
明 「負?」
智史「人間の負の感情、ネガティヴの顕現」
勇介「なるほどな」
勇介 伙音の顔を見る。
伙音「なによ?」
勇介「変な顔」
智史「溜め込まれ、否定された感情は
醜い感情へと昇華する。
それがアレだ。
否定したところで、消えはしないが、
認めることも出来はしない。
そうしなければ、
精神が保てなかった、
そうでもしなければ、
生きていけなかった」
未優()「許さない。許さない、そんなこと!
お前だけ幸福なんて‼」
勇介「じゃあ、この黒い海も」
智史「おそらく、これは僕ら全員の負だ。
生半可な覚悟で飛び込めば
呑み込まれるぞ」
立花「でも、ちょっと待って。
楓の魔法ありきの世界よね?」
智史「そうなる」
立花「それなら生きたいって
強く願うだけじゃダメなの?」
智史「それが出来たら
遠の昔にお前は帰還してるだろう」
立花「それもそうね」
未優()「私は、また私はああ!!!」
智史「あれをどうにか出来れば、あるいは」
立花「それなら話は簡単ね、
未優モドキをぶっ飛ばしに行くわよ」
勇介「この黒い波の中を?
しかも、あれ未優だろう」
立花「違うわ。あれは生きるために
生み出された忌むべき存在よ。
未優、いいわね?」
未優「わからない」
未優「(M)こんな時まで、
私は自分がどうしたいのか、
分からなかった」
未優「認められない苦しさを知った。
否定される辛さを知った。
褒められない悲しみを知った。
必要とされない寂しさを知った。
独りぼっちの怖さを知った」
智史『醜い感情。
否定したところで、消えはしない』
未優()『独りは嫌』
立花『生きるために生み出された
忌むべき存在』
未優()『利用するだけ利用して』
明 『悩んで一生懸命生きてるのに、
報われないなんて有り得ないからさ。
だって理不尽じゃん』
未優()『私がどれだけ頑張ったか!
私がどれだけ苦しんだか‼
誰も私を理解してくれない・・・
誰も私を見てくれない・・・
私はここにいるのにっ‼』
未優 前に出る。
伙音「未優?」
未優「ごめんなさい、立花ちゃん。
こんな時にワガママなこと言うけど、
いい?」
立花「なに?」
未優「私、あの子を助けたい」
立花「未優・・・いいわ。
そのワガママに付き合ってあげる。
ただし、口にしたからには
責任を持ちなさい」
未優「責任?」
立花「必ず助けること、いいわね?」
未優「うん」
智史「方針は決まったな。
では、立花、いや、団長。指示を」
立花「あいや、任されて!
今回のミッションは、二つ。
未優を未優()のところまで運ぶこと。
そして、全員で帰還することよ。
眼前には感情の奔流!
恐怖の大海原!
それでも明日を望むなれば、
その手に舵を取りなさい‼
姫椿大学劇団○○、
必ず生きて帰るわよ‼」
全員「おお‼」
勇介「伙音、まだ怖いか?」
伙音「大丈夫。今は勇介がいるから」
勇介「そうか」
明 「んじゃ、おっ先!」
明 負の海に飛び込む。
【SE 着水音】
勇介「バカ!
この流れの速さ、さすがに!」
明 「ぷはっ俺が
負の感情に流されるもんか」
勇介「さすがに笑うわ。続くぜ」
【SE 着水音】
伙音「私だって!」
【SE 着水音】
立花「行くわよ、智史」
智史「遅れるな」
立花「あんたこそ、着地お願い!」
【SE 着水音】
立花「おいで、未優!
私と智史が台になって上げるから、
勇介のところまで飛びなさい」
未優「え、でも・・・」
立花「未優の望むことなら、
私は惜しみなく力を貸すわ!
だから、あなたも
遠慮なく私を使いなさい!」
未優「う、うん!」
未優 飛ぶ。
勇介「うそだろ、飛びすぎ!
受け止められ・・・
まずい、倒れる!」
勇介 後ろに倒れそうになる。
伙音「大丈夫」
伙音 勇介の後ろに回り込む。
勇介「伙音」
伙音「支えられてるだけの私じゃない」
勇介「そうだな。飛べ、未優!」
未優「うん!」
未優 踏み違える。
未優「うそ⁉ 方向がズレて・・・」
明 「間に合えええぇぇぇーーー!」
未優「明」
明 「大丈夫?」
未優「うん、明が受け止めてくれたから」
明 「この距離、届くかな・・・いや。
よいしょっと。
強い想いが叶う世界なんだったら、
いっそ!」
未優「え、うそ。
うそだよね、投げないよね、明!」
明 未優を担ぐ。
明 「せーーの! 行ってこーーーい!」
未優「いぃぃやぁぁぁぁああああーーーー」
明 未優を投擲。
立花「何年も人を
縛り付ける言葉はもはや呪いよ」
智史「それを解くのもまた
言葉だというのもな」
勇介「俺の言葉に嘘はない」
伙音「知ってるよ、ずっと、
勇介はそうだった」
勇介「届け」
伙音「届いて」
智史「届け」
立花「届きなさい」
明 「届けえええぇぇぇーーー!」
未優「届いた!」
未優 未優()に抱きつく。
未優()「触れるなぁ!」
未優「分かってる、
近づかれるのが怖いこと。
触れられることが怖いこと」
未優()「優しい言葉なんて要らない、
期待なんてさせないで。
もう私を苦しめないで」
未優「苦しかったよね、
ずっと独りでこんなこと」
未優()「苦しかった。辛かった」
未優「誰もが苦しんで生きてるから、
苦しいなんて言えなかったんだよね」
未優()「こんな未来なら
生まれたくなんてなかった」
未優「ごめんね、辛いよね。
自分をその手で
殺さなくちゃいけないなんて」
未優()「生きていたくない」
未優「ありがとう」
未優 未優()を強く抱きしめる。
未優()「アリガトウ?」
未優「うん、ありがとう。
あなたがいてくれたから、
私はこうしてあなたを
抱きしめることが出来る。
もういいの、
もう自分を殺さなくていいの」
未優()「もう私いらない?」
未優「ううん、これからも一緒にいて」
未優()「一緒に?」
未優「うん、一緒に幸せになろう」
未優()「いいの?」
未優「うん。今までありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
我慢してくれてありがとう。
みんなと一緒に生きよう。
もう一人じゃないから」
未優()「うん」
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