ひとりぼっちの嫌われ獣人のもとに現れたのは運命の番でした

angel

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8章

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優雅に腰を折り礼をしていたシャウデボクトが、俺が名乗った途端、後ろに倒れ尻もちをついてしまった。

その様子を見て、大勢のクウガ族たちがざわめく。



唖然とした顔で、俺を見上げるシャウデボクトの顔がみるみる赤らんでゆく。


立ち上がり、ヴァーゲン箱型の乗り物から地に下りた俺が手を差し出し

「だいじょうぶですか?」

と問いかけるとクウガ族たちがどよめいた。



ガクガクとおぼつかない足取りで体勢を直し、服従の礼を取るシャウデボクトが地に額をこすりつけ


「--------御身にわが生涯の忠誠を捧げます!!--------」


響き渡る大声でそう宣言した。


見渡す限りのクウガ族たちも、同じ言葉を唱和する。


差し出した手を引っ込め、どうしたものかと振り向くと永遠とわがピョコンと顔を出した。

大声に驚いたのか白い大きな耳がペショッとなっている。


「おいで」


呼ぶとすぐさま駆けてきて抱き着く。
着せられた、幾重にも重ねられた軽やかな衣装が、ふんわりとたなびく。

永遠とわが見えた途端、おぉ…と低いうなり声が広がってゆく。

「おじーちゃん、だいじょぶ?」


シャウデボクトが顔を上げると、顔中に涙があふれ出て皺のある顔が歪んでいる。

おじーちゃんとは、さすがに失礼ではないかと諌めようとすると

「白のつがい様にも、全身全霊をかけてお仕えさせていただきます」

ワナワナと震える手を固く握りしめ、満面の笑顔で宣言した。






ヴァーゲン箱型の乗り物から降りた俺と永遠とわ千早ちはやを、宰相が先導し王宮統括長シャウデボクト・ 王宮統括補佐テルフィエンデが後に続き、数多のクウガ族・クテニ族の警護の者と侍従であろう者たちが続く。

黒くそびえ立つ王城の中は、豪華絢爛の一言だった。

見たこともないほどの高さの天井には絵画が埋め込まれ、点在する太い石の円柱の柱には、複雑な彫刻が施されている。
その間隔は広く、このような大きさの建物を支えていられるのか不安になるが、自分の無知をさらけ出すだけなのであえて聞かずに通り過ぎる。

黒い石造りの外観とは違い、内部はルンガ色の絨毯が敷かれ、天井からは何ムタレあるのかという長さの真っ白な薄布が垂れ下がる。

円形の広間に幾つも見える扉はどこに続いているのか、興味津々な永遠とわが俺に抱かれながらもキョロキョロと瞳をめぐらせる。


前方に見える扉をクテニ族の侍従がしずしずと開くと、また広い場所に続き、それがとんでもなく幅の広い廊下だと気づいた。

等間隔で立つ柱の前には、警護であろうクウガ族が立ち、通り過ぎる俺たちに目礼をする。

装飾の優美さに目を奪われつつ、いくつもそのような扉を超えた先は外だった。

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