ひとりぼっちの嫌われ獣人のもとに現れたのは運命の番でした

angel

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7章

6

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羨望のまなざしのクウガ族であろう親子。

何族かわからぬが物の陰からコッソリとこちらを伺うもの。

数多くの街人たちが動きを止め俺たちを見ていた。


「くおん~」

大きな白い耳をピコピコさせながら永遠とわの指さすほうを見ると、店先で何かを焼いているのが見え、香ばしい匂いが漂ってきた。

「あれは串焼きか?」

「いいにおい、あれたべるの~」

グイグイと俺の腕を引っ張る永遠とわだが、白い街での食事すら幾人もの毒見ののち出されていたと聞いていたから、さすがに通りすがりの店での飲食は無理だろう。

永遠とわ、今すぐに食べるのは無理だから買って帰ろう?」

キョトンとした顔で見上げる永遠とわの瞳が悲しみに染まってゆき、楽しげだった口元がへの字になる。

かわいそうだが仕方がないことだ。


「いいにおい、おいしそうのに…」

グズグズいう永遠とわ


「ワガママいけないんだぞ。後で食べれるから帰るまで我慢しろよ」


千早ちはやも言い聞かせてくれる。

唇を尖らせいい匂いのする店先を見つめる永遠とわの前に、グニスタが進み出て跪く。


「あの店でございますね。すぐにご案内いたします」


驚いて見下ろす俺の瞳を見つめ返したグニスタが、大きく頷く。


「ほんちょに?いますぐ、たべていーの?」


グニスタと俺を交互に見ながら、満面の笑みを取り戻した永遠とわが嬉しさに飛び跳ねた。




案内された店内は、間口の広さに比べ奥行きが広く、落ち着いた飴色の木材でできた机と椅子が、こじんまりとした風情のある中庭に面して配置されている。

俺と永遠とわ千早ちはやが並んで座り、あちこちに警護のクウガ族とクテニ族が配置につく。

店の奥へと消えていたグニスタが、何族かわからない大きな丸い耳の前掛けをかけた店主であろう男を伴って戻ってきた。

座ったままチラリと店主を見ると、すぐさま板張りの床に土下座してしまった。





「おいちぃ~やね~」

初めて見るものだが、もっちりとしてとてもおいしい。

これはカルーペのように、カメグを練って作ったものであろう。
似たようなものを母さんがよく汁に入れてくれていたが、店先で焼いているのを見ていたところタレをぬって香ばしく焼いていた。

少しづつ食べる永遠とわを見ると、頬がスケリの実のように色づき、モッチャモッチャと咀嚼している。

気に入ったものは、少しづつよく噛んで食べるのが永遠とわのくせだ。

「ほんとだウメー」

一皿に3つづつ乗っていたのに千早ちはやはすでに食べ終え、ガビエ茶も一気に飲み干していた。

俺も1つ口に放り込み、口中に広がるタレのうまさに目を閉じる。

「うまいな」

先ほども土下座をしてやめさせるのに苦労したのに
俺の一言に部屋の隅に立っていた店主が再び土下座をしてしまった。





永遠とわさまはすべての生き物に愛され惹きつけてしまうのです」

俺たちしかいない店内でグニスタが静かに話し出す。


--------そりゃ永遠とわは愛らしすぎるからな

フムと納得した俺にグニスタは続ける

「代々の白のつがい様も皆さまそうでございましたが、永遠とわさまはこのように屈託なく無邪気に誰とでも打ち解けてしまうお方でありますゆえ、距離感を誤ってしまうものも発生してしまいます」


--------距離感を誤る?


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