ひとりぼっちの嫌われ獣人のもとに現れたのは運命の番でした

angel

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7章

8

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「わかったから座ってくれ」

すぐに服従の礼とやらをしてしまうクウガ族たちにはいつまでたっても慣れない。

座り直したグニスタがガビエ茶を一気に飲み干しフゥと額の汗をぬぐった。

「嫌というわけじゃないんだが、そこまでしてもらうこともないんじゃないかと思っただけで…理由を聞いて理解した。苦労をかけるがこれからも永遠とわをよろしく頼む」

またもや椅子から降りそうになるグニスタをあわてて留めた。




食べ終わり退屈したのか、中庭に出て石で遊ぶ永遠とわ千早ちはやを見つめながら頬杖を付き、グニスタに次の疑問を問うてみた。

「急にこんな店に入って飲み食いしてもよかったのか?」

白い街では幾人もの毒見役を経て、ようやく俺たちの口に入る段取りだったのに。
不思議に思い聞くと、思わぬ返答が返ってきた。

「この街に現在居住しておるものはすべて身元を把握済みでございますし、素行が少しでも悪いものは別の街に隔離しております。
 街中の飲食店の食べ物は前もって検分・毒見がすんでおりますし、当然この店でお出しするものも前もってしております上に、先ほどもお出しする直前に毒見はすんでおります故ご安心ください」

こともなげに言うグニスタに絶句した。

--------この大きな街の?すべての人々を検分し素行の悪い者は隔離?

今日にでも出立し王都に向かうはずで、千早ちはやが街を探検なんて言い出さなければ徒労に終わったであろうことを…

「そのようなことをして恨みをかったりしないのか?」

いきなり来て素行が悪いからと移動させられ隔離などと。


「隔離といいましても『人としてまっとうに生きるには』とういう再教育を兼ねて衣食住を完備した施設で過ごしてもらっておりますし、それに見合った報奨金も出ます。酒におぼれたものなどは期間が長くなりましょうが、その者たちのためにもなっておりますので、ご心配には及びません」

街の治安維持の一環でもあるのなら、それはそれでよいことなのだと納得した。


--------しかし


一体どれくらい前から計画して、そしてこの先行くかもしれない場所すべてで同じようなことが--------?


寒くもないのにブルリと体が震えた。




(忌み嫌われ凍える山頂で死にゆくしかなかった俺に…)


気づけば室内の警護のクウガ族の数が増えていて、永遠と千早のいる中庭にも隠れるように警護の者が配備されていた。


(こんなにも大事にしてもらえて俺はその恩に報いることができるのか--------?)

膝の上で握りしめていた拳に力が入った。
 


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