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13章
うまくできないから② 海瑠side
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ウッドデッキに小皿を置きパンくずやお米を入れておくと、小鳥や小動物が来るようになった。
日がたつにつれ表情の硬かったしょーちゃんが笑顔を見せるようになり、少しづつ俺から離れられるようになったことは喜ばしいことだ。
なのに…
この世界には俺としょーちゃんしかいないような閉塞感が幸せだった。全力で俺に頼り甘えてくるしょーちゃんを24時間独り占めに出来たことが嬉しかったのに。
渉と過ごした俺の知らないしょーちゃんの時間が俺を嫉妬させる。俺以外に頼り、安心して暴言を吐くしょーちゃんが許せなくなる。
一生このままでいいわけないのはわかってるのに、自分の狭量が嫌になる。右腕の麻痺がずっと治らなければいいのになんて悪い考えがよぎる。
たこ焼き機は洗いにくいな。こんなもん…買いたくもなかった。なんて八つ当たりまでしてしまう。
俺に隠すように渉に渡されたものをポケットにしまったしょーちゃん。ニヤニヤと見てくる渉にもムカつき、殴ってしまわないように拳を握りしめるのが大変だった。
ふっ…と笑いが漏れる。俺ってしょーちゃんが絡むとかっこ悪くなっちゃうな。
しょーちゃんだけだ。俺をこんなつまらないただの一人の男にしてしまうのは。
洗い終え手を拭きながら壁の掛け時計を見る。
(遅いな…)
いつもならお風呂から出てきててもおかしくない時間。
ザワリと嫌な予感がよぎる。
たまに痛そうに頭を押さえてる時があるしょーちゃん。
『なんでもない』って言うけどもしかして……
風呂場に向かい脱衣所のドアの前に立つと何かが聞こえてきた。
「んっ…あっ、……あ…ぁ……」
かすかな水音に混じる声が官能的で一気に鼓動が早まる。
「かぁ…ぃる。んんっ。あふっ……」
だめだ…開けちゃ。だめだ…
細く開けた扉の向こうに広がる光景は、ツルの恩返しのように見てはいけない光景だった。
日がたつにつれ表情の硬かったしょーちゃんが笑顔を見せるようになり、少しづつ俺から離れられるようになったことは喜ばしいことだ。
なのに…
この世界には俺としょーちゃんしかいないような閉塞感が幸せだった。全力で俺に頼り甘えてくるしょーちゃんを24時間独り占めに出来たことが嬉しかったのに。
渉と過ごした俺の知らないしょーちゃんの時間が俺を嫉妬させる。俺以外に頼り、安心して暴言を吐くしょーちゃんが許せなくなる。
一生このままでいいわけないのはわかってるのに、自分の狭量が嫌になる。右腕の麻痺がずっと治らなければいいのになんて悪い考えがよぎる。
たこ焼き機は洗いにくいな。こんなもん…買いたくもなかった。なんて八つ当たりまでしてしまう。
俺に隠すように渉に渡されたものをポケットにしまったしょーちゃん。ニヤニヤと見てくる渉にもムカつき、殴ってしまわないように拳を握りしめるのが大変だった。
ふっ…と笑いが漏れる。俺ってしょーちゃんが絡むとかっこ悪くなっちゃうな。
しょーちゃんだけだ。俺をこんなつまらないただの一人の男にしてしまうのは。
洗い終え手を拭きながら壁の掛け時計を見る。
(遅いな…)
いつもならお風呂から出てきててもおかしくない時間。
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たまに痛そうに頭を押さえてる時があるしょーちゃん。
『なんでもない』って言うけどもしかして……
風呂場に向かい脱衣所のドアの前に立つと何かが聞こえてきた。
「んっ…あっ、……あ…ぁ……」
かすかな水音に混じる声が官能的で一気に鼓動が早まる。
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だめだ…開けちゃ。だめだ…
細く開けた扉の向こうに広がる光景は、ツルの恩返しのように見てはいけない光景だった。
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