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勝手に魔王様にされました
プロローグ
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冴えないサラリーマン夢瑪 舞桜の土曜の朝は決まっている。味噌汁を出汁から作り、鮭とだし巻き卵を焼く。そして土鍋から艶々の白米をお椀に装うのだ。テーブルにクロスを敷き、1品1品並べるとまるで宝石のように輝いて見えた。
じゅわっとだしが出る卵を食べ、土鍋ゆえか普段と違って見える白米を口に運ぶ、そして自分好みに皮がパリッとした鮭をほぐし、ふわっと味噌が香る味噌汁で一息つく、その完璧なる和食を土曜日の朝に食べた時にやっと休みになった事が実感できる。普段の嫌な事も忘れて幸せだと思える土曜日の朝はその日崩れた。
「ここがいい」
耳元でそう聞こえた瞬間瞬きをする暇もなく周りが暗くなった。電気が消えたのかと思ったが足元から落ちる感覚がした。正確には落ちると言うのは正しくないのかもしれない。一瞬だが何かに引っ張られた気がするのだから。ズブズブと沼にはまるように体が沈んでいく。思わずうわぁと叫びながら目を閉じたらどこからか声が聞こえる。
「毎日つまらなさそうに生きておるし、我に肉体をよこせ。代わりに我の肉体をやろう。感謝せよ」
偉そうな声だなと思い目を開けるとそこはきらびやかな広い空間だった。まるで城のような豪華さだった。
「ここは…?」
ぽかんと口を開けたままぼーっと呆けてしまう。しばらくするとコンコンとノックがなった。舞桜が声をかける前にドアが開く。
「魔王様、お食事の用意ができましたのでお迎えにあがりました」
ビシッとした執事ぽい服の美青年がこちらを見てくるので、あたりをキョロキョロと見渡す。すると、美青年は何かに気がついたのか、ぽんっと手をならした。
「あぁ、今日はあの日でしたか」
美青年はポケットから手紙を取り出し、渡してきた。舞桜はとりあえず読むことにした。
『我の体をやる。代わりにお前の体を頂いた。
詳しくはこの手紙を渡すであろうルシフェルに聞くが良い。
今日からお前が魔王アルリムだ。』
手紙にはそう書かれていた。意味がわからなく、ルシフェルなる人物であろう彼に聞こうと顔を上げると、豪華な椅子に足を組んだ黒髪の男が目の前にいた。男は長い髪が椅子からはみ出しており、地面までついてしまっているが気にしていなさそうだった。しかし、そんな事よりも気になるのは頭にある角とピンっとしている尻尾だった。舞桜は急に男が現れた事に驚く、すると彼も驚いた表情をした。
「えっ…?」
「鏡でございます」
手を上げると黒髪の彼も手をあげる。思わずガバッと立ち上がる。すると、相手も立ち上がった。
「もしかしなくても…」
恐る恐るルシフェルの方を向くと、こくりとうなずかれた。
「貴方様のお姿です」
じゅわっとだしが出る卵を食べ、土鍋ゆえか普段と違って見える白米を口に運ぶ、そして自分好みに皮がパリッとした鮭をほぐし、ふわっと味噌が香る味噌汁で一息つく、その完璧なる和食を土曜日の朝に食べた時にやっと休みになった事が実感できる。普段の嫌な事も忘れて幸せだと思える土曜日の朝はその日崩れた。
「ここがいい」
耳元でそう聞こえた瞬間瞬きをする暇もなく周りが暗くなった。電気が消えたのかと思ったが足元から落ちる感覚がした。正確には落ちると言うのは正しくないのかもしれない。一瞬だが何かに引っ張られた気がするのだから。ズブズブと沼にはまるように体が沈んでいく。思わずうわぁと叫びながら目を閉じたらどこからか声が聞こえる。
「毎日つまらなさそうに生きておるし、我に肉体をよこせ。代わりに我の肉体をやろう。感謝せよ」
偉そうな声だなと思い目を開けるとそこはきらびやかな広い空間だった。まるで城のような豪華さだった。
「ここは…?」
ぽかんと口を開けたままぼーっと呆けてしまう。しばらくするとコンコンとノックがなった。舞桜が声をかける前にドアが開く。
「魔王様、お食事の用意ができましたのでお迎えにあがりました」
ビシッとした執事ぽい服の美青年がこちらを見てくるので、あたりをキョロキョロと見渡す。すると、美青年は何かに気がついたのか、ぽんっと手をならした。
「あぁ、今日はあの日でしたか」
美青年はポケットから手紙を取り出し、渡してきた。舞桜はとりあえず読むことにした。
『我の体をやる。代わりにお前の体を頂いた。
詳しくはこの手紙を渡すであろうルシフェルに聞くが良い。
今日からお前が魔王アルリムだ。』
手紙にはそう書かれていた。意味がわからなく、ルシフェルなる人物であろう彼に聞こうと顔を上げると、豪華な椅子に足を組んだ黒髪の男が目の前にいた。男は長い髪が椅子からはみ出しており、地面までついてしまっているが気にしていなさそうだった。しかし、そんな事よりも気になるのは頭にある角とピンっとしている尻尾だった。舞桜は急に男が現れた事に驚く、すると彼も驚いた表情をした。
「えっ…?」
「鏡でございます」
手を上げると黒髪の彼も手をあげる。思わずガバッと立ち上がる。すると、相手も立ち上がった。
「もしかしなくても…」
恐る恐るルシフェルの方を向くと、こくりとうなずかれた。
「貴方様のお姿です」
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