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二章 レベル50までの道のり
27 もう一人のお見舞い者
「つ、ツバキさん?」
「ヴァイス様…次の長期休みしばらくギルドに泊まらさせていただきたいのですがよろしいでしょうか?」
「次ってことは…夏?」
「はい」
学園には夏に長期休みがある。日本での夏休みと同じような物で一か月のお休みだ。夏だと勉強に身が入らないという事もあるが、それよりも山籠もりならぬダンジョン籠りや、滝行ならぬ魔法行がおこなわれる事が多い。
理由は簡単で、中等部、高等部の2学年のみ行われる秋の討伐大会と冬の部門別トーナメントで優秀な成績を残したいからだろう。なぜ2学年のみなのかは進路に関わるからだ。この二つの成績でそれぞれに合った場所に振り分けられる事になる。
女の子ならそれこそ、高等部に入学せずに政略結婚もある。貴族の子なら特に。だからこそ皆必死なのだが、俺や、ツバキにはそんなの関係ないのだが……。
「まぁ、夏休暇だし、俺に聞かないでもいいけど?」
「ありがとうございます。私優勝目指して頑張りますわ」
「優勝?」
「はい」
ニコッと笑ったツバキは今日一の笑顔だった。
「それでは今日はこの辺で」
「あ、あぁまたね」
「また」
そう言ってパタンと閉められた扉が再び開く。
「ん?忘れ……ルイ?」
入ってきたルイが人差し指を唇に当てる。
「しー。内緒できたんだ。男子禁止なんだよ」
「お、おぅ。しーな」
つられて俺も人差し指を唇に当てて同じポーズを取った。話しやすくするためか、ルイがベットの脇に腰掛ける。
「どうやってここに?」
「ツバキに頼んで。心配だったから」
ルイが俺のおでこと自分のおでこをコツンっと当てる。ち、近くない?? 何故か顔が熱くなった。赤くでもなっているんだろうか。
「ん、ちょっと暖かいけど熱はないね」
「風邪ではないし」
まだ受け止められてない現実にちょっと嫌気がさしてムッとして答えてしまったが、ルイは気にしてないようだった。
「そうだったね。シュヴァが痛いのに何もできないなんてって悲しんでたよ。後、引き離されて怒ってた。ダリアになんか言われて大人しくなってたけど」
「ははっどの場所でも母は強しだな」
「そうだね」
少し寂しそうな顔でルイが笑う。ルイは母親と幼い頃から別々だからだろうか。胸のあたりがギュギュッとする。
「よしよし」
「ど、どうしたの? 急に」
頭を撫で回す俺にルイが驚いた目でこっちをみる。目が合う。できるだけ優しく聖母のように笑ってやるよ。寂しくないようにな。
「なんとなく? シュヴァがいなくてもふもふがたりないんだ」
ニコッとエンジェルスマイルにルイは……手をガシッと掴んだ。あれ? 思ってたのと違くない? ここはママンってなるところじゃなかった??
「へ~シュヴァ"の"頭をよくなでてるって事?」
なんか急に機嫌悪くない?
「え、あぁそうだな。あいつ犬だし」
「犬……確かに」
なんか納得したのかガシッと掴まれた手が離される。そしてルイが俺を横に寝かせるた。
「体調悪いのに手掴んじゃってごめんね」
そう言って顔が近づいてきた。そっと唇がおでこにふれた。
「そろそろ帰るね」
パタンっと扉が閉まる。しばらくぼーっとしていたが、はっと意識が戻ると顔がかぁっと赤くなるのがわかった。
「えっえっ? どこか式の挨拶?」
デコチューってどこの少女漫画だよ。挨拶か、お呪いとしても恥ずかしい。
「ルイも恥ずかしかったりしないのかね」
俺はルイがふれたおでこを抑えながら呟いた。今日は痛みに悩まされることも無く眠れそうだった。
「ヴァイス様…次の長期休みしばらくギルドに泊まらさせていただきたいのですがよろしいでしょうか?」
「次ってことは…夏?」
「はい」
学園には夏に長期休みがある。日本での夏休みと同じような物で一か月のお休みだ。夏だと勉強に身が入らないという事もあるが、それよりも山籠もりならぬダンジョン籠りや、滝行ならぬ魔法行がおこなわれる事が多い。
理由は簡単で、中等部、高等部の2学年のみ行われる秋の討伐大会と冬の部門別トーナメントで優秀な成績を残したいからだろう。なぜ2学年のみなのかは進路に関わるからだ。この二つの成績でそれぞれに合った場所に振り分けられる事になる。
女の子ならそれこそ、高等部に入学せずに政略結婚もある。貴族の子なら特に。だからこそ皆必死なのだが、俺や、ツバキにはそんなの関係ないのだが……。
「まぁ、夏休暇だし、俺に聞かないでもいいけど?」
「ありがとうございます。私優勝目指して頑張りますわ」
「優勝?」
「はい」
ニコッと笑ったツバキは今日一の笑顔だった。
「それでは今日はこの辺で」
「あ、あぁまたね」
「また」
そう言ってパタンと閉められた扉が再び開く。
「ん?忘れ……ルイ?」
入ってきたルイが人差し指を唇に当てる。
「しー。内緒できたんだ。男子禁止なんだよ」
「お、おぅ。しーな」
つられて俺も人差し指を唇に当てて同じポーズを取った。話しやすくするためか、ルイがベットの脇に腰掛ける。
「どうやってここに?」
「ツバキに頼んで。心配だったから」
ルイが俺のおでこと自分のおでこをコツンっと当てる。ち、近くない?? 何故か顔が熱くなった。赤くでもなっているんだろうか。
「ん、ちょっと暖かいけど熱はないね」
「風邪ではないし」
まだ受け止められてない現実にちょっと嫌気がさしてムッとして答えてしまったが、ルイは気にしてないようだった。
「そうだったね。シュヴァが痛いのに何もできないなんてって悲しんでたよ。後、引き離されて怒ってた。ダリアになんか言われて大人しくなってたけど」
「ははっどの場所でも母は強しだな」
「そうだね」
少し寂しそうな顔でルイが笑う。ルイは母親と幼い頃から別々だからだろうか。胸のあたりがギュギュッとする。
「よしよし」
「ど、どうしたの? 急に」
頭を撫で回す俺にルイが驚いた目でこっちをみる。目が合う。できるだけ優しく聖母のように笑ってやるよ。寂しくないようにな。
「なんとなく? シュヴァがいなくてもふもふがたりないんだ」
ニコッとエンジェルスマイルにルイは……手をガシッと掴んだ。あれ? 思ってたのと違くない? ここはママンってなるところじゃなかった??
「へ~シュヴァ"の"頭をよくなでてるって事?」
なんか急に機嫌悪くない?
「え、あぁそうだな。あいつ犬だし」
「犬……確かに」
なんか納得したのかガシッと掴まれた手が離される。そしてルイが俺を横に寝かせるた。
「体調悪いのに手掴んじゃってごめんね」
そう言って顔が近づいてきた。そっと唇がおでこにふれた。
「そろそろ帰るね」
パタンっと扉が閉まる。しばらくぼーっとしていたが、はっと意識が戻ると顔がかぁっと赤くなるのがわかった。
「えっえっ? どこか式の挨拶?」
デコチューってどこの少女漫画だよ。挨拶か、お呪いとしても恥ずかしい。
「ルイも恥ずかしかったりしないのかね」
俺はルイがふれたおでこを抑えながら呟いた。今日は痛みに悩まされることも無く眠れそうだった。
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