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【番外編】ジン×デュラム
五話 ジンの後悔 *無理矢理表現
孤児院の裏口の前。
この土地に踏み入れただけで先生の存在を感じ、楽になっていたはずの体が唐突に熱くなった。
会場でのふわふわとした高揚感なんか比ではない。
俺は扉を叩くのを躊躇した。
男は0を1にできないと言っていた。
先生以外に興味のない俺には効果がないということだ。
だが、1を100にできると言った。
もしこのクスリが先生への押し殺している欲を、本来の姿へ戻すとしたら?
「お帰り、ジン」
「せ、先生!?」
俺が考え込み棒立ちになっていたら、突然、眼前の扉が開かれた。
なんで、と思ったが、先生は勇者で普通の人間と違う身体能力があるんだ。
俺が馬車からおりて近付く音や気配に気付かないはずがない。
「思ったより早かったな。夜の外は冷えるだろ? 早く入りな」
先生は俺を見て微笑み、俺の早めの帰宅を喜んでくれている事がわかる。
ただそれだけなのに、俺の下半身に衝動が走る。
普段から清潔な良い匂いのする先生だけど、今はその香りが凶器に思えた。
いつもと変わらない先生を見たことで、仕事の緊張から解き放たれたという安堵が俺を一気に襲った。
それが悪い方向に作用し、緊張の糸と共に理性の糸まで切ってしまったらしい。
もはやクスリを言い訳にしていいのかもわからなかった。
無いものを呼び起こすことができない事は自分の身で経験したのだ。
つまりこの行動は紛れもなく俺の欲望だった。
「……先生……ッ」
俺は室内へ入るなり、先生を背後から抱きしめ、目の前のテーブルに上体を押し付けた。
「ちょ……ジン、どうした?」
先生は背後から体重をかけ密着している俺に抵抗することなく声をかける。
俺は先生の項に唇を這わせた。
「うわっ……なに、くすぐってぇよ……」
石鹸のいい香りが髪からする。
それだけじゃない、先生の体からする優しい匂いも鼻腔をくすぐる。
いつもだったら落ち着くはずの匂いが、今は俺の情欲を刺激するだけだった。
首元の広いタオル生地の服のお陰で、少しズラすだけで先生の肩が大きくはだけて興奮する。
首筋を舐めると少し塩気を感じ、美味しそうだという衝動に抗えず、肩口に歯を立てた。
「あっ、ジン……あ、跡は、ダメだ」
跡、と言われて気付いた。少し強く吸うだけで、しばらく消えない跡を付けられるのだ。
先生を汚してはいけないと思っていたのに、本当はずっと俺だけの証を付けたかった。
ダメだと言われたのに、俺は先生の肩に吸い付き、いくつも鬱血させた。
跡を付けられた事をわかっているはずなのに、先生は何も言わなかった。
赤い印をつける事に満足した俺はとうとう先生の下に手を掛けた。
「ま、待って……そ、れは……ッ」
ボタンを外し、ファスナーを開き、下着と共にずり下げた。
もう何も考えられなかった。
俺ははち切れそうな程膨らんだ欲望を取り出し、先生の谷間へ押し当てる。
ぬるぬるとしたソコは先端が触れただけでとても温かくて気持ち良かった。
俺は何も考えず、勢いよく欲望を突き立てた。
「ヒ……ッ! んぁ、は、あ……ん、くっ……」
聞いたことのない先生の声が聞こえる。
荒い息遣いと、ガタガタと揺れて軋むテーブルの悲鳴が部屋に響く。
きもちいい、きもちいい、もっとしたい、ほしい、だしたい、よごしたい。
そんな動物的な本能が俺を支配して、精を吐き出すためだけの乱暴な動きを繰り返す。
「あっ、ぐ……はぁ、うぅッ」
中を突く度に聞こえる先生の声が、俺の脳を甘く痺れさせる。
自分自身が何をしているのかもよくわからなくなり、ただ快楽のみを求め、気が付けば射精していた。
先生の中に全て出し切った後、少しだけ正気に近付いたように思う。
頭の靄が薄れたはずなのに、先生を汚してしまったという気持ちは生まれても、興奮は更に増していた。
「ジン……」
ハァハァと大きく息をする先生が俺を見ようと振り向く。
こんな状況でも先生の顔には微笑みが浮かんでいた。
だが、強姦されてそんな表情を見せるなんておかしい。これはクスリが見せている都合の良い幻覚かもしれない。
幻影だろうと、先生の潤んだ瞳にズクリと俺の下半身に血液が集まるのがわかる。
まだまだ衰えない昂ぶりは、クスリの効果なのか、俺の本能なのかはもう問題ではなかった。
どっちであっても、俺が先生をもっと犯したいという衝動に抗うつもりがなかったからだ。
再び腰を動かすと、先生が熱を帯びた声を漏らす。
「あぁッ……は、あ……んっ」
更に奥を穿ちたくて腰を限界まで密着させる。
抜けないギリギリまで引いて、さっきよりも勢いよく打ちつけると、その動きに合わせて俺の出した精液が溢れ出た。
本当に先生を犯し、汚したのだという事実が視覚でも浸透してくる。
「はぁッ! あぐっ……うぁ、あっ!」
「せんせ……せんせぇ……」
「ジン……じんっ」
俺は止められない腰を動かし続け、何度も何度も精を放った。
それでも先生は一度も抵抗しなかったし、やめろとも言わなかった。
ただ優しく微笑むだけだ。
もう出るものがないという状態になった時には、外が明るくなり始めていた。
「あ……」
先生の中から出ていき、少し離れて惨状を見ると、先生の内腿には俺の精液が垂れ、床やズボンを汚している。
テーブルに突っ伏しぐったりした先生の姿は言い逃れのできないレイプ現場だった。
「ご……ごめん、なさい……」
震える声でそう言うのが精一杯で、先生の肩が動いたのを見て、俺はジリジリと後ずさっていた。
こんな時にというか、パニックになったからこその変な冷静さを発揮した。
先生は勇者だ。無尽蔵の体力がある。
俺の予想だと、先生は気絶もしないし、今も意識があるだろう。
「……ジン……」
「う、うぁ……!」
先生の声に、俺は幽霊でも見たような反応をしてしまう。
今、俺は先生と何を話せばいいのだ。
謝り倒すのか?
クスリのせいなんですって言うのか?
本当に最低なのは自覚しているし、夜通しの行為で寝不足なのもあったと思う。
正常な判断とは思えないが、俺はこんな状態の先生を放置して逃げ出していた。
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