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【番外編】本編小話
一話 ユタカとリズ様ラブホテルへ行く
結婚式も無事に終わり、俺とリズ様の結婚を知らぬ者はどこの世界にもいない周知の事実となった。
だからといって急激に日常が変化するなんて事はない。
しかし、高校生という立場でなくなった俺には一つの大きな区切りができた。
そう。『18禁』といわれるものが解禁されるのだ。
「リズ様、地球に遊びに行きませんか」
「断る気は無いが、一応目的を聞いておこうか」
森の自宅で寛ぐリズ様は俺を見て微笑んだ。
俺の事が愛おしいと柔らかい視線だけで伝わってくる。
もう結婚してるけど結婚してと叫びたい。
「リズ様愛してます」
「私もだ。ほらユタカ、もっと近くへ」
愛が溢れてしまった俺を優しく受け止めてくれるリズ様。
植物の繊維を編み上げたソファの隣を示されたので俺は大人しく座った。
リズ様の肩に頭を預けると、艶やかな長い髪から良い匂いがする。
草原を吹き抜ける風のような爽やかさに少しだけ落ち着いた。
「高校卒業した時からリズ様と行ってみたい所があってですね」
「ほう」
「ら、ラブホテルってわかりますか?」
俺がそう訊ねると、リズ様は少しだけ思案してからこう言った。
「交尾専用施設、だな」
「間違ってはいないんですけど……」
「ふふ、交尾なら今からでもできるではないか」
リズ様が俺の髪を撫でて、更に頬に手を滑らせる。
妖艶に微笑まれてしまえば俺の下半身に凄い勢いで血流が集まるのを感じた。
いつもは性的な事など感じさせない涼しい表情をしているのに、淫紋を自ら刻んでくれるくらいにリズ様はセックスが好きだ。
お誘いにも慣れてきた様子でこんなにも積極的に迫ってくる。
最高に幸せなのだが、このままでは話ができなくなりそうだ。
「ま、待ってください! 自宅とは違うからこそ行く意味があるんですよ!」
「ふむ、違うのか」
「俺も検索で得た知識でしかないので偉そうな事は言えませんが。ゲームができたり、カラオケができたり、部屋のデザインも凝っていたりとか、色々と凄いらしいんです」
行った事がないから単純に興味がある。
リズ様も好奇心が刺激されたようだ。
「遊戯場を備える意味はなんだ?」
「……遊びに行くっていう口実で連れ込めるように……?」
「普通に合意を得ろと思うが」
それはそうなんですが。
ストレートなお誘いが正しいとは限らないのが現代社会だ。
「恋愛上の駆け引きがあるんですよ多分。ほら、イーグルなんか絶対普通に誘っても嫌がるじゃないですか」
「あぁ……急速に納得した」
俺達は、完全に身体はファムエールに篭絡されているのに、ず~っと表面上は拒否を続けるイーグルの様子を思い浮かべた。
ああいうツンデレには、遠回りに見える誘いの方がスムーズに事が運ぶ良い具体例だ。
魔物にそういった駆け引きは必要ないが、魔城は色んな種族が集う場所なのだ。そういった需要もあるだろう。
魔城をより良くしたいリズ様は興味を持ってくれた。
「今はただ眠るのみの魔城の宿泊所を充実させ、誰もが利用しやすくする……というのは良いな。調査という名目でも興味が湧いた」
「じゃあ!」
「うむ。元より行かぬ選択肢は無いが、楽しみだな。特に来客の予定も無いし向かうのは今からでも良いぞ」
「すぐ行きましょう!」
食い気味に言葉をかぶせた俺にリズ様は小さく笑った。
「わかった。着替えるから待っていてくれ」
リズ様は俺の額に口付けてから立ち上がり、自室へ向かった。
ふわりとなびく長い髪を見送り、俺はムラムラとした気持ちを必死で落ち着かせようとする。
しかし、ネットで検索した時に見たコスプレ衣装レンタルやアダルトグッズ販売を思い出してしまってエッチな期待ばかり膨らんで何一つ落ち着く事がなかった。
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