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黒い森の魔女
名前 と 距離
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さて、すっかり遊び疲れて休憩中の子供たちが座り込んでいる隣、ノアという名を与えられた(のを名付け親である魔女はちょっと忘れられていた)馬の形をした精霊は主人に桶いっぱいの水を貰い大変ご機嫌だった。
「この村は水が綺麗なんだね」
「そうなの?」
「うん。この子、ある程度綺麗な水じゃないと飲まないから」
「ベッカーのおじさんたちも言ってたよ。美味しいお水で作るから美味しいパンが焼けるんだって」
「はは、違いない」
この村に来てからというもの、魔女は久しぶりに例の騎士以外の人間とまともに話していた。
彼女が住む辺りには村の人間は基本的に入ってこないし、何より彼女は人の中に居ることを嫌っていたから。
煩わしいとか、面倒だとかいう理由ではない。
わざわざ近くに寄っていって傷つくのも、傷つけるのもただ嫌なだけだった。
おまけに恐怖心もあった。物心ついた時から人の視線は彼女にとって恐れるべきものであり、周囲に馴染めないときはそれが尚のこと苦痛に思われた。
それもこれも適材適所、というやつだと彼女は思っている。
その人間にはカチリと己がはまる場所があり、自分の場合は単にそれが人の中になかったというだけ。
己のいるべき場所がたまたまあの広くて深い森の中にあっただけで、恥じることも嘆くこともないのだと彼女は今でも思い続けている。
それはそれとして、こうして他人と同じ時間を共有すること自体は嫌いではないので、彼女は段々とこの場を離れがたく感じ始めていた。
「さて、そろそろお暇するとしようか」
「もう行っちゃうの?」
「お昼ご飯、食べていかないの?」
「う……とてもありがたいお誘いだけど、流石に遠慮しておくよ。これ以上家族の食卓にお邪魔するのも申し訳ない」
魔女に家族はいない。
森には生き物が沢山いて、家には使い魔も妖精もいるので決して一人ではない。そのため彼女は全く気にしていないが、血縁者と呼べる存在は彼女の知る限りいない。
そんな魔女には、朝の陽光差し込む食卓でのどかにあたたかい食事をとる家族の姿はても神聖なもののように感じられた。
疎外感を感じたのかと言われれば別にそういうことではないのだけれど。
この世に神というものが在るとして、例えそれがどれだけ偉大な存在であったとしても。この瞬間だけは何人も侵すことを許されないのではないかというようなことを、久しぶりに人が作ったものを口にしながら魔女は少し思っていた。
「邪魔じゃないよ!ご飯はにぎやかな方がいいもの」
「……そういう、ものかな」
賑やか。朝食の席であったので、当然ながら先の食事の際にパーティーのような騒がしさはなかった。
しかしながら、そこには自分以外の人間がいて、誰かが時々何かを思い出したかのように放った言葉から会話が生まれ、そうでない時はかちりと微かに食器同士がぶつかる音がそれぞれの手元から聞こえてくる。
________なるほど、賑やか。騒がしさとはまた違う、これを「賑やか」と呼ぶのだろうか。
何だかんだで孤独を感じることの無い森の中での暮らしは、どうやらとても静かであったらしい。魔女はその事に気がついてふと、暗い赤色の頭髪を頭に浮かべた。
毎週毎週、飽きもせずに森の中へと押しかけてくる迷惑な騎士のことだ。ノックが意味をまるで成さない、ドアを突き破ってきそうな声は、家中に響くために居留守がバレた時「聞こえなかった」という理由が使えない。バレたところでにこにこと挨拶をされるのが居た堪れなくて、以来彼女は居留守は程々にすることにしていた。
最近は週に一回程度と頻度が減ってきたものの、少し前までは数日に1度来ていたのでまあ丁度いい、というか、それにしても多いのだけれど。
それが少し寂しいようで________実の所、魔女はとても安心していたのだ。
近くなった距離がほんの少し元に戻るのは、恐ろしいながらもほっとする。
きっとこの家族との距離もすぐに元に戻るだろう。
ほとぼりが冷めて人々が自分の顔を忘れるまで、きっと自分はもうこの村には来ない。
少し名残惜しい気もするが、元の状態に戻るだけだと考えればそう悲しく思うことでもない、と魔女は思う。
大木が倒れると、生えていた場所にはぽっかりと穴が空く。そこから降り注ぐ日を浴びて林床は植生を少しづつ変えて、月日の中で徐々に元の姿へと戻っていくのだ。とても長い目で見ればそこで何も起きていないかのように見えるのだろう。
それと同じこと。それがまだ歳若い魔女の考えだった。
「よければ手伝わせてくれないかな。お昼ご飯作るの」
「えっ!いいの?」
「うん」
「やったあ!」
「あのね、今日は私も手伝おうと思うの!」
「俺も!」
「ははは、頼もしいな」
何にしよう?と献立決めが始まって、「魔女さんは何が好き?」と言いかけた少年がハッとして口を噤んだ。
どうかしたのかと彼女が首を傾げると、彼はなにやらモジモジと恥ずかしそうに頬をか掻いた。
「あ、えっと……名前……」
「ん?」
「名前で呼んでもいいかって言いたいんだと思う」
こくこくと首を縦に振るジークが勇敢で頼もしかった昨晩とは対象的なまでに年相応なのが可愛らしくて、魔女は思わず頬をゆるめた。
「勿論、どうぞ。私も名前で呼んでいいかな。えっと、ジークくんと、ソニアちゃん?」
「くんなんて水臭いや!トリスタ!」
「私もソニアでいいよ。トリスタお姉ちゃん」
「……なんか、こそばゆいな」
久々に名前を呼ばれて悪い気はしなかったのだが、少し恥ずかしくてトリスタは2人から目を逸らす。
すると、目を向けた側とは反対の方向、少し遠いところからどさりと重いものが落ちたような音がしたのでその場にいた3人と1頭は一斉に音のした方へと目を向けた。
そこには何故か、見覚えのある赤髪が半ば崩れ落ちるように膝を着いているではないか。
「げ、」
「そ、んな……」
冷たい青緑色の瞳には、驚愕とその他諸々の感情がごちゃ混ぜになっている。
面倒事の気配に思わず顔を顰めた魔女は即座に自分の馬に股がろうとして、少女の可愛らしい手がしっかりと服の裾を掴んでいることに気がついた。
考えてもみてほしい。見るからに屈強そうな知らない男が突然現れ、よく分からないけれど呆然と地面に膝をついているのだ。恐怖以外の何物でもない。
後から着いてきていた別の男がおい!と焦ったように声をかけているのも、本人には全く聞こえていないようで。
彼はただ一言、「名前……」とだけ呟いてその場に立ち尽くしていた。
「この村は水が綺麗なんだね」
「そうなの?」
「うん。この子、ある程度綺麗な水じゃないと飲まないから」
「ベッカーのおじさんたちも言ってたよ。美味しいお水で作るから美味しいパンが焼けるんだって」
「はは、違いない」
この村に来てからというもの、魔女は久しぶりに例の騎士以外の人間とまともに話していた。
彼女が住む辺りには村の人間は基本的に入ってこないし、何より彼女は人の中に居ることを嫌っていたから。
煩わしいとか、面倒だとかいう理由ではない。
わざわざ近くに寄っていって傷つくのも、傷つけるのもただ嫌なだけだった。
おまけに恐怖心もあった。物心ついた時から人の視線は彼女にとって恐れるべきものであり、周囲に馴染めないときはそれが尚のこと苦痛に思われた。
それもこれも適材適所、というやつだと彼女は思っている。
その人間にはカチリと己がはまる場所があり、自分の場合は単にそれが人の中になかったというだけ。
己のいるべき場所がたまたまあの広くて深い森の中にあっただけで、恥じることも嘆くこともないのだと彼女は今でも思い続けている。
それはそれとして、こうして他人と同じ時間を共有すること自体は嫌いではないので、彼女は段々とこの場を離れがたく感じ始めていた。
「さて、そろそろお暇するとしようか」
「もう行っちゃうの?」
「お昼ご飯、食べていかないの?」
「う……とてもありがたいお誘いだけど、流石に遠慮しておくよ。これ以上家族の食卓にお邪魔するのも申し訳ない」
魔女に家族はいない。
森には生き物が沢山いて、家には使い魔も妖精もいるので決して一人ではない。そのため彼女は全く気にしていないが、血縁者と呼べる存在は彼女の知る限りいない。
そんな魔女には、朝の陽光差し込む食卓でのどかにあたたかい食事をとる家族の姿はても神聖なもののように感じられた。
疎外感を感じたのかと言われれば別にそういうことではないのだけれど。
この世に神というものが在るとして、例えそれがどれだけ偉大な存在であったとしても。この瞬間だけは何人も侵すことを許されないのではないかというようなことを、久しぶりに人が作ったものを口にしながら魔女は少し思っていた。
「邪魔じゃないよ!ご飯はにぎやかな方がいいもの」
「……そういう、ものかな」
賑やか。朝食の席であったので、当然ながら先の食事の際にパーティーのような騒がしさはなかった。
しかしながら、そこには自分以外の人間がいて、誰かが時々何かを思い出したかのように放った言葉から会話が生まれ、そうでない時はかちりと微かに食器同士がぶつかる音がそれぞれの手元から聞こえてくる。
________なるほど、賑やか。騒がしさとはまた違う、これを「賑やか」と呼ぶのだろうか。
何だかんだで孤独を感じることの無い森の中での暮らしは、どうやらとても静かであったらしい。魔女はその事に気がついてふと、暗い赤色の頭髪を頭に浮かべた。
毎週毎週、飽きもせずに森の中へと押しかけてくる迷惑な騎士のことだ。ノックが意味をまるで成さない、ドアを突き破ってきそうな声は、家中に響くために居留守がバレた時「聞こえなかった」という理由が使えない。バレたところでにこにこと挨拶をされるのが居た堪れなくて、以来彼女は居留守は程々にすることにしていた。
最近は週に一回程度と頻度が減ってきたものの、少し前までは数日に1度来ていたのでまあ丁度いい、というか、それにしても多いのだけれど。
それが少し寂しいようで________実の所、魔女はとても安心していたのだ。
近くなった距離がほんの少し元に戻るのは、恐ろしいながらもほっとする。
きっとこの家族との距離もすぐに元に戻るだろう。
ほとぼりが冷めて人々が自分の顔を忘れるまで、きっと自分はもうこの村には来ない。
少し名残惜しい気もするが、元の状態に戻るだけだと考えればそう悲しく思うことでもない、と魔女は思う。
大木が倒れると、生えていた場所にはぽっかりと穴が空く。そこから降り注ぐ日を浴びて林床は植生を少しづつ変えて、月日の中で徐々に元の姿へと戻っていくのだ。とても長い目で見ればそこで何も起きていないかのように見えるのだろう。
それと同じこと。それがまだ歳若い魔女の考えだった。
「よければ手伝わせてくれないかな。お昼ご飯作るの」
「えっ!いいの?」
「うん」
「やったあ!」
「あのね、今日は私も手伝おうと思うの!」
「俺も!」
「ははは、頼もしいな」
何にしよう?と献立決めが始まって、「魔女さんは何が好き?」と言いかけた少年がハッとして口を噤んだ。
どうかしたのかと彼女が首を傾げると、彼はなにやらモジモジと恥ずかしそうに頬をか掻いた。
「あ、えっと……名前……」
「ん?」
「名前で呼んでもいいかって言いたいんだと思う」
こくこくと首を縦に振るジークが勇敢で頼もしかった昨晩とは対象的なまでに年相応なのが可愛らしくて、魔女は思わず頬をゆるめた。
「勿論、どうぞ。私も名前で呼んでいいかな。えっと、ジークくんと、ソニアちゃん?」
「くんなんて水臭いや!トリスタ!」
「私もソニアでいいよ。トリスタお姉ちゃん」
「……なんか、こそばゆいな」
久々に名前を呼ばれて悪い気はしなかったのだが、少し恥ずかしくてトリスタは2人から目を逸らす。
すると、目を向けた側とは反対の方向、少し遠いところからどさりと重いものが落ちたような音がしたのでその場にいた3人と1頭は一斉に音のした方へと目を向けた。
そこには何故か、見覚えのある赤髪が半ば崩れ落ちるように膝を着いているではないか。
「げ、」
「そ、んな……」
冷たい青緑色の瞳には、驚愕とその他諸々の感情がごちゃ混ぜになっている。
面倒事の気配に思わず顔を顰めた魔女は即座に自分の馬に股がろうとして、少女の可愛らしい手がしっかりと服の裾を掴んでいることに気がついた。
考えてもみてほしい。見るからに屈強そうな知らない男が突然現れ、よく分からないけれど呆然と地面に膝をついているのだ。恐怖以外の何物でもない。
後から着いてきていた別の男がおい!と焦ったように声をかけているのも、本人には全く聞こえていないようで。
彼はただ一言、「名前……」とだけ呟いてその場に立ち尽くしていた。
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