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【1日目】4/25-②
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言うべきことを言いきって、暫し沈黙が落ちた。
次に何を尋ねようかと考えている間が長くなって、郁はカフェオレに口をつける。遠くの方で犬が盛んに吼えている声に耳を傾けていたが、不意に風にぎぃ、とブランコが揺れて、郁は驚いて振り返る。まるで目に見えない幼子がブランコを漕いでいるように揺れていて、郁は思わず身を丸くした。
「家、どのあたり? 嫌じゃなければ送るけど」
佐藤は徐に立ち上がる。時刻は十九時前、門限まではまだ時間があるが、帰路を思えばまだまだ時間があるとはいえない。
背後の気配が気になっていた郁はほっと胸を撫で下ろしながら、佐藤に続くようにして立ち上がる。
「それじゃあ、近くまで送って貰ってもいい?」
「いいよ。バス乗る?」
「徒歩三十分は、最低かかるかな。もう少しお喋りしていたいから、佐藤君が疲れてなければ、歩きで行きたいな」
「いいよ」
郁が進むべき方向を示すと、佐藤は自動販売機横所定の場所に飲み切ったペットボトルを捨てに行く。郁はまだ半分ほど残っていたのでそのまま手先を温めつつ、並んで歩き始めた。
出会った初日は、聞きたいことが沢山ある。何も知らないが故に、尋ねるべきことは山のようにあった。本来時間をかけて知っていくべきものなのだろうが、郁の恋は、十日、もとい、今回は一週間しか時間がない。
住宅地が居並ぶ道路を歩いていると、家々から香る匂いにお腹が鳴る。当然ながら、まだ夕食は食べていない。
「ガムならあるよ」
佐藤がポケットから取り出したガムを示し、郁はそれを有難く受け取りながら笑う。
「ぶどうガム」
「嫌い?」
「好き。さっきのジュースはりんごだったでしょ? 果物系が好きなの?」
ああ、と佐藤は小さく笑う。
「わりと、舌がお子ちゃまで。薄荷とか苦手なんだよね」
「珈琲も飲めない?」
「加糖ならなんとか」
そうなんだ、と郁は笑う。味覚一つとっても、その人の好みがある。人が好きなものをたくさん知るということは、自らの選択肢が増えるということだと、郁は思っている。色んな人間と付き合う最大のメリットと言える。
佐藤に出会わなければ、葡萄味のガムを次に堪能するのはいつになったのか。今後一生食べる切っ掛けがなかったものかもしれないと思うと、その機会を得ただけでこの出会いには価値がある。
「誕生日いつだったの? 最近だ、って」
「四月二十二日、この前の月曜日。前々から祝ってやるって職場の人が言ってくれてて。それで月曜に会うのは難しくて」
「成程。それはおめでとう」
郁は貰ったガムを手にしたまま、封を切らず問う。お腹は空いているが、残念ながらカフェオレとはおそらく合わない。まずは飲み物を片付けることに注力しつつ郁が言うと、佐藤は破顔する。
「ありがとう。君は、誕生日いつ?」
「十月二十二日だから、丁度佐藤君とは半年違いだね」
「もう別れてて祝えないから先に言っとくわ。おめでとう」
「あはっ、ありがと」
なんということはない話をしながら大通りに出ると、飲食店が居並び、更に腹が減る。雑音が増えるが、それは会話を邪魔するものではない。
「俺腹減っちゃって。何かつまめるもの買っていい?」
「うん」
数台の駐車場を有するコンビニは、時間帯もあってか盛況のようで、外からでもそれなりに人が入っているのが見えた。自転車が所狭しと駐輪場に並んでいたせいで遠回りを強いられつつ、郁はその間にカフェオレを飲み干して缶を空けた。
郁は佐藤に続き、コンビニに入る。直ぐ左手にあったゴミ箱に缶を捨て、ガムをポケットに押し込むようにして万引きを疑われない対策を講じつつ、プリンタ側に貼られた広告を眺める。映画や舞台のチケット販売をしているようで、いくつか興味を惹かれるものもあった。
コンビニ奥、フードコーナーに真っ直ぐ向かう佐藤を追うと、彼はおにぎりを選びながら郁に背中で話しかけてくる。
「夕飯準備されてる感じ?」
「多分」
「そっかぁ」
言いながら佐藤はおにぎりを一つと、ホットフードを買う。出口付近のゴミ箱に噛んだガムとおにぎりの包みを捨てて、頬張りながら歩き出した佐藤は、唐揚げの包みをこちらに向かって差し出した。
「少食じゃなければ、食べる?」
「いいの?」
「これでお腹いっぱいになったらご家族に申し訳ないから、晩御飯入りそうならどうぞー。あ、買い食い、はしたないと思う派?」
郁は首を振り、匂いにつられるようにして唐揚げを一つ摘む。
「ありがとう」
一応辺りを窺って、知り合いがいないことを確認する。買い食いに否定的では全くないが、頬張っている姿を見られるのは少し恥ずかしい。
空腹に唐揚げは染みる。頬が落ちそうなほど美味しくて唸る郁に、佐藤はけらけらと笑った。
「美味しそうに食べるなぁ」
「空腹は最高の調味料って本当よね」
「もう一個いっとく?」
覗き込むと、五個入りだったようで残りは四個だ。
「佐藤君が食べたくて買ったんじゃないの?」
イメージだと、唐揚げ四つなど、男の人ならあっという間に完食だろう。郁に取られたのでは足りなかろうにと思うと、気が引けた。
「や、これは一緒に食べようと思って買ったから。食べれるなら、食べていいよ」
言いながら、佐藤は唐揚げを一つ摘み上げて、自分の口に放り込んだ。確かに美味い、と天を仰ぐ姿に、また郁のお腹が鳴る。
郁は結局もう一つ貰って、小腹を満たした。食べ終わったゴミを袋に入れ、くしゃりと丸めて佐藤はお尻ポケットに突っ込む。
「明日から、どうやって連絡とればいい? 電話番号って聞いていいの?」
「そう、それね。実は、取得して欲しいアプリがあって」
郁が携帯を取り出すと、佐藤もそれに倣う。
ちらりと目を遣った佐藤の携帯は、随分前の型のように見受けたものの、大きな難はないように見える。物を丁寧に扱う人なのかなと思いつつ、郁は自身の画面を佐藤に示す。
「このアプリで連絡取りたいのね。無料電話とメッセージが出来るの」
「成程、いいね。専用って訳だ」
言いながらアプリのダウンロードを始める佐藤に、郁は自らのアイディを示す。アイディ番号で登録してもらい、関係が終わった暁には相手を削除する。これで、電話番号を教えずして、交際期間のみの限定連絡手段が完成する。
「佐藤君は、結構病院に行くの? 電話しない方がいい時間帯とかある?」
「あー。先にメッセージ入れて貰えるとありがたいかな。毎日、十分とかだけど病院には寄るから。高校って、授業何時に終わるの?」
佐藤は郁の携帯を覗き込み、郁のアイディ番号を入力していく。ふわりと、唐揚げの匂いがした。
「大概四時くらいには終わってるかな」
「授業長っ」
佐藤は笑いながら、自身の携帯の画面を郁に向かって見せる。
「これでいい?」
「あ、うん。何か送ってみて」
ええと、と佐藤はメッセージ画面を開きながら言う。
「メールとかはしたほうがいいの? しない方がいいの?」
「私はお付き合いしている相手として佐藤君を扱うから、するよ。付き合ってる間は、最大限彼女らしくする」
「へえ」
佐藤はくすくすと笑い、前を見遣る。三叉路をどちらへ進むのかと暗に問われ、郁が行き先に足を向けた。
初めてのメールにも、個性が出る。
大概が自分の名前と、「よろしく」などの挨拶。あるいはメールが続くようにとなんらかの質問や疑問をいれてくるものだが、ポロン、と届いた佐藤からの初メッセージには、「佐藤」と全く味気ない文字列がちょこんと並んでいた。
次に何を尋ねようかと考えている間が長くなって、郁はカフェオレに口をつける。遠くの方で犬が盛んに吼えている声に耳を傾けていたが、不意に風にぎぃ、とブランコが揺れて、郁は驚いて振り返る。まるで目に見えない幼子がブランコを漕いでいるように揺れていて、郁は思わず身を丸くした。
「家、どのあたり? 嫌じゃなければ送るけど」
佐藤は徐に立ち上がる。時刻は十九時前、門限まではまだ時間があるが、帰路を思えばまだまだ時間があるとはいえない。
背後の気配が気になっていた郁はほっと胸を撫で下ろしながら、佐藤に続くようにして立ち上がる。
「それじゃあ、近くまで送って貰ってもいい?」
「いいよ。バス乗る?」
「徒歩三十分は、最低かかるかな。もう少しお喋りしていたいから、佐藤君が疲れてなければ、歩きで行きたいな」
「いいよ」
郁が進むべき方向を示すと、佐藤は自動販売機横所定の場所に飲み切ったペットボトルを捨てに行く。郁はまだ半分ほど残っていたのでそのまま手先を温めつつ、並んで歩き始めた。
出会った初日は、聞きたいことが沢山ある。何も知らないが故に、尋ねるべきことは山のようにあった。本来時間をかけて知っていくべきものなのだろうが、郁の恋は、十日、もとい、今回は一週間しか時間がない。
住宅地が居並ぶ道路を歩いていると、家々から香る匂いにお腹が鳴る。当然ながら、まだ夕食は食べていない。
「ガムならあるよ」
佐藤がポケットから取り出したガムを示し、郁はそれを有難く受け取りながら笑う。
「ぶどうガム」
「嫌い?」
「好き。さっきのジュースはりんごだったでしょ? 果物系が好きなの?」
ああ、と佐藤は小さく笑う。
「わりと、舌がお子ちゃまで。薄荷とか苦手なんだよね」
「珈琲も飲めない?」
「加糖ならなんとか」
そうなんだ、と郁は笑う。味覚一つとっても、その人の好みがある。人が好きなものをたくさん知るということは、自らの選択肢が増えるということだと、郁は思っている。色んな人間と付き合う最大のメリットと言える。
佐藤に出会わなければ、葡萄味のガムを次に堪能するのはいつになったのか。今後一生食べる切っ掛けがなかったものかもしれないと思うと、その機会を得ただけでこの出会いには価値がある。
「誕生日いつだったの? 最近だ、って」
「四月二十二日、この前の月曜日。前々から祝ってやるって職場の人が言ってくれてて。それで月曜に会うのは難しくて」
「成程。それはおめでとう」
郁は貰ったガムを手にしたまま、封を切らず問う。お腹は空いているが、残念ながらカフェオレとはおそらく合わない。まずは飲み物を片付けることに注力しつつ郁が言うと、佐藤は破顔する。
「ありがとう。君は、誕生日いつ?」
「十月二十二日だから、丁度佐藤君とは半年違いだね」
「もう別れてて祝えないから先に言っとくわ。おめでとう」
「あはっ、ありがと」
なんということはない話をしながら大通りに出ると、飲食店が居並び、更に腹が減る。雑音が増えるが、それは会話を邪魔するものではない。
「俺腹減っちゃって。何かつまめるもの買っていい?」
「うん」
数台の駐車場を有するコンビニは、時間帯もあってか盛況のようで、外からでもそれなりに人が入っているのが見えた。自転車が所狭しと駐輪場に並んでいたせいで遠回りを強いられつつ、郁はその間にカフェオレを飲み干して缶を空けた。
郁は佐藤に続き、コンビニに入る。直ぐ左手にあったゴミ箱に缶を捨て、ガムをポケットに押し込むようにして万引きを疑われない対策を講じつつ、プリンタ側に貼られた広告を眺める。映画や舞台のチケット販売をしているようで、いくつか興味を惹かれるものもあった。
コンビニ奥、フードコーナーに真っ直ぐ向かう佐藤を追うと、彼はおにぎりを選びながら郁に背中で話しかけてくる。
「夕飯準備されてる感じ?」
「多分」
「そっかぁ」
言いながら佐藤はおにぎりを一つと、ホットフードを買う。出口付近のゴミ箱に噛んだガムとおにぎりの包みを捨てて、頬張りながら歩き出した佐藤は、唐揚げの包みをこちらに向かって差し出した。
「少食じゃなければ、食べる?」
「いいの?」
「これでお腹いっぱいになったらご家族に申し訳ないから、晩御飯入りそうならどうぞー。あ、買い食い、はしたないと思う派?」
郁は首を振り、匂いにつられるようにして唐揚げを一つ摘む。
「ありがとう」
一応辺りを窺って、知り合いがいないことを確認する。買い食いに否定的では全くないが、頬張っている姿を見られるのは少し恥ずかしい。
空腹に唐揚げは染みる。頬が落ちそうなほど美味しくて唸る郁に、佐藤はけらけらと笑った。
「美味しそうに食べるなぁ」
「空腹は最高の調味料って本当よね」
「もう一個いっとく?」
覗き込むと、五個入りだったようで残りは四個だ。
「佐藤君が食べたくて買ったんじゃないの?」
イメージだと、唐揚げ四つなど、男の人ならあっという間に完食だろう。郁に取られたのでは足りなかろうにと思うと、気が引けた。
「や、これは一緒に食べようと思って買ったから。食べれるなら、食べていいよ」
言いながら、佐藤は唐揚げを一つ摘み上げて、自分の口に放り込んだ。確かに美味い、と天を仰ぐ姿に、また郁のお腹が鳴る。
郁は結局もう一つ貰って、小腹を満たした。食べ終わったゴミを袋に入れ、くしゃりと丸めて佐藤はお尻ポケットに突っ込む。
「明日から、どうやって連絡とればいい? 電話番号って聞いていいの?」
「そう、それね。実は、取得して欲しいアプリがあって」
郁が携帯を取り出すと、佐藤もそれに倣う。
ちらりと目を遣った佐藤の携帯は、随分前の型のように見受けたものの、大きな難はないように見える。物を丁寧に扱う人なのかなと思いつつ、郁は自身の画面を佐藤に示す。
「このアプリで連絡取りたいのね。無料電話とメッセージが出来るの」
「成程、いいね。専用って訳だ」
言いながらアプリのダウンロードを始める佐藤に、郁は自らのアイディを示す。アイディ番号で登録してもらい、関係が終わった暁には相手を削除する。これで、電話番号を教えずして、交際期間のみの限定連絡手段が完成する。
「佐藤君は、結構病院に行くの? 電話しない方がいい時間帯とかある?」
「あー。先にメッセージ入れて貰えるとありがたいかな。毎日、十分とかだけど病院には寄るから。高校って、授業何時に終わるの?」
佐藤は郁の携帯を覗き込み、郁のアイディ番号を入力していく。ふわりと、唐揚げの匂いがした。
「大概四時くらいには終わってるかな」
「授業長っ」
佐藤は笑いながら、自身の携帯の画面を郁に向かって見せる。
「これでいい?」
「あ、うん。何か送ってみて」
ええと、と佐藤はメッセージ画面を開きながら言う。
「メールとかはしたほうがいいの? しない方がいいの?」
「私はお付き合いしている相手として佐藤君を扱うから、するよ。付き合ってる間は、最大限彼女らしくする」
「へえ」
佐藤はくすくすと笑い、前を見遣る。三叉路をどちらへ進むのかと暗に問われ、郁が行き先に足を向けた。
初めてのメールにも、個性が出る。
大概が自分の名前と、「よろしく」などの挨拶。あるいはメールが続くようにとなんらかの質問や疑問をいれてくるものだが、ポロン、と届いた佐藤からの初メッセージには、「佐藤」と全く味気ない文字列がちょこんと並んでいた。
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