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第2章 風紀委員編
35. 敵わないな
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火球を覚えてから一ヶ月が過ぎた。
魔力の扱いにも慣れてきた。
オリヴィアから直接指導してもらってるのも大きい。
成長できてる実感がある。
そんなとき、俺はふと思った。
いや俺、チートすぎね?
最近、意味わからないくらい強くなってる。
まず魔力量が異常なほど多い。
普通の魔法使いの10倍くらいはあると思う。
もちろん、魔力量=強さというわけではない。
でも多いほうが有利であるのは間違いない。
魔力操作の上達も速い。
まるで、もともと体が魔力の扱いを覚えているかのように上達していく。
頭も良いし、無詠唱魔法も使えるしで、マジでチートキャラだと思う。
フハハハッ!
愚民よ、跪け!
このアラン・フォード様が最強よ!
チート万歳!!
ていうか、これだけ才能があって、なぜアランはあんなのに無能だったのか?
不思議だ。
まあアランだから仕方ない。
やっぱり才能があるって楽しいな。
アランに転生できて良かった。
神様ありがとう!
だが一つ気をつけなければいけないことがある。
この世界、実はパワーインフレが起きる世界かもしれないし。
よく漫画であるやつだ。
主人公が強くなりすぎて敵がいなくなったから、どんどん強い敵出しちゃおうってやつだ。
学園内で最強だと思ってたら実はさらに上がいた、なんてのも十分あり得る。
なんなら世界最強になったと思ったら、宇宙人が現れるかもしれない。
宇宙人一になったと思ったら、時空超えて強いやつが現れるかもしれない。
最終的に神様とか出てきちゃって、ラグナロクが始まるかもしれない。
あんまり調子乗らないでおこう。
というわけで、引き続き謙虚に生きていこうと思う。
「さっきからなにニヤニヤしてるの?」
クラリスがジト目で俺を見てきた。
「え? 俺、ニヤニヤしてた?」
「うん。なんか一人で笑ってて気持ち悪かったよ」
まじか。
俺、そんな顔に出てたのか?
ポーカーフェイスを保っていたと思ったのに。
ちなみに今は強化学の授業中で、魔力操作の訓練をしている。
「いや、なんか暇だから妄想して楽しんでた」
「うん、まあ暇だね」
強化学は、一年生の段階では魔力操作の基礎がメインとなるため、最も退屈な授業の一つだとされている。
特に今日は退屈だった。
ひたすら基礎練習をやるだけの時間だからだ。
まあ基礎って大事なんだけどね。
これ失敗すると、ひどいことになるし(経験済み)、魔力操作を入念にやる意味もわかっている。
でも、退屈なんだからしょうがない。
学園が上がれば、実践形式の授業へと変わっていくため、もっと面白くなっていくらし。
「はあ、退屈だ」
「それ言わないで。余計に退屈に感じちゃう」
クラリスも退屈だと思っているようだった。
そんな退屈な授業だが、先生のおかげもあって少しはマシになっている。
ちょくちょく息抜きで遊びを挟んでくれるからだ。
名前はサイモン。
二十代後半の先生で、爽やかイケメン。
女子生徒からの人気が高い。
国の剣術大会でも入賞した経験があるとか。
そのおかげかは知らんけど、教え方も上手だ。
サイモン先生がパンと手を叩いた。
「はい。一旦休憩にしましょう!」
先生がそういうと同時に、俺は魔力操作を中断する。
「みなさんそろそろ退屈してきたところですよね」
一人の女子生徒が「退屈だったー」と不満を口にする。
俺も同意するように頷いた。
「え~、では休憩がてら、今日もちょっと面白いものでも見せましょうか」
今日は何やるのかな~とぼんやり考えてたら、名前を呼ばれた。
「ちょっとアランくん来てもらってもいいかな?」
突然だったから、一瞬反応に遅れる。
え、なんで呼ばれたの?
「え、はい」
俺は頷いてから先生のもとに行く。
「アランくんの魔力操作は素晴らしいですね」
「ありがとうございます」
「風紀委員長のオリヴィアさんに教わったのかな?」
「いえ、ミーア先輩からです」
俺がそう言うと、先生が少しだけ不快感をあわらにした。
いや、そんな反応せんでもええやん。
他の生徒たちはひそひそと言っている。
「えっと、すみません先生。呼ばれた意図がわからないのですが……」
「ああ、すまない。みんなの退屈しのぎとして、私と軽く手合わせしないか?」
「はい?」
何いってんだ、この人。
全然意味がわからん。
「君は既に身体強化が使えるらしいね」
「まあ、軽くなら」
「オリヴィアさんも君のことは褒めていたよ。魔力操作もそうだけど、戦いのセンスもあるって」
え、そうなんだ。
ちょっと嬉しいかも。
「みんなに身体強化を使った戦いを見てもらいたんだ。最近は注意散漫な生徒が増えてきちゃってね。僕たちの戦いをみれば、少しはやる気を出してくれると思う」
なるほどね。
言いたいことはわかる。
「基礎訓練だけだと飽きてしまいますしね」
「うん、そうだね。手伝ってくれるかい?」
「わかりました」
実際、俺も退屈していた。
良い退屈しのぎにはなるだろう。
「では軽く手合わせしましょう」
◇ ◇ ◇
その戦いを生徒たちは黙って見守っていた。
誰もが言葉を失っていた。
突然始めったアランとサイモンの模擬戦。
魔力操作の訓練に退屈していた生徒は、最初、興奮した様子だった。
しかし、それも戦いが始まる前までだ。
二人の動きは、軽い手合わせというレベルを遥かに超えていた。
彼らの戦いを見て、ジャンは敵わないと感じた。
アランと先生の動きは、目で追うのがやっとであった。
「――――」
ドン、ドン、ドン、ドン。
衝撃音が連続して響く。
戦いの激しさを肌で感じる。
しかし、お互い本気を出しておらず、手合わせということがわかる戦いだ。
――これがあのアランか……。
こんなにも離れていたのか、とジャンは驚愕する。
そして強い敗北感を味わった。
ジャンの隣では、クラリスが真剣な眼差しでアランを見つめていた。
その瞳の先に自分がいないことを、ジャンは悔しく思った。
魔力の扱いにも慣れてきた。
オリヴィアから直接指導してもらってるのも大きい。
成長できてる実感がある。
そんなとき、俺はふと思った。
いや俺、チートすぎね?
最近、意味わからないくらい強くなってる。
まず魔力量が異常なほど多い。
普通の魔法使いの10倍くらいはあると思う。
もちろん、魔力量=強さというわけではない。
でも多いほうが有利であるのは間違いない。
魔力操作の上達も速い。
まるで、もともと体が魔力の扱いを覚えているかのように上達していく。
頭も良いし、無詠唱魔法も使えるしで、マジでチートキャラだと思う。
フハハハッ!
愚民よ、跪け!
このアラン・フォード様が最強よ!
チート万歳!!
ていうか、これだけ才能があって、なぜアランはあんなのに無能だったのか?
不思議だ。
まあアランだから仕方ない。
やっぱり才能があるって楽しいな。
アランに転生できて良かった。
神様ありがとう!
だが一つ気をつけなければいけないことがある。
この世界、実はパワーインフレが起きる世界かもしれないし。
よく漫画であるやつだ。
主人公が強くなりすぎて敵がいなくなったから、どんどん強い敵出しちゃおうってやつだ。
学園内で最強だと思ってたら実はさらに上がいた、なんてのも十分あり得る。
なんなら世界最強になったと思ったら、宇宙人が現れるかもしれない。
宇宙人一になったと思ったら、時空超えて強いやつが現れるかもしれない。
最終的に神様とか出てきちゃって、ラグナロクが始まるかもしれない。
あんまり調子乗らないでおこう。
というわけで、引き続き謙虚に生きていこうと思う。
「さっきからなにニヤニヤしてるの?」
クラリスがジト目で俺を見てきた。
「え? 俺、ニヤニヤしてた?」
「うん。なんか一人で笑ってて気持ち悪かったよ」
まじか。
俺、そんな顔に出てたのか?
ポーカーフェイスを保っていたと思ったのに。
ちなみに今は強化学の授業中で、魔力操作の訓練をしている。
「いや、なんか暇だから妄想して楽しんでた」
「うん、まあ暇だね」
強化学は、一年生の段階では魔力操作の基礎がメインとなるため、最も退屈な授業の一つだとされている。
特に今日は退屈だった。
ひたすら基礎練習をやるだけの時間だからだ。
まあ基礎って大事なんだけどね。
これ失敗すると、ひどいことになるし(経験済み)、魔力操作を入念にやる意味もわかっている。
でも、退屈なんだからしょうがない。
学園が上がれば、実践形式の授業へと変わっていくため、もっと面白くなっていくらし。
「はあ、退屈だ」
「それ言わないで。余計に退屈に感じちゃう」
クラリスも退屈だと思っているようだった。
そんな退屈な授業だが、先生のおかげもあって少しはマシになっている。
ちょくちょく息抜きで遊びを挟んでくれるからだ。
名前はサイモン。
二十代後半の先生で、爽やかイケメン。
女子生徒からの人気が高い。
国の剣術大会でも入賞した経験があるとか。
そのおかげかは知らんけど、教え方も上手だ。
サイモン先生がパンと手を叩いた。
「はい。一旦休憩にしましょう!」
先生がそういうと同時に、俺は魔力操作を中断する。
「みなさんそろそろ退屈してきたところですよね」
一人の女子生徒が「退屈だったー」と不満を口にする。
俺も同意するように頷いた。
「え~、では休憩がてら、今日もちょっと面白いものでも見せましょうか」
今日は何やるのかな~とぼんやり考えてたら、名前を呼ばれた。
「ちょっとアランくん来てもらってもいいかな?」
突然だったから、一瞬反応に遅れる。
え、なんで呼ばれたの?
「え、はい」
俺は頷いてから先生のもとに行く。
「アランくんの魔力操作は素晴らしいですね」
「ありがとうございます」
「風紀委員長のオリヴィアさんに教わったのかな?」
「いえ、ミーア先輩からです」
俺がそう言うと、先生が少しだけ不快感をあわらにした。
いや、そんな反応せんでもええやん。
他の生徒たちはひそひそと言っている。
「えっと、すみません先生。呼ばれた意図がわからないのですが……」
「ああ、すまない。みんなの退屈しのぎとして、私と軽く手合わせしないか?」
「はい?」
何いってんだ、この人。
全然意味がわからん。
「君は既に身体強化が使えるらしいね」
「まあ、軽くなら」
「オリヴィアさんも君のことは褒めていたよ。魔力操作もそうだけど、戦いのセンスもあるって」
え、そうなんだ。
ちょっと嬉しいかも。
「みんなに身体強化を使った戦いを見てもらいたんだ。最近は注意散漫な生徒が増えてきちゃってね。僕たちの戦いをみれば、少しはやる気を出してくれると思う」
なるほどね。
言いたいことはわかる。
「基礎訓練だけだと飽きてしまいますしね」
「うん、そうだね。手伝ってくれるかい?」
「わかりました」
実際、俺も退屈していた。
良い退屈しのぎにはなるだろう。
「では軽く手合わせしましょう」
◇ ◇ ◇
その戦いを生徒たちは黙って見守っていた。
誰もが言葉を失っていた。
突然始めったアランとサイモンの模擬戦。
魔力操作の訓練に退屈していた生徒は、最初、興奮した様子だった。
しかし、それも戦いが始まる前までだ。
二人の動きは、軽い手合わせというレベルを遥かに超えていた。
彼らの戦いを見て、ジャンは敵わないと感じた。
アランと先生の動きは、目で追うのがやっとであった。
「――――」
ドン、ドン、ドン、ドン。
衝撃音が連続して響く。
戦いの激しさを肌で感じる。
しかし、お互い本気を出しておらず、手合わせということがわかる戦いだ。
――これがあのアランか……。
こんなにも離れていたのか、とジャンは驚愕する。
そして強い敗北感を味わった。
ジャンの隣では、クラリスが真剣な眼差しでアランを見つめていた。
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