転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう! 公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ

幸運寺大大吉丸◎ 書籍発売中

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3章⭐︎6歳中盤〜7歳⭐︎

シンプル事故ってる

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-side 精霊達-



「あいつがこの件に関して、ここまで鈍感だった理由。それって、まさか--恋愛運が10だからとかはでは無いよな?」
「大アリよ。大アリ。事案だわ。」
「大事故発生。」
「ここに来て、こんな弊害があるとは……。
 愛の精霊とかに加護を授かった方がいいのかもしれないぜ。」
「確かにね。今度頼んでみようかしら?」
「でも、面白そうだから今回は放置。」
「そうね。」
「ああ。それがいいような気もするな。」




 ♢  ♢  ♢  ♢  ♢




-side ラインハルト-



 精霊達があんな会話をしていた事を知らずにいた俺達はリーアをマッキンリーに新しくできた騎士団の訓練場に案内していた。
 ここで、多くの人々が安心して暮らせるようにと、父上が設立した建物だ。


「あそこが、騎士団の訓練施設だよ。」
「まあ!素晴らしいですわね。もしよろしければ、マーク様の模擬戦が見たいですわ。」
「ええ。もちろん!」
「では、さっそくご用意いたしますね。」
「……。」
「どうした?ラインハルト?」
「いや……。」


 さっきならなんとなくだけど、4人の空気感も穏やかになってるというか、お互いの事情を色々察して、仲良くなりました……みたいな雰囲気がある。
 精霊達は知らないわけないし、むしろ俺だけが分かっていないこの状況を面白がっている説が濃厚だ。
 という事はだ……もしかして、リーアの正体に気づいていないの俺だけでは?


「では、行ってくる。」
「うん。行ってらっしゃい。」
「頑張ってくださいまし~。」
「頑張ってください。」
「が、頑張って。」


 そう言って、マークはその場を離れ、別の騎士と模擬戦をしに行く。


「ラインハルト様。マーク様はお強いのですか?」
「う、うん。あいつはうちの騎士団の訓練施設を飛び級した天才だ。
 騎士で、魔法が使えたから、リーア程では無いかもしれないけど。」
「まあ!流石ラインハルト様の護衛になるだけはありますわね。」
「そうですね。しかし……、マークをラインハルト様が護衛にすると言った時は随分揉めましたね。」
「そうなのですか?」
「ええ……。元々は彼の兄だったのです。ラインハルト様の側近になる予定だったのは。」
「へ……?」
「マークは……、今でこそ優秀で、女性にモテますが、ラインハルト様が選ぶまでは、ベルンハルト家では落ちこぼれ扱いだったのです。
 だから、私もびっくりしましたよ。まだ3歳だったマークをラインハルト様を側近に選ばれた時には。
 マークの両親もラインハルト様の元を訪ねたくらい。」
「あはは……、小さい事過ぎて、あまり覚えて無いけどね。」


 嘘です。転生してから今までのことは全部記憶にある。
 マークを拾ったのは、彼に魔法の才能がありそうだからと、俺の鑑定魔法が告げていたから。
 そして、案の定、俺がマークに魔法を教えると、みるみるうちに魔法が上達し、それまで凡才だった剣術も上達したのだ。
 元々の家での扱いのせいもあってか、マークはその事を特に恩義を感じていて、俺への忠誠心が高い。
 ……というか、拾われたワンコのような状態である。


「そうですのね。ありがとうございますわ。
 ラインハルト様。マーク様のために。」
「……?え、ええ。」


 んー……?なんでこの子がお礼を言うんだろう。
 何か忘れている。もうちょっとで、分かりそうなんだけどな……と、そんな事を思っていると模擬戦は始まった。



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