40 / 56
2章⭐︎賢者の大冒険⭐︎
問い詰め
しおりを挟む
-side オーウェン-
「それで、なぜ不思議な国にグリモワールを忘れたのか、教えてくれるよな?」
俺はシルフを問い詰める。
じっくり、じっくり……。
こう言うのは、だんだん精神的に圧をかける事が重要である。
『な、な、なんか、黒い笑みを浮かべて、雰囲気が怖いケロー!』
『まるで悪役ですわ~!』
『物語の裏ボスみたいだ』
うーん、こいつら勘が鋭い。大当たりだ。
「……大丈夫大丈夫、多分だけど、悪いようにはしないから。それで?」
『嘘ですわ~』
『胡散臭いケロー』
『というか、多分って言った、多分って』
後ろで外野がガヤガヤ騒いでいる。
シルフもガヤに便乗しようとしているようだ。そうはさせない。
『そ・れ・で??』
『うっ……、仕方がなかったんだ。人間たちがきた時、僕たちは何も知らずに居眠りをしていたんだ』
シルフによると、人間が来るまで、精霊たちはとても穏やかな生活を送っていたそうだ。精霊は果てしない時を生きる。だから、睡眠時間も長くなる事が多いそうだ。
『でも、まさか、300年近く爆睡してるとは自分でも思わなかったんだよ⭐︎テヘペロ⭐︎』
「絶対それが原因で人間に付け入る隙を与えただろ。」
『うっ……、それについては結構反省してるもん!』
ジトーとシルフを見つめる。
最初はふんっ!という感じで腕を組んでいた彼も次第に冷や汗をかき始め、こちらを振り返って……、全力土下座した。
『すいませんでしたーー!』
「ハア……」
こんなのがお伽話で聞く風の精霊王シルフだなんて。知りたくなかった。
「それで、そのグリモワールがどこにあるのか分かっているのか?」
『それが、わからないんだよね……、一応、なんとなく不思議の国にあるという反応はあったんだけれど、詳しい位置はわからない。不思議な国の地形は頻繁に変わるから』
「それ、どこにあるかが毎回変わるという事だよな?無理ゲーではないのか?その探し物」
『そうだけど、フェアリーケロベロス君に教えてもらえばなんとかなるかなって……』
テキトーだな、おい。
見切り発車がすぎる。
『多分できるケロー』
「できるのかよ」
『僕を何者だと思ってるケロー!これくらい、お茶の子再々とまではいけなくても、すっごく頑張ればいけるケロー』
「結構難しいんじゃねえか」
絶対と言わずに多分というあたり、不安要素しか感じない。不思議の国の案内人ですら苦労するって、やっぱり結構大変そうだ。
『大丈夫!僕も手伝うから、きっと見つかるはず』
「不安だ」
シルフもあまり当てにできそうにない。というか、俺が見張っとかないと、変な事しでかしそうだ。とりあえず、不思議の国へ行ってみるだけ行ってみることにするか。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
『ついたケロ~!』
俺たちは、シルフの忘れたグリモワールを取りに、疾風の獣を倒すための、レベルアップのために再び不思議な国へ着いた。
「まだ、ランニングボアも倒せていないのに、それより強い疾風の獣を倒さないといけなくなるとは……」
『この訓練が終われば、ランニングボアも楽勝ケロ~!』
「だろうな」
そういう話ではない気がする。
レベルアップは本来、自分のレベルに合った魔物をコツコツ倒していくのが普通だ。
ゲームのように、先に強い魔物を方法を考えながら倒して、RTAするなど言語道断。危険すぎる。
なので、この訓練、想像を絶する大変さをしてそうなのだ。
とはいえ、そればかり考えてぼけーっとしても仕方がないので、あたりを見渡す。あの時は、急いでいてあまり見る暇がなかったが、改めて見るとすごい国だな。
可愛らしい絵本のおとぎ話のような場所で、ふんわりとしたコットンキャンディのような雲が浮かび、その下では小人たちがお菓子に家で遊んでいる。小さな湖はきらきらしていて、そこには色とりどりのキラキラの魚たちが楽しそうに泳いでいる。
最初は普通に何の違和感なかったが、こんなメルヘンな世界観なのに、なんか普通に電車が通ってるんだよな?
「なんなんだ……、この国?」
『不思議な国ケロー!』
「それは知ってる」
理屈も分からない以上、その返答が多分一番正しいのだろう。正しいけれど、それを言ったらおしまいだ。
『どうせ大した意味もないから、気にしないケロー、それでは本題に入るケロー』
「……」
-------------------------------------
「それで、なぜ不思議な国にグリモワールを忘れたのか、教えてくれるよな?」
俺はシルフを問い詰める。
じっくり、じっくり……。
こう言うのは、だんだん精神的に圧をかける事が重要である。
『な、な、なんか、黒い笑みを浮かべて、雰囲気が怖いケロー!』
『まるで悪役ですわ~!』
『物語の裏ボスみたいだ』
うーん、こいつら勘が鋭い。大当たりだ。
「……大丈夫大丈夫、多分だけど、悪いようにはしないから。それで?」
『嘘ですわ~』
『胡散臭いケロー』
『というか、多分って言った、多分って』
後ろで外野がガヤガヤ騒いでいる。
シルフもガヤに便乗しようとしているようだ。そうはさせない。
『そ・れ・で??』
『うっ……、仕方がなかったんだ。人間たちがきた時、僕たちは何も知らずに居眠りをしていたんだ』
シルフによると、人間が来るまで、精霊たちはとても穏やかな生活を送っていたそうだ。精霊は果てしない時を生きる。だから、睡眠時間も長くなる事が多いそうだ。
『でも、まさか、300年近く爆睡してるとは自分でも思わなかったんだよ⭐︎テヘペロ⭐︎』
「絶対それが原因で人間に付け入る隙を与えただろ。」
『うっ……、それについては結構反省してるもん!』
ジトーとシルフを見つめる。
最初はふんっ!という感じで腕を組んでいた彼も次第に冷や汗をかき始め、こちらを振り返って……、全力土下座した。
『すいませんでしたーー!』
「ハア……」
こんなのがお伽話で聞く風の精霊王シルフだなんて。知りたくなかった。
「それで、そのグリモワールがどこにあるのか分かっているのか?」
『それが、わからないんだよね……、一応、なんとなく不思議の国にあるという反応はあったんだけれど、詳しい位置はわからない。不思議な国の地形は頻繁に変わるから』
「それ、どこにあるかが毎回変わるという事だよな?無理ゲーではないのか?その探し物」
『そうだけど、フェアリーケロベロス君に教えてもらえばなんとかなるかなって……』
テキトーだな、おい。
見切り発車がすぎる。
『多分できるケロー』
「できるのかよ」
『僕を何者だと思ってるケロー!これくらい、お茶の子再々とまではいけなくても、すっごく頑張ればいけるケロー』
「結構難しいんじゃねえか」
絶対と言わずに多分というあたり、不安要素しか感じない。不思議の国の案内人ですら苦労するって、やっぱり結構大変そうだ。
『大丈夫!僕も手伝うから、きっと見つかるはず』
「不安だ」
シルフもあまり当てにできそうにない。というか、俺が見張っとかないと、変な事しでかしそうだ。とりあえず、不思議の国へ行ってみるだけ行ってみることにするか。
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
『ついたケロ~!』
俺たちは、シルフの忘れたグリモワールを取りに、疾風の獣を倒すための、レベルアップのために再び不思議な国へ着いた。
「まだ、ランニングボアも倒せていないのに、それより強い疾風の獣を倒さないといけなくなるとは……」
『この訓練が終われば、ランニングボアも楽勝ケロ~!』
「だろうな」
そういう話ではない気がする。
レベルアップは本来、自分のレベルに合った魔物をコツコツ倒していくのが普通だ。
ゲームのように、先に強い魔物を方法を考えながら倒して、RTAするなど言語道断。危険すぎる。
なので、この訓練、想像を絶する大変さをしてそうなのだ。
とはいえ、そればかり考えてぼけーっとしても仕方がないので、あたりを見渡す。あの時は、急いでいてあまり見る暇がなかったが、改めて見るとすごい国だな。
可愛らしい絵本のおとぎ話のような場所で、ふんわりとしたコットンキャンディのような雲が浮かび、その下では小人たちがお菓子に家で遊んでいる。小さな湖はきらきらしていて、そこには色とりどりのキラキラの魚たちが楽しそうに泳いでいる。
最初は普通に何の違和感なかったが、こんなメルヘンな世界観なのに、なんか普通に電車が通ってるんだよな?
「なんなんだ……、この国?」
『不思議な国ケロー!』
「それは知ってる」
理屈も分からない以上、その返答が多分一番正しいのだろう。正しいけれど、それを言ったらおしまいだ。
『どうせ大した意味もないから、気にしないケロー、それでは本題に入るケロー』
「……」
-------------------------------------
71
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。
桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。
だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。
そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。
異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。
チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!?
“真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!
称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~
しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」
病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?!
女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。
そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!?
そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?!
しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。
異世界転生の王道を行く最強無双劇!!!
ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!!
小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!
魔力0の貴族次男に転生しましたが、気功スキルで補った魔力で強い魔法を使い無双します
burazu
ファンタジー
事故で命を落とした青年はジュン・ラオールという貴族の次男として生まれ変わるが魔力0という鑑定を受け次男であるにもかかわらず継承権最下位へと降格してしまう。事実上継承権を失ったジュンは騎士団長メイルより剣の指導を受け、剣に気を込める気功スキルを学ぶ。
その気功スキルの才能が開花し、自然界より魔力を吸収し強力な魔法のような力を次から次へと使用し父達を驚愕させる。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
異世界転生した女子高校生は辺境伯令嬢になりましたが
初
ファンタジー
車に轢かれそうだった少女を庇って死んだ女性主人公、優華は異世界の辺境伯の三女、ミュカナとして転生する。ミュカナはこのスキルや魔法、剣のありふれた異世界で多くの仲間と出会う。そんなミュカナの異世界生活はどうなるのか。
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
暗殺者から始まる異世界満喫生活
暇人太一
ファンタジー
異世界に転生したが、欲に目がくらんだ伯爵により嬰児取り違え計画に巻き込まれることに。
流されるままに極貧幽閉生活を過ごし、気づけば暗殺者として優秀な功績を上げていた。
しかし、暗殺者生活は急な終りを迎える。
同僚たちの裏切りによって自分が殺されるはめに。
ところが捨てる神あれば拾う神ありと言うかのように、森で助けてくれた男性の家に迎えられた。
新たな生活は異世界を満喫したい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる